共通テスト(理科) 過去問
令和8年度(2026年度)本試験
問14 (物理基礎(第3問) 問5)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和8年度(2026年度)本試験 問14(物理基礎(第3問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

B  導体の中には、温度によって抵抗値が変化するものがある。このような導体を温度計として用いて、物質の比熱(比熱容量)を測定する装置について考える。
図1のように、抵抗器Aと抵抗器Bを直列につなぎ、電圧V0の電源と電圧計をつないだ回路をつくる。ここで、抵抗器Aの抵抗値RAは温度変化し、抵抗器Bの抵抗値は温度によらず常にR0であるとする。

図2のように、比熱を測定する試料をのせる試料台に図1に示した抵抗器Aを取りつけ、電圧Vの電源をつないだヒーターで試料台と試料を加熱する。ヒーターの抵抗値は温度によらず常にRであり、ヒーターで発生したジュール熱はすべて試料台と試料の温度上昇に使われるものとする。また、抵抗器Aの熱容量とそこで発生するジュール熱は無視できるものとし、試料台、試料、および抵抗器Aの温度は互いに等しいものとする。

試料をのせないで試料台を加熱する予備測定と、試料をのせた試料台を加熱する本測定を行う。二つの測定は、温度が同じ状態から開始する。試料をのせない予備測定では、時間tだけ加熱したところ、試料台の温度はΔTだけ上昇した。試料をのせた本測定では、試料台の熱容量に試料の熱容量が加わったため、試料と試料台の温度が同じΔTだけ上昇するのに必要な加熱時間は増加し、t′(t′>t)となった。

予備測定から求まる試料台の熱容量をCとする。試料の質量をm、試料の比熱をhとするとき、本測定で加えられた熱量Q′と予備測定で加えられた熱量Qとの比を表す式として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
Q′/Q=(   )
加えられた熱量の比は加熱時間の比に等しいことから、試料の比熱を求めることができる。
問題文の画像
  • C+mh
  • C-mh
  • 1+mhC
  • 1-mhC
  • (C+mh)/C
  • (C-mh)/C

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この過去問の解説 (3件)

01

予備測定では、試料台だけを温度ΔTだけ上昇させます。

Q=CΔT

 

本測定では、試料台と試料の両方を温度ΔTだけ上昇させます。

試料の熱容量は「質量×比熱」なので、

Q′=(C+mh)ΔT

 

したがって、熱量の比は、

Q′/Q
={(C+mh)ΔT}/(CΔT)
=(C+mh)/C

選択肢5. (C+mh)/C

この選択肢が答えになります。

まとめ

熱容量は「温度を1 K上昇させるのに必要な熱量」です。

複数の物体を一緒に温めると、熱容量は足し算になることに注意しましょう。

参考になった数0

02

熱量の式に問題文の値を当てはめて計算していきましょう。

《熱量の式》
Q(熱量)=m(質量)×c(比熱)×T(温度)
※C(熱容量)=m(質量)×c(比熱)

予備測定の熱量Qと本測定の熱量Q‘をそれぞれ求めていきます。

 

①予備測定の熱量Q
試料台の熱容量をCとすると、温度がΔTだけ上がるときの熱量は、
Q(熱量)=C(熱容量)×T(温度)
  =C×ΔT
です。

 

②本測定の熱量Q‘
本測定では試料台の熱容量Cに試料の熱容量が加わります。
試料の熱容量は、
C試料=m(質量 )×c(比熱)
   =m×h
と表せます。


よって熱量Q‘は熱量の式から、
Q‘(熱量)=C(熱容量)×T(温度)
      =(C+C試料)×ΔT

    =(C+mh)×ΔT

 

①②から熱量の比を計算すると、
Q′/Q=(C+mh)×ΔT/(C×ΔT)
 =(C+mh)/C

 

したがって正解は、(C+mh)/Cです。

 

※熱量の比=加熱時間の比なので、
 Q′/Q=t’/t から試料の比熱hを求めてみましょう。

まとめ
《熱量の式》
Q(熱量 J)=m(質量 g)×c(比熱 J/g・K)×T(温度 K)
※C(熱容量J/K)=m(質量 g)×c(比熱 J/g・K)

参考になった数0

03

予備測定では試料台だけを温めるので、熱容量はCです。

一方、本測定では試料台に加えて試料も温めます。

試料の質量がm、比熱がhなので、試料の熱容量は、

mh

です。

したがって、本測定で温めるもの全体の熱容量は、

C+mh

となります。

どちらの測定でも温度上昇は同じΔTなので、

予備測定の熱量Q=CΔT

本測定の熱量Q′=(C+mh)ΔT

です。

よって、

Q′/Q
=(C+mh)ΔT/CΔT
=(C+mh)/C

となります。

まとめ

予備測定では試料台だけを温めるため、

Q=CΔT

です。

本測定では、試料台に加えて試料も温めます。

試料の熱容量は、

mh

なので、

Q′=(C+mh)ΔT

となります。

したがって、

Q′/Q=(C+mh)/C

です。

また、ヒーターの電力は予備測定と本測定で同じなので、加えられる熱量は加熱時間に比例します。そのため、

Q′/Q=t′/t

という関係も使えます。

この関係から試料の熱容量mhを求め、さらに質量mで割ることで、試料の比熱hを求めることができます。

参考になった数0