共通テスト(理科) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問145 (生物(第6問) 問5)
問題文
地球大気の変化と光合成を行う生物の進化に関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。
図1は、地球大気中のCO2濃度とO2濃度の変化を示したものである。約35億年前に緑色硫黄細菌などの光合成細菌が出現し、その後、約27億年前に出現したシアノバクテリアがO2を発生する光合成を行った。約20億年前になると真核生物が現れ、約15億年前には真核生物の一部で、(a)光合成を行う原核生物の細胞内共生が起こり藻類に進化したと推定されている。約5億年前には陸上に植物が出現した。陸上は、光は豊富であるが、(b)植物にとっては、乾燥にさらされる厳しい環境であった。このころにはO2濃度はすでに高く、対照的に(c)CO2濃度は0.3%以下となっていた。その後、CO2濃度は0.03%まで低下していき(現在は0.04%に上昇)、そのなかで一部の植物は種子植物へと進化していった。
下線部(c)に関連して、光合成を行う生物(以下、光合成生物)の全てにおいて、CO2の固定はルビスコという酵素によって触媒される。ルビスコはどの光合成生物でも同じ反応を触媒するが、基質であるCO2の濃度に対する反応速度は光合成生物によって異なる。図2は、CO2濃度と各光合成生物のルビスコによるCO2固定の反応速度との関係を示したものである。
図2に示した、各光合成生物のルビスコのCO2濃度に対する応答は、それぞれの光合成生物が出現したときのルビスコの性質を反映するものと仮定する。次の記述a〜dのうち、このルビスコの性質と、図1に示した地球大気中のCO2濃度の変化との関係から推定される記述はどれか。その組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
a 大気中のCO2濃度の低下に伴い、低いCO2濃度でも効率よくCO2固定ができるルビスコを持つ光合成生物が出現した。
b 藻類のルビスコによるCO2固定反応は、藻類が出現したとき(約15億年前)の大気中のCO2濃度で、最大値に近い速度を示す。
c 被子植物のルビスコによるCO2固定反応は、現在の大気中のCO2濃度で、最大値に近い速度を示す。
d 現在の大気中のCO2濃度が、今世紀中に0.08%程度まで上昇したとしても、植物が持つルビスコによるCO2固定速度には影響を与えない。
図1は、地球大気中のCO2濃度とO2濃度の変化を示したものである。約35億年前に緑色硫黄細菌などの光合成細菌が出現し、その後、約27億年前に出現したシアノバクテリアがO2を発生する光合成を行った。約20億年前になると真核生物が現れ、約15億年前には真核生物の一部で、(a)光合成を行う原核生物の細胞内共生が起こり藻類に進化したと推定されている。約5億年前には陸上に植物が出現した。陸上は、光は豊富であるが、(b)植物にとっては、乾燥にさらされる厳しい環境であった。このころにはO2濃度はすでに高く、対照的に(c)CO2濃度は0.3%以下となっていた。その後、CO2濃度は0.03%まで低下していき(現在は0.04%に上昇)、そのなかで一部の植物は種子植物へと進化していった。
下線部(c)に関連して、光合成を行う生物(以下、光合成生物)の全てにおいて、CO2の固定はルビスコという酵素によって触媒される。ルビスコはどの光合成生物でも同じ反応を触媒するが、基質であるCO2の濃度に対する反応速度は光合成生物によって異なる。図2は、CO2濃度と各光合成生物のルビスコによるCO2固定の反応速度との関係を示したものである。
図2に示した、各光合成生物のルビスコのCO2濃度に対する応答は、それぞれの光合成生物が出現したときのルビスコの性質を反映するものと仮定する。次の記述a〜dのうち、このルビスコの性質と、図1に示した地球大気中のCO2濃度の変化との関係から推定される記述はどれか。その組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
a 大気中のCO2濃度の低下に伴い、低いCO2濃度でも効率よくCO2固定ができるルビスコを持つ光合成生物が出現した。
b 藻類のルビスコによるCO2固定反応は、藻類が出現したとき(約15億年前)の大気中のCO2濃度で、最大値に近い速度を示す。
c 被子植物のルビスコによるCO2固定反応は、現在の大気中のCO2濃度で、最大値に近い速度を示す。
d 現在の大気中のCO2濃度が、今世紀中に0.08%程度まで上昇したとしても、植物が持つルビスコによるCO2固定速度には影響を与えない。
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問題
共通テスト(理科)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問145(生物(第6問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
地球大気の変化と光合成を行う生物の進化に関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。
図1は、地球大気中のCO2濃度とO2濃度の変化を示したものである。約35億年前に緑色硫黄細菌などの光合成細菌が出現し、その後、約27億年前に出現したシアノバクテリアがO2を発生する光合成を行った。約20億年前になると真核生物が現れ、約15億年前には真核生物の一部で、(a)光合成を行う原核生物の細胞内共生が起こり藻類に進化したと推定されている。約5億年前には陸上に植物が出現した。陸上は、光は豊富であるが、(b)植物にとっては、乾燥にさらされる厳しい環境であった。このころにはO2濃度はすでに高く、対照的に(c)CO2濃度は0.3%以下となっていた。その後、CO2濃度は0.03%まで低下していき(現在は0.04%に上昇)、そのなかで一部の植物は種子植物へと進化していった。
下線部(c)に関連して、光合成を行う生物(以下、光合成生物)の全てにおいて、CO2の固定はルビスコという酵素によって触媒される。ルビスコはどの光合成生物でも同じ反応を触媒するが、基質であるCO2の濃度に対する反応速度は光合成生物によって異なる。図2は、CO2濃度と各光合成生物のルビスコによるCO2固定の反応速度との関係を示したものである。
図2に示した、各光合成生物のルビスコのCO2濃度に対する応答は、それぞれの光合成生物が出現したときのルビスコの性質を反映するものと仮定する。次の記述a〜dのうち、このルビスコの性質と、図1に示した地球大気中のCO2濃度の変化との関係から推定される記述はどれか。その組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
a 大気中のCO2濃度の低下に伴い、低いCO2濃度でも効率よくCO2固定ができるルビスコを持つ光合成生物が出現した。
b 藻類のルビスコによるCO2固定反応は、藻類が出現したとき(約15億年前)の大気中のCO2濃度で、最大値に近い速度を示す。
c 被子植物のルビスコによるCO2固定反応は、現在の大気中のCO2濃度で、最大値に近い速度を示す。
d 現在の大気中のCO2濃度が、今世紀中に0.08%程度まで上昇したとしても、植物が持つルビスコによるCO2固定速度には影響を与えない。
図1は、地球大気中のCO2濃度とO2濃度の変化を示したものである。約35億年前に緑色硫黄細菌などの光合成細菌が出現し、その後、約27億年前に出現したシアノバクテリアがO2を発生する光合成を行った。約20億年前になると真核生物が現れ、約15億年前には真核生物の一部で、(a)光合成を行う原核生物の細胞内共生が起こり藻類に進化したと推定されている。約5億年前には陸上に植物が出現した。陸上は、光は豊富であるが、(b)植物にとっては、乾燥にさらされる厳しい環境であった。このころにはO2濃度はすでに高く、対照的に(c)CO2濃度は0.3%以下となっていた。その後、CO2濃度は0.03%まで低下していき(現在は0.04%に上昇)、そのなかで一部の植物は種子植物へと進化していった。
下線部(c)に関連して、光合成を行う生物(以下、光合成生物)の全てにおいて、CO2の固定はルビスコという酵素によって触媒される。ルビスコはどの光合成生物でも同じ反応を触媒するが、基質であるCO2の濃度に対する反応速度は光合成生物によって異なる。図2は、CO2濃度と各光合成生物のルビスコによるCO2固定の反応速度との関係を示したものである。
図2に示した、各光合成生物のルビスコのCO2濃度に対する応答は、それぞれの光合成生物が出現したときのルビスコの性質を反映するものと仮定する。次の記述a〜dのうち、このルビスコの性質と、図1に示した地球大気中のCO2濃度の変化との関係から推定される記述はどれか。その組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
a 大気中のCO2濃度の低下に伴い、低いCO2濃度でも効率よくCO2固定ができるルビスコを持つ光合成生物が出現した。
b 藻類のルビスコによるCO2固定反応は、藻類が出現したとき(約15億年前)の大気中のCO2濃度で、最大値に近い速度を示す。
c 被子植物のルビスコによるCO2固定反応は、現在の大気中のCO2濃度で、最大値に近い速度を示す。
d 現在の大気中のCO2濃度が、今世紀中に0.08%程度まで上昇したとしても、植物が持つルビスコによるCO2固定速度には影響を与えない。
- a、b
- a、c
- a、d
- b、c
- b、d
- c、d
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この過去問の解説 (3件)
01
ルビスコ(Rubisco)は、カルビンベンソン回路で二酸化炭素を反応系に取り入れる酵素です。
【ルビスコの特徴】
・二酸化炭素(無機物)を取り込み有機物にする。
・地球上で一番多い酵素とされる。
・触媒効率が悪く、反応が遅い。
・酸素とも結合・反応してしまう(光呼吸)
図1から読み取れる情報と合わせて、選択肢を見ていきましょう。
【a】適切です。
図1から、植物の進化(シアノバクテリア→藻類→シダ植物→被子植物)に従って、低いCO2濃度での反応速度が高くなっていることが読み取れます。
【b】適切です。
図1から、藻類はCO2濃度が0.6%ほどで反応速度が最大に達しています。藻類が出現した15億年前のCO2濃度は3%ほどなので、当時のCO2濃度であれば藻類の反応速度は最大に達していたといえます。
【c】不適です。
図1から、被子植物はCO2濃度が0.4%ほどで反応速度が最大に達しています。現在のCO2濃度は0.03%ほどなので、現在の大気では被子植物の反応速度は最大値に達しないといえます。
【d】不適です。
図1のCO2濃度が0~0.1%のときの反応速度を見ると、CO2濃度の上昇で急激に反応速度が高まっている(グラフの傾きが大きい)といえます。よって、現在の0.03%から0.08%にCO2濃度が上昇すると、CO2固定速度に大きく影響するといえます。
したがって正解はaとbです。
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02
<a>
昔から現在にかけて、大気中のCO2濃度は低下しています。
そして、図2では、シアノバクテリア→藻類→シダ植物→被子植物の順に、低いCO2濃度でもルビスコがよく働くようになっています。
つまり、CO2が減っていく→低いCO2でも効率よく働くルビスコが有利になる→そのような生物が進化したと考えられます。
よって、<a>=正しいと言えます。
<b>
藻類が出現した約15億年前は、現在よりもCO2濃度がかなり高く、約3%だったと考えられます。
図2を見ると、藻類のルビスコはCO2濃度が約1%くらいで、すでに反応速度がほぼ最大になっています。
したがって、当時の約3%という高いCO2濃度では、ほぼ最大速度で働いていたと考えられます。
よって、<b>=正しいと言えます。
<c>
現在のCO2濃度は、約0.03~0.04%です。
被子植物のルビスコは低いCO2濃度でも働きやすくなっていますが、図2を見ると、現在のCO2濃度ではまだ最大速度に達していません。
よって、<c>=誤りとなります。
<d>
現在のCO2濃度は約0.04%ですが、図2では、0.03%→0.08%とCO2濃度が上がると、被子植物のルビスコの反応速度もさらに上昇しています。
したがって、「0.08%になっても影響しない」とはいえません。
よって、<d>=誤りとなります。
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03
この問題は、地球大気中のCO₂濃度の変化と、光合成生物がもつルビスコのCO₂濃度に対する性質との関係を読み取り、進化との関連を考察できるかを問う問題です。
【aの解説】正しい
図1より、地球の歴史の中で大気中のCO₂濃度は徐々に低下しています。
図2では、シアノバクテリアよりも藻類、藻類よりもシダ植物、シダ植物よりも被子植物のルビスコの方が、低いCO₂濃度で反応速度が高くなっています。
このことから、CO₂濃度の低下に伴って、低濃度のCO₂でも効率よくCO₂を固定できるルビスコをもつ光合成生物が進化したと考えられます。
したがって、この記述は正しいです。
【bの解説】正しい
図1より、藻類が出現した約15億年前の大気中のCO₂濃度は約3%です。
図2では、藻類のルビスコはCO₂濃度が約1%付近ですでに反応速度がほぼ最大に達しており、3%では十分に飽和して最大値に近い反応速度を示すと考えられます。
したがって、この記述は正しいです。
【cの解説】正しくない
図1より、現在の大気中のCO₂濃度は約0.03〜0.04%です。
図2では、被子植物のルビスコは低いCO₂濃度でも反応しますが、現在のCO₂濃度ではまだ最大反応速度には達していません。
したがって、この記述は誤りです。
【dの解説】正しくない
図2より、被子植物ではCO₂濃度が0.03%付近から0.08%程度まで上昇すると、ルビスコによるCO₂固定速度はさらに増加することが読み取れます。
そのため、CO₂濃度が0.08%程度まで上昇しても反応速度に影響がないとはいえません。
したがって、この記述は誤りです。
以上より、aとbの選択肢を選びます。
正解です。
不適です。
不適です。
不適です。
不適です。
不適です。
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