大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問130 (生物(第2問) 問1)
問題文
植物の根は、周囲の水分環境や重力刺激の方向などを感知して、伸長方向を制御している。このような根の伸長方向を制御する仕組みを調べるため、図1に示す装置を組み立て、キュウリの芽生えを用いて、実験1・実験2を行った。用いた装置は、(a)内部に光が透過しない暗箱で、装置内の水分環境を不均一にするために、装置内側の壁には十分に水で湿らせたスポンジ(以下、スポンジ)を、スポンジから離れた床面には吸湿剤を、それぞれ設置した。これにより、スポンジ表面から吸湿剤に向かって湿度が低下する水分環境となった。
実験1
装置のスポンジの面Yに6個のキュウリ種子を固定し、発芽させた。発芽後、根は鉛直下方向に伸びた。根が1cmほど伸びたとき半数の3個体の根冠部分を切除した。そして、0時間、4時間、および9時間後に、図2に示すように、根がスポンジ底面と接する点(以下、接点)と根の先端部を直線で結び、鉛直線となす角度(以下、屈曲角度)を計測した。図3は、根冠部分を切除しなかったときと切除したときの計測結果である。
実験2
装置を宇宙ステーションに運び、微小な重力環境下でキュウリを用いて、根冠部分を切除せずに実験1と同様の実験を行った。その結果、9時間後の屈曲角度は、約50°であった。
下線部(a)に関連して、不均一な水分環境に応答した根の伸長方向の変化を観察するためには、暗箱で実験する必要があった。その理由として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問130(生物(第2問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
植物の根は、周囲の水分環境や重力刺激の方向などを感知して、伸長方向を制御している。このような根の伸長方向を制御する仕組みを調べるため、図1に示す装置を組み立て、キュウリの芽生えを用いて、実験1・実験2を行った。用いた装置は、(a)内部に光が透過しない暗箱で、装置内の水分環境を不均一にするために、装置内側の壁には十分に水で湿らせたスポンジ(以下、スポンジ)を、スポンジから離れた床面には吸湿剤を、それぞれ設置した。これにより、スポンジ表面から吸湿剤に向かって湿度が低下する水分環境となった。
実験1
装置のスポンジの面Yに6個のキュウリ種子を固定し、発芽させた。発芽後、根は鉛直下方向に伸びた。根が1cmほど伸びたとき半数の3個体の根冠部分を切除した。そして、0時間、4時間、および9時間後に、図2に示すように、根がスポンジ底面と接する点(以下、接点)と根の先端部を直線で結び、鉛直線となす角度(以下、屈曲角度)を計測した。図3は、根冠部分を切除しなかったときと切除したときの計測結果である。
実験2
装置を宇宙ステーションに運び、微小な重力環境下でキュウリを用いて、根冠部分を切除せずに実験1と同様の実験を行った。その結果、9時間後の屈曲角度は、約50°であった。
下線部(a)に関連して、不均一な水分環境に応答した根の伸長方向の変化を観察するためには、暗箱で実験する必要があった。その理由として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- 根におけるオーキシン合成を促進するため。
- 根における重力屈性の反応を抑制するため。
- 根における光屈性の反応が起こらないようにするため。
- 光合成によるATP合成が起こらないようにするため。
- 根の緑化による細胞壁の硬化が起こらないようにするため。
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