大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問129 (生物(第4問) 問5)
問題文
植物は、(a)光のエネルギーを使って、CO2を有機物に取り込む。このときCO2を有機物に固定する反応段階を担うのは、ルビスコと呼ばれる酵素である。(b)ルビスコは、リブロースビスリン酸(リブロース二リン酸)(以下、RuBP)をCO2と反応させるカルボキシラーゼとして働いてCO2固定を行うが、それと同じ活性部位にRuBPをO2と反応させるオキシゲナーゼ活性も持つ。これらの反応は、葉内のCO2濃度やO2濃度に大きな影響を受ける。
葉の内部には、気孔を通して外気からCO2が入ってくる。(c)気孔の開き具合は葉内のCO2濃度に応じて変わり、その結果として、外気からのCO2流入が調節される。この調節は、ルビスコの反応の効率にも深く関わっている。気孔の形成は、葉の発達過程で、未分化な表皮細胞の一部が孔辺細胞に分化することによって起こる。この(d)孔辺細胞の分化の過程にも、CO2が作用することが知られている。
大気中のCO2濃度は、この100年間、急激に上昇してきている。(e)CO2濃度の上昇は、CO2固定の効率や気孔の制御を通して植物の物質生産に影響を与えると考えられる。
下線部(e)に関連して、地球上の全ての植物が同じ標準的なCO2固定の仕組みを持ち、問2~4でみてきたルビスコや気孔開閉・形成の特徴も全ての植物に当てはまるとしたとき、温暖化を伴わずに地球全域で一様に、突然大気中のCO2濃度が2倍に上昇した仮想的状況において、植物の物質生産はどのように変化すると考えられるか。次の推論中のオ~キに入る語句の組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
大気中のCO2濃度の上昇は、植物の現存量当たりの物質生産を( オ )させるだろう。そしてこの変化は、( カ )で特に顕著にみられるだろう。CO2濃度が高くなった状況が数か月、数年と続くと、こうしたCO2濃度上昇の影響は( キ )だろう。
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問題
大学入学共通テスト(理科)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問129(生物(第4問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
植物は、(a)光のエネルギーを使って、CO2を有機物に取り込む。このときCO2を有機物に固定する反応段階を担うのは、ルビスコと呼ばれる酵素である。(b)ルビスコは、リブロースビスリン酸(リブロース二リン酸)(以下、RuBP)をCO2と反応させるカルボキシラーゼとして働いてCO2固定を行うが、それと同じ活性部位にRuBPをO2と反応させるオキシゲナーゼ活性も持つ。これらの反応は、葉内のCO2濃度やO2濃度に大きな影響を受ける。
葉の内部には、気孔を通して外気からCO2が入ってくる。(c)気孔の開き具合は葉内のCO2濃度に応じて変わり、その結果として、外気からのCO2流入が調節される。この調節は、ルビスコの反応の効率にも深く関わっている。気孔の形成は、葉の発達過程で、未分化な表皮細胞の一部が孔辺細胞に分化することによって起こる。この(d)孔辺細胞の分化の過程にも、CO2が作用することが知られている。
大気中のCO2濃度は、この100年間、急激に上昇してきている。(e)CO2濃度の上昇は、CO2固定の効率や気孔の制御を通して植物の物質生産に影響を与えると考えられる。
下線部(e)に関連して、地球上の全ての植物が同じ標準的なCO2固定の仕組みを持ち、問2~4でみてきたルビスコや気孔開閉・形成の特徴も全ての植物に当てはまるとしたとき、温暖化を伴わずに地球全域で一様に、突然大気中のCO2濃度が2倍に上昇した仮想的状況において、植物の物質生産はどのように変化すると考えられるか。次の推論中のオ~キに入る語句の組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
大気中のCO2濃度の上昇は、植物の現存量当たりの物質生産を( オ )させるだろう。そしてこの変化は、( カ )で特に顕著にみられるだろう。CO2濃度が高くなった状況が数か月、数年と続くと、こうしたCO2濃度上昇の影響は( キ )だろう。
- オ:増大 カ:低緯度地方や乾燥地域 キ:ますます大きくなる
- オ:増大 カ:低緯度地方や乾燥地域 キ:やや小さくなる
- オ:増大 カ:高緯度地方や湿潤地域 キ:ますます大きくなる
- オ:増大 カ:高緯度地方や湿潤地域 キ:やや小さくなる
- オ:減少 カ:低緯度地方や乾燥地域 キ:ますます大きくなる
- オ:減少 カ:低緯度地方や乾燥地域 キ:やや小さくなる
- オ:減少 カ:高緯度地方や湿潤地域 キ:ますます大きくなる
- オ:減少 カ:高緯度地方や湿潤地域 キ:やや小さくなる
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この過去問の解説 (2件)
01
オ:「増大」、カ:「低緯度地方や乾燥地域」、キ:「やや小さくなる」が適当です。
オ:CO2濃度の上昇はカルボキシラーゼ反応が促進され、光合成も促進されます。そのため、「増大」が適当です。
カ:低緯度・乾燥地域では、水ストレスが強く、気孔があまり開けられずCO2が不足しています。そのため、CO2濃度が高くなることで、あまり気孔を開けなくても十分にCO2が取り込めるようになり、変化が編著にみられると考えられます。「低緯度地方や乾燥地域」が適当です。
キ:数か月~数年続くと、葉の構造変化や他の外的要因が効いてきて、最初と比べるとCO2濃度上昇の影響が弱まると考えられます。そのため、「やや小さくなる」が適当です。
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02
この問題では低緯度地域での気候を押さえている必要があります。
またこれまでに解いた問題の複合的な結論を使うことになります。
オ:光合成速度が上昇するので物質生産は上昇します。
カ:低緯度地方は、赤道に近く、気温が高いのが特徴です。CO2濃度が上昇すれば、気孔の数を減らせ水の蒸散量を抑える事が出来ます。よって変化は、低緯度地方や乾燥地域で特に顕著になります。
キ:長期的にみると、影響はやや小さくなると考えられます。何故なら、初期の爆発的な反応とは違い、徐々に環境に合わせてルビスコの数を減らしたりして調整を行なっていくからです。
正しいです。
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