共通テスト(理科) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問1 (物理基礎(第1問) 問1)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問1(物理基礎(第1問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

20℃、熱容量160J/Kの器に、80℃、160gのスープを注いでしばらく待ったところ、全体の温度は等しくなった。その温度の値として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。ただし、スープは均質であり、その比熱(比熱容量)は4.0J/(g・K)とする。また、蒸発の影響や、スープおよび器と外部の間の熱の出入りは無視できるものとする。
  • 32℃
  • 50℃
  • 56℃
  • 60℃
  • 68℃
  • 72℃

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この過去問の解説 (3件)

01

解答 68℃

 

解説

まずスープの熱容量は

160g × 4.0J/(g・K) = 640 J/K

です。器の熱容量は 160J/K です。

 

熱平衡後の温度をTとします。

熱量の保存を考えて、

(器が得た熱量)=(スープが失った熱量)

160×(T-20)=640×(80-T)

160×T-160×20=640×80-640×T

160×T+640×T=640×80+160×20

(160+640)×T=640×80+160×20

T=(640×80+160×20)/(160+640)…(※)

となります。この式(※)は、

「熱平衡後の温度は熱容量の逆比に”内分”される」

と覚えておくと素早く導くことが出ます。この式を計算すると、

 

T

=(640×80+160×20)/(160+640)

=(640×80+160×20)/800

=(64×8+16×2)/8

=64+2×2

=68

 

よって答えは 68℃ となります。

選択肢5. 68℃

この選択肢が正解となります。

まとめ

熱容量C1,温度t1の物体と、熱容量C2,温度t2の物体を接触させて

熱平衡状態に達した際の温度Tは

T = (C1t1+C2t2)/(C1+C2)

となります。これは数学の内分公式と紛らわしい部分があるので見比べてみましょう。

参考になった数1

02

「68℃」が正解となります。

 

「熱容量」と「比熱」という用語を理解しているかを問う単純な計算問題です。
 

難しく感じた際は、まず問題文を理解しましょう。

問題文を実生活になぞらえて書き換えると以下になります。
 

金属の器に熱々のスープを入れました。
テーブルへ運ぼうとすると、「あつっ」と火傷しかけました。
さて、このときの器は何度ですか?
(注釈)金属の器と中のスープは同じ温度です。
湯気で逃げた水分や熱量も考えなくていいです。
 

以上となります。

 

 

ここまでで問題文が理解できたら、その先は熱平衡の考え方を用いましょう。

 

器:20℃、熱容量160J/K
スープ:80℃、160g、比熱(比熱容量)は4.0J/(g・K)


器とスープが同じ温度になるためには、温度の高いスープから温度の低い器へ熱が渡されたことが、計算しなくともわかります。
 

 

ここで、用語を復習しましょう。
 

熱容量:その物質全体の温度を1℃(1K)上げるのに必要な熱の量(J)
比熱:その物質1gあたりの温度を1℃(1K)上げるのに必要な熱の量(J)

 

 

ここでもう一度当問の状態を整理すると、以下のようになります。

 

初期温度:20℃

グラム数:?

比熱:?

熱容量:160J/K

 

スープ

初期温度:80℃

グラム数:160g

比熱:4.0J/(g・K)

熱容量:?


そのため、まずは比熱とグラム数のわかるスープから熱容量を出し、どちらも熱容量に単位そろえてから、温度計算に入りましょう

 

あとは計算するのみです。

 

スープの熱容量は、

160g × 4.0J/(g・K) = 640 J/K

 

平衡後、一定となった温度をT(℃)とおくと、下記の式が成り立ちます。

160×(T-20)=640×(80-T)

 

これは、熱容量×温度の計算式のため、熱量(J)についての等式です。

スープから出た熱量=器に伝わった熱量

と、熱平衡の考え方を用いて式を立てています。

 

あとはTについて計算すると、

T=68(℃)

となります。

選択肢5. 68℃

この選択肢が正答です。

まとめ

よくある間違いは、温度変化をΔTとおき、
20+160×ΔT=80-4×160×ΔT
とし、最終温度を20+ΔTで出そうとするものです。

 

しかしながら、もとの温度からどれだけ温度が変化(上昇、下降)したかは、器とスープとでそれぞれ異なります。
 

熱容量が160J/Kと640J/Kとでわかる通り、器は温度変化しやすく、スープは温度変化しにくいのです。

結果から見ても、熱容量の小さな器は48℃変化していますが、熱容量の大きなスープは12℃しか変化していません。
そのため、温度変化をΔTとおくことはできません。

 

当問で最終的に等しくなるのは、器とスープの温度です。
等しくなるものについて変数(文字への置き換え)を用いて、等式を立てるようにしましょう。

 

また、当問では熱容量を求めてから熱平衡の式を立てました。

しかし、もし器のグラム数がわかっていれば、器の比熱を出してから立式することも可能です。

 

何がわかって、何がわかっていないのか、整理してから解きましょう。

参考になった数0

03

この問題は「熱量の保存」に関する問題です。外部と熱の出入りがない場合、系全体の熱量は保存されます。よってこの問題では

 

スープが失った熱量=器が得た熱量

 

という式が成り立ちます。平衡後の温度をT(℃)と置くと

 

スープが失った熱量:160×4×(80-T)

器が得た熱量:160×(T-20)

 

と表せるのでこの二つをイコールで結んで

 

160×4×(80-T)=160×(T-20)

 

これを解くとT=68となります。

 

選択肢5. 68℃

よってこの選択肢が正解となります。

まとめ

質量も考えて計算しないといけない比熱、質量を考えなくてよい熱容量を混同してしまわないようにしましょう。

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