大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問78 (物理(第2問) 問2)
問題文
振動数f0の十分大きな音を出す音源を用意する。密閉された箱内部に質量mの物体が糸でつるされている装置に、この音源またはマイクロフォン(マイク)を取り付けて、図1のように、上空から初速度0で鉛直下方に落下させる。装置は図の姿勢を保ったまま落下するものとし、装置の落下の向きを正とする。また、重力加速度の大きさをg,物体を含む装置全体の質量をM,音速をVと表す。ただし、風などの影響はないものとする。
落下中の糸の張力の大きさを記述する文として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問78(物理(第2問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
振動数f0の十分大きな音を出す音源を用意する。密閉された箱内部に質量mの物体が糸でつるされている装置に、この音源またはマイクロフォン(マイク)を取り付けて、図1のように、上空から初速度0で鉛直下方に落下させる。装置は図の姿勢を保ったまま落下するものとし、装置の落下の向きを正とする。また、重力加速度の大きさをg,物体を含む装置全体の質量をM,音速をVと表す。ただし、風などの影響はないものとする。
落下中の糸の張力の大きさを記述する文として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- 常にmgである。
-
落下前はmgであるが、落下を開始すると徐々に小さくなり、終端速度に達すると0になる。
- 落下前はmgであるが、落下を開始すると徐々に小さくなるがまた増加し、終端速度に達するとmgに戻る。
-
落下前はmgであるが、落下を開始すると同時に0になり、その値を保つ。
-
落下前はmgであるが、落下を開始すると同時に0になり、その後徐々に増加し、終端速度に達するとmgに戻る。
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この過去問の解説 (3件)
01
解答 落下前はmgであるが、落下を開始すると同時に0になり、
その後徐々に増加し、終端速度に達するとmgに戻る。
解説
糸の張力の大きさ(Tとする)の様子を問う問題です。
慣性系から見た物体の運動方程式(鉛直下向きを正)を立てると、
ma = mg - T …(※)
が成り立ちます(aは物体の加速度の大きさ)。
「落下前」「落下開始直後」「終端速度に達した後」の
3つに分けて考えてみましょう。
①落下前(静止状態)
静止状態なので a=0 です。
これを(※)に代入して、 T = mg です。
②落下開始直後
落下開始直後は自由落下なので、 a=g です。
これを(※)に代入して、 T = 0 です。
③終端速度に達した後(速度一定)
速度一定なので a = 0 です。
これを(※)に代入して、 T = mg です。
以上と整合する選択肢を選びます。
落下前はmgであるが、落下を開始すると同時に0になり、その後徐々に増加し、終端速度に達するとmgに戻る。
この選択肢が正解となります。
先に運動の様子(加速度)がわかっているときは
運動方程式で力が求められます。
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02
答えは、落下前はmgであるが、落下を開始すると同時に0になり、その後徐々に増加し、終端速度に達するとmgに戻る
です。
まずは落下前の張力(T)から考えましょう。
これは質量mに加わる重力と釣り合うため、
T=mg
となります。
続いて落下中の張力を求めていきます。
最初に落下開始直後を考えましょう。
このとき、物体と装置は等速で落下するため、
張力は0となります。
その後、物体と装置は重力加速度gで落下していきます。
しかし、密閉された箱内部に質量mの物体があるため、
物体に空気抵抗は加わらず、装置のみに空気抵抗が加わります。
そうすると、装置の加速度(aとする)は小さくなり、
加速度の差が生まれ張力となります。
式にすると以下のようになります。
T=m(g−a)・・・①
落下速度が増えるほど空気抵抗が大きくなり、
aは0に近づいていきます。
それに伴い、①から張力Tが大きくなっていくことが分かります。
装置全体が終端速度に到達すると装置の加速度aは0になります。
a=0を①に代入すると、最終的に
T=mg
となります。
まとめると、落下前はmgであるが、落下を開始すると同時に0になり、その後徐々に増加し、終端速度に達するとmgに戻る
が答えとなります。
参考になった数0
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03
「落下前」「落下開始直後」「終端速度に達した後」の3つに分けて考えましょう。
このとき、観測者が装置と一緒に動くことにします。
(つまり慣性力を使って考えます。)
「落下前」
まだ装置は動いていないので、物体に慣性力は働いていません。
物体に働いている力は重力と張力だけであり、今それらがつり合っているので
張力=重力=mgです。
「落下開始直後」
装置が鉛直下向きに加速度gを持っているので、物体には鉛直上向きの慣性力mgが働きます。
よって左辺に鉛直下向きの力、右辺に鉛直上向きの力を書いたとき、
(物体に働く重力mg)=(張力)+(慣性力mg)
となるので、張力は
mg-mg=0
となります。
「終端速度に達した後」
装置は落下していますが加速度は持っていないので、物体に慣性力は働いていません。
物体に働いている力は重力と張力だけであり、今それらがつり合っているので
張力=重力=mgです。
よってmg→0→mgとなっている、
「落下前はmgであるが、落下を開始すると同時に0になり、その後徐々に増加し、終端速度に達するとmgに戻る。」
が答えです。
観測者を適切なところに置いて、慣性力を正しく利用しましょう。
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