共通テスト(理科) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問39 (生物基礎(第1問) 問2)
問題文
細胞小器官は様々な機能を担い、(a)細胞の活動を支えている。ある細胞から細胞小器官Aと細胞小器官Bとを別々に取り出し、それぞれの働きを調べるための実験1・実験2を行った。
実験1
細胞小器官Aを二酸化炭素を含む溶液に入れ、ある条件に置いたところ、酸素が発生した。
実験2
細胞小器官Bを、ADPとリン酸を含む溶液C,または溶液Cに有機物を加えた溶液Dに入れたところ、溶液中のATPの量は図1のように変化した。
細胞小器官Aと細胞小器官Bに共通する特徴の説明として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
付箋
付箋は自分だけが見れます(非公開です)。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
共通テスト(理科)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問39(生物基礎(第1問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
細胞小器官は様々な機能を担い、(a)細胞の活動を支えている。ある細胞から細胞小器官Aと細胞小器官Bとを別々に取り出し、それぞれの働きを調べるための実験1・実験2を行った。
実験1
細胞小器官Aを二酸化炭素を含む溶液に入れ、ある条件に置いたところ、酸素が発生した。
実験2
細胞小器官Bを、ADPとリン酸を含む溶液C,または溶液Cに有機物を加えた溶液Dに入れたところ、溶液中のATPの量は図1のように変化した。
細胞小器官Aと細胞小器官Bに共通する特徴の説明として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- 植物の細胞内に含まれ、動物の細胞内には含まれない。
- DNAを含まない。
- 原核生物の細胞内に含まれる。
- 細胞内で分裂し、増殖する。
正解!素晴らしいです
残念...
画像拡大
この過去問の解説 (3件)
01
まず、この問題では細胞小器官AとBが何なのかを特定します。
細胞小器官Aについて
実験1では、「二酸化炭素を含む溶液に入れ、ある条件に置くと酸素が発生した」
とあります。酸素を発生させながら二酸化炭素を利用する反応といえば光合成です。つまり、細胞小器官Aは葉緑体だと分かります。
細胞小器官Bについて
実験2では、ADPとリン酸だけではATPはほとんど増えませんでしたが、有機物を加えるとATPが大きく増えました。つまり、有機物を分解してATPをつくっているということです。これは呼吸のはたらきなので、細胞小器官Bはミトコンドリアです。
ここまで分かれば、この問題は「葉緑体」と「ミトコンドリア」の共通点は何か?を考える問題になります。
この選択肢は誤りです。
葉緑体は植物だけですが、ミトコンドリアは植物にも動物にも存在します。
この選択肢は誤りです。
葉緑体もミトコンドリアも、それぞれ独自のDNAをもっています。
この選択肢は誤りです。
葉緑体やミトコンドリアは真核生物だけがもつ細胞小器官です。原核生物には、これらの細胞小器官はありません。
この選択肢は正しいです。
葉緑体もミトコンドリアも、自分のDNAを使って細胞内で分裂・増殖できます。これは、この2つの細胞小器官に共通する大きな特徴です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
02
まず問題中にある「細胞小器官A」と「細胞小器官B」の特定をします。
「細胞小器官A」とは
実験1の「二酸化炭素を含む溶液に入れ、ある条件に置いたところ、酸素が発生した」という内容から、この反応が「光合成」であり、植物細胞内で光合成を行う器官は葉緑体なので「細胞小器官A」は「葉緑体」であることが分かります。
「細胞小器官B」とは
実験2の「有機物を加えた溶液Dに入れると、溶液中のATPの量が増加」しています。
このことから「有機物を分解してATPを取り出す=呼吸」の反応であることが分かります。
細胞内で呼吸を行う器官はミトコンドリアなので「細胞内小器官B」は「ミトコンドリア」であることが分かります。
したがってこの問題は「葉緑体」と「ミトコンドリア」の共通する特徴は何かを問われています。
これは誤りです。
葉緑体は植物細胞にしかありませんが、ミトコンドリアは植物細胞にも動物細胞にも存在します。
これは誤りです。
葉緑体もミトコンドリアも、それぞれ独自のDNAとリボソームを持っています。
※リボソームとは
「アミノ酸を組み立ててタンパク質を作ってくれる細胞の中にある工場」のような存在です。
これは誤りです。
葉緑体やミトコンドリアといった細胞小器官は真核生物(真核細胞)だけがもつ特徴です。
原核生物(原核細胞)は細胞小器官をもたないので、この選択肢は誤りになります。
これは正解です。
葉緑体もミトコンドリアも独自のDNAをもっており、細胞の中で自ら分裂・増殖をすることができます。
葉緑体とミトコンドリアの主な共通点は以下の通りです。
・独自のDNAとリボソームを持っている
・細胞内で自ら分裂、増殖することができる
・二重膜構造(外膜・内膜)になっている
参考になった数0
この解説の修正を提案する
03
細胞小器官の種類と機能に関する基本問題です。
まず、細胞小器官とは、DNAが核に包まれている真核生物の真核細胞内に存在する様々な構造体のことです。
DNAが核に包まれていない原核細胞を持つ原核生物には見られません。
また、すべての生物の細胞に共通する性質として、細胞は分裂することで増殖します。
次に、実験の内容から細胞小器官を特定していきましょう。
実験1の文章から、細胞小器官Aは二酸化炭素を取り込み、酸素を発生させる働きを持ちます。
したがって、葉緑体であることが分かります。
葉緑体は、植物の細胞内でみられる細胞小器官で、光合成を行うものです。また、独自のDNAを持ちます。
実験2では、文章だけでは細胞小器官Bが何かを判断することができません。
そこで、図1を参照すると、縦軸がATPの量(相対値)、横軸が時間(分)となっています。
また、注を読むとATPの量は、溶液Dの最大値を1とした相対値と書かれています。
ここまでの情報を踏まえて図を見ると、溶液Dと比べると溶液Cは相対的にATPの量が少ないことが分かります。
さらに、溶液Cは10分前後まではATPの量が増加しているものの、そこから減少しているのに対し、溶液Dは30分前後まで増加し続け、そこからは横ばいになっていることが分かります。
ここで、溶液CはADPとリン酸を含むもので,溶液Dは溶液Cに有機物を加えたものであることが書かれていることに注目しましょう。
ATPは生命活動に必要なエネルギーです。また、ADPはATPからリン酸が1つ外れたものです。
ATPの量は、代謝によってATPが合成されることで増加します。
そして、溶液Dが溶液Cに有機物を加えたものであることを考えると、ATPの量が増える代謝として考えられるのは異化である呼吸です。
呼吸では、有機物を分解する過程でADPとリン酸からATPを合成します。
したがって、溶液Dでは呼吸によってATPの量が増加していると考えられます。
なお、溶液Cが溶液DよりもATPの相対値が少ないのは、呼吸に必要な有機物がないためであると推測できます。
ここから、細胞小器官Bは、呼吸に関わるミトコンドリアであることが分かります。
ミトコンドリアは、動物細胞にも植物細胞にも見られ、独自のDNAを持ちます。
ここまでを踏まえて、選択肢を吟味していきましょう。
間違いです。
細胞小器官Aの葉緑体は動物細胞内には含まれません。
しかし、細胞小器官Bのミトコンドリアは植物細胞内にも動物細胞内にも含まれます。
間違いです。
細胞小器官Aのミトコンドリアと細胞小器官BのミトコンドリアはともにDNAを含みます。
間違いです。
細胞小器官は真核生物に特有のもので、原核生物には細胞小器官は見られません。
正しいです。
すべての生物の細胞に共通する性質の説明となっています。
細胞小器官とは、DNAが核に包まれている真核生物の真核細胞内に存在する様々な構造体のことで、原核生物には見られません。
すべての生物の細胞に共通する性質として、細胞は分裂することで増殖します。
主な細胞小器官
・葉緑体=植物細胞内に見られ、光合成に関わるもの。
・ミトコンドリア=植物細胞内・動物細胞内ともに見られ、呼吸に関わるもの。
どちらも独自のDNAを持ちます。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問38)へ
令和6年度(2024年度)追・再試験 問題一覧
次の問題(問40)へ