共通テスト(理科) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問125 (生物(第4問) 問1)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問125(生物(第4問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

植物は、(a)光のエネルギーを使って、CO2を有機物に取り込む。このときCO2を有機物に固定する反応段階を担うのは、ルビスコと呼ばれる酵素である。(b)ルビスコは、リブロースビスリン酸(リブロース二リン酸)(以下、RuBP)をCO2と反応させるカルボキシラーゼとして働いてCO2固定を行うが、それと同じ活性部位にRuBPをO2と反応させるオキシゲナーゼ活性も持つ。これらの反応は、葉内のCO2濃度やO2濃度に大きな影響を受ける。
葉の内部には、気孔を通して外気からCO2が入ってくる。(c)気孔の開き具合は葉内のCO2濃度に応じて変わり、その結果として、外気からのCO2流入が調節される。この調節は、ルビスコの反応の効率にも深く関わっている。気孔の形成は、葉の発達過程で、未分化な表皮細胞の一部が孔辺細胞に分化することによって起こる。この(d)孔辺細胞の分化の過程にも、CO2が作用することが知られている。
大気中のCO2濃度は、この100年間、急激に上昇してきている。(e)CO2濃度の上昇は、CO2固定の効率や気孔の制御を通して植物の物質生産に影響を与えると考えられる。

下線部(a)について、光エネルギーの使われ方の説明として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • ルビスコが光エネルギーを吸収して、活性型になる。
  • RuBPが光エネルギーを吸収して、活性型になる。
  • 光エネルギーを吸収した光化学系でH2Oが分解されることにより、CO2固定反応の活性化エネルギーが小さくなる。
  • 光エネルギーを吸収した光化学系でH+が輸送されることと連動して、RuBPが濃縮される。
  • 光エネルギーを吸収した光化学系で生産されたATPとNADPHが、カルビン・ベンソン回路によるRuBPの再生産に必要である。

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この過去問の解説 (3件)

01

光合成は、大きく分けて「光化学反応」と「カルビン・ベンソン回路」の2つの段階で進みます。

光エネルギーが使われるのは光化学反応で、この光エネルギーを利用してH2Oが分解されます。

分解の結果、電子が産生されて伝達する過程で、高エネルギー化合物であるATPと、還元剤であるNADPHが合成されます。

選択肢1. ルビスコが光エネルギーを吸収して、活性型になる。

不適当:

ルビコスは光エネルギーを吸収しません。

光エネルギーを吸収するのは、主にクロロフィルなどの色素です。

選択肢2. RuBPが光エネルギーを吸収して、活性型になる。

不適当:

RuBPは光エネルギーを吸収しません。

選択肢3. 光エネルギーを吸収した光化学系でH2Oが分解されることにより、CO2固定反応の活性化エネルギーが小さくなる。

不適当:

光化学系でH2Oが分解されて電子が取り出されますが、CO2固定反応の活性化エネルギーが小さくなることはありません。

CO2活性化エネルギーを小さくするのは、酵素であるルビスコの役割です。

選択肢4. 光エネルギーを吸収した光化学系でH+が輸送されることと連動して、RuBPが濃縮される。

不適当:

光化学系においてH+の輸送はATP合成のために行われますが、RuBPが濃縮されることとは関係がありません。

選択肢5. 光エネルギーを吸収した光化学系で生産されたATPとNADPHが、カルビン・ベンソン回路によるRuBPの再生産に必要である。

適当:

カルビン・ベンソン回路では、CO2の固定反応に必要なRuBPを絶えず再生産する必要があります。

このRuBP再生に必要なエネルギーと還元力は、光化学系で作られたATPとNADPHによって供給されます。

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02

光エネルギーが使われるのは、光化学反応で反応中心クロロフィルを活性化させて電子を放出させる時です。

選択肢1. ルビスコが光エネルギーを吸収して、活性型になる。

ルビスコは光エネルギーを吸収しません。ルビスコはCO2を取り込むときに用いられる酵素です

選択肢2. RuBPが光エネルギーを吸収して、活性型になる。

RuBPは光エネルギーを吸収しません。

選択肢3. 光エネルギーを吸収した光化学系でH2Oが分解されることにより、CO2固定反応の活性化エネルギーが小さくなる。

H2Oが分解される、までの記述は正しいですがその後が出鱈目です。

選択肢4. 光エネルギーを吸収した光化学系でH+が輸送されることと連動して、RuBPが濃縮される。

RuBPが濃縮される、というのが意味不明なので誤りです。

選択肢5. 光エネルギーを吸収した光化学系で生産されたATPとNADPHが、カルビン・ベンソン回路によるRuBPの再生産に必要である。

正しいです。カルビン・ベンソン回路ではATPとNADPHが消費されます。

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03

光エネルギーは、ATP、NADPHという化学エネルギーに変換され、これらがカルビン・ベンソン回路で使われます。よって、「光エネルギーを吸収した光化学系で生産されたATPとNADPHが、カルビン・ベンソン回路によるRuBPの再生産に必要である。」が適当です。

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