大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問147 (生物(第5問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問147(生物(第5問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

生命の誕生について、物質とエネルギーの両面から考えよう。生物は有機物から構成される。生物は有機物をつくることができるが、地球に誕生した最初の生命体を構成していた有機物は、生物によらずに化学的に生成したに違いない。そのような考え方に基づき、生命に必要な物質が生命の出現以前に生成されていったであろう過程が研究されている。この過程を(a)化学進化という。
他方、生命活動にはエネルギーが必要である。生物におけるエネルギーの獲得は、かつては光合成が全ての基盤になっていると考えられていた。しかし、1977年に、深海底から熱水が噴出する場所で、光合成に依存しない生物群集が発見された。この生物群集の生命活動のエネルギーを支えているのは、(b)化学合成細菌であった。この発見をもとに、一部の研究者は、(c)地球上に誕生した初期の生命体は、化学合成によってエネルギーを得ていた、という仮説を提唱した。この仮説のとおり、初期の生命体が化学合成によって栄養を得ていた独立栄養生物であったにしろ、あるいはそうではなく、体外から栄養を取り入れる従属栄養生物であったにしろ、初期生命体が生まれた後、(d)酸素を発生する光合成生物が現れ、更に(e)酸素を用いて呼吸をする生物が出現することで、地球上の生命は急速に多様化し、繁栄の道をたどっていった。

下線部(b)について、化学合成細菌のエネルギー獲得方法の例として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • 水を分解して酸素を発生する。
  • 亜硝酸イオンを硝酸イオンにする。
  • 二酸化炭素から糖を合成する。
  • 糖を分解して二酸化炭素を発生する。
  • 糖を分解して乳酸にする。

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この過去問の解説 (1件)

01

まず、化学合成細菌とは、光合成ではなく、化学物質の酸化反応から直接エネルギーを得る事です。自身で有機物を作ることができるので、光の届かない深海底でも生きられます。化学合成細菌のエネルギー源は、硫化水素やアンモニアなどの無機化合物を酸化してエネルギーを得て、そのエネルギーからATPを合成し、二酸化炭素から有機物を作ることで生活しています。

これをもとに各選択肢を見ていきましょう。

 

選択肢1. 水を分解して酸素を発生する。

水を分解して、酸素を発生させるのは、光合成の特徴です。

化学合成細菌は、光りの届かない深海底に存在するので、この光りを必要とするエネルギー獲得方法は誤りです。

選択肢2. 亜硝酸イオンを硝酸イオンにする。

亜硝酸イオンを硝酸イオンにするというのは、無機化合物を酸化して、ATPを合成する反応で、化学合成細菌のエネルギー獲得の典型例です。

NH₃ → NO₂⁻ → NO₃⁻

この酸化反応で、ATPを合成し、エネルギーを獲得しているので、正しいと言えます。

選択肢3. 二酸化炭素から糖を合成する。

二酸化炭素から糖を合成するというのは、同化作用といいます。

これは、酸化反応の化学エネルギーをエネルギー源とし、光合成でも化学合成でも行われるので、誤りと言えます。

選択肢4. 糖を分解して二酸化炭素を発生する。

糖を分解して、二酸化炭素を発生させるというのは、酸素呼吸のことなので、誤りと言えます。

選択肢5. 糖を分解して乳酸にする。

糖を分解して、乳酸を得るのは、乳酸発酵のことなので、誤りと言えます。

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