共通テスト(理科) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問126 (生物(第2問) 問2)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問126(生物(第2問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

昆虫の色素合成にかかわる遺伝子に関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。

ある昆虫では、眼の原基の細胞において色素Pが合成されることで、完成した眼は赤褐色を呈する。色素Pは、眼の原基において図1のように物質1から物質4を経て合成される。色素Pを合成する経路を示す図1のア〜ウの過程には、遺伝子A〜Cのそれぞれからつくられるタンパク質A〜Cのいずれかの働きが必要である。図1のア〜ウの過程にかかわる遺伝子を特定するために、色素Pを合成できる野生型と、色素Pを合成できない三つの変異体(タンパク質Aの働きを失った変異体A,タンパク質Bの働きを失った変異体B,およびタンパク質Cの働きを失った変異体C)とを用いて実験1を行った。

実験1
図2のように、野生型、変異体A,変異体B,または変異体Cの眼の原基(以下、移植片)を、野生型、変異体A,変異体B,または変異体Cの幼虫の体内に移植し、成虫まで発生させたところ、宿主の体内では移植片から眼が形成された。その眼の色を調べたところ、色素Pの合成に関して表1の結果が得られた。

物質1の宿主から移植片への移動に関して、実験1の結果を踏まえた考察として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 野生型の移植片は、野生型の宿主の体内で色素を合成できるので、物質1は宿主から移植片へと移動できる。
  • 野生型の移植片は、変異体A,変異体B,および変異体Cのいずれの宿主の体内でも色素を合成できるので、物質1は宿主から移植片へと移動できる。
  • 物質1を欠く変異体の移植片は、野生型の宿主の体内で色素を合成できるかは分からないので、物質1が宿主から移植片へと移動できるかは、実験1の結果からは判断できない。
  • 野生型の移植片は、物質1を欠く変異体の宿主の体内で色素を合成できるかは分からないので、物質1が宿主から移植片へと移動できるかは、実験1の結果からは判断できない。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題では、実験1を踏まえて宿主と移植片の物質移動の関係性をきちんと理解できているかが問われています。

選択肢1. 野生型の移植片は、野生型の宿主の体内で色素を合成できるので、物質1は宿主から移植片へと移動できる。

この選択肢は誤りです。

野生型の移植片は遺伝子に変異が起きていないため、物質1が宿主から供給されなくても正常に色素Pが合成されます。よって物質1が移動しているかどうかは実験1からは判断できません。

選択肢2. 野生型の移植片は、変異体A,変異体B,および変異体Cのいずれの宿主の体内でも色素を合成できるので、物質1は宿主から移植片へと移動できる。

この選択肢は誤りです。

野生型の移植片は宿主からの物質の供給がなくても正常に色素Pが合成されます。どの変異体かにかかわらず、物質1の移動に関しては実験1から推測することはできません。

選択肢3. 物質1を欠く変異体の移植片は、野生型の宿主の体内で色素を合成できるかは分からないので、物質1が宿主から移植片へと移動できるかは、実験1の結果からは判断できない。

この選択肢は正しいです。

物質1が宿主から移植片に移動し、移植片に供給されるかどうかは、物質1を合成する遺伝子が欠損した変異体を用い、野生型に移植する実験を新たに行う必要があるため、実験1からは推測できません。

選択肢4. 野生型の移植片は、物質1を欠く変異体の宿主の体内で色素を合成できるかは分からないので、物質1が宿主から移植片へと移動できるかは、実験1の結果からは判断できない。

この選択肢は誤りです。

野生型の移植片は正常に色素Pを合成できてしまうため、物質1を欠く変異体を宿主にしたとしても、色素Pは合成できると推測されます。

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02

この問題は、実験1の結果から、物質1が宿主から移植片へ移動するかどうかを推測する問題です。

選択肢1. 野生型の移植片は、野生型の宿主の体内で色素を合成できるので、物質1は宿主から移植片へと移動できる。

不適です。

 

野生型の移植片は、正常な個体のため、宿主から物質1の供給がなくても色素Pを合成することができます。

そのため、物質1が宿主から移植片へと移動できるかどうかを判断することはできません。

選択肢2. 野生型の移植片は、変異体A,変異体B,および変異体Cのいずれの宿主の体内でも色素を合成できるので、物質1は宿主から移植片へと移動できる。

不適です。

 

野生型の移植片は、正常な個体のため、宿主から物質1の供給がなくても色素Pを合成することができます。

そのため、物質1が宿主から移植片へと移動できるかどうかを判断することはできません。

選択肢3. 物質1を欠く変異体の移植片は、野生型の宿主の体内で色素を合成できるかは分からないので、物質1が宿主から移植片へと移動できるかは、実験1の結果からは判断できない。

正解です。

 

「物質1が宿主から移植片へと移動できる」かどうかを調べるためには、物質1が移植片由来ではなく、宿主由来であることを突き止める必要があります。

移植片由来でないことを証明するためには、移植片に物質1がない状態にすれば、宿主から移動してきたかどうかがわかるので、物質1を欠く変異体の移植片が、野生型の宿主の体内で色素を合成できるかどうかを新たに調べる必要があります。

よって、物質1が宿主から移植片へと移動できるかは、実験1の結果からは判断できないというのは正しい記述です。

選択肢4. 野生型の移植片は、物質1を欠く変異体の宿主の体内で色素を合成できるかは分からないので、物質1が宿主から移植片へと移動できるかは、実験1の結果からは判断できない。

不適です。

 

野生型の移植片は、正常な個体のため、宿主から物質1の供給がなくても色素Pを合成することができます。

宿主が物質1を欠く変異体であれば、そもそも物質1を宿主は持っておらず、宿主から移植片へと移動できるか以前の問題となります。

そのため、物質1が宿主から移植片へと移動できるかどうかを判断することはできません。

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