共通テスト(理科) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問140 (生物(第5問) 問4)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問140(生物(第5問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

生態系と物質生産に関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。

(a)物質生産の担い手は生態系によって異なり、(b)水域における物質生産の多くは、主に海洋の植物プランクトンにより行われている。また、生態系内では、生物と非生物的環境とが相互に影響を及ぼし合っている。

海域における物質生産には様々な促進要因や制限要因があり、物質生産に微量な金属元素が影響することがある。そのなかで、海水中に溶けている鉄(Fe)が物質生産に影響するかどうかを調べるため、太平洋の北西部の外洋域において、実験1が行われた。

実験1
海面から水深5m地点の海水を採取し、その海水を光照射下に置いて、5℃、8℃、および18℃の三つの温度条件で培養した。このとき、それぞれの水温において、Feを添加する条件と添加しない条件を設定した。1〜2日ごとに海水中のクロロフィルの量と窒素(N)の量を計測したところ、図3・図4の結果が得られた。なお、クロロフィル量は、植物プランクトン量を反映する。Nの計測には、ろ過してプランクトンを除いた海水を用いた。採取時の採水地点の水温は5℃であった。

実験1の結果から考えられる考察として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 5℃区において、Feの添加は植物プランクトン量の増減に影響しない。
  • いずれの水温区でも、海水中のNがなくなると同時に植物プランクトンの増殖が止まる。
  • Nの消費量が最も小さいのは、5℃区でFeを添加しないときである。
  • いずれの水温区でも、Feが添加されない場合は植物プランクトンは増殖しない。
  • 水温が高いほど、植物プランクトンの増殖は速い。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、植物プランクトンの増殖に対する鉄(Fe)と水温、窒素(N)の影響について、実験結果から考察できるかを問う問題です。

選択肢1. 5℃区において、Feの添加は植物プランクトン量の増減に影響しない。

不適です。

 

図3より、5℃区ではFeを添加した条件の方が、添加しない条件よりもクロロフィル量が増加しています

増加量は大きくありませんが、Feを添加した条件の方が植物プランクトン量は多くなっているため、Feは植物プランクトン量に影響していると考えられます。

したがって、この記述は誤りです。

選択肢2. いずれの水温区でも、海水中のNがなくなると同時に植物プランクトンの増殖が止まる。

不適です。

 

図4では、5℃区では海水中のNはほとんど残っています

また、8℃区・18℃区でも、Feを添加しない条件ではNが残っているにもかかわらず、植物プランクトンの増殖は続いています

このことから、植物プランクトンの増殖は、海水中のNがなくなることだけで決まるわけではありません。

したがって、この記述は誤りです。

選択肢3. Nの消費量が最も小さいのは、5℃区でFeを添加しないときである。

正解です。

 

図4より、海水中のN量は時間とともに減少しますが、5℃区でFeを添加しない条件では、N量の減少が最も小さくなっています。

これは、植物プランクトンの増殖があまり進まず、Nの利用量が少なかったためと考えられます。

したがって、この記述は正しいです。

選択肢4. いずれの水温区でも、Feが添加されない場合は植物プランクトンは増殖しない。

不適です。

 

図3では、Feを添加しない条件でも、8℃区や18℃区ではクロロフィル量が増加しています

つまり、Feを添加しなくても植物プランクトンは増殖していますが、その増殖量はFeを添加した場合より小さくなっています。

したがって、この記述は誤りです。

選択肢5. 水温が高いほど、植物プランクトンの増殖は速い。

不適です。

 

図3では、Feを添加した条件において、8℃区のクロロフィル量は18℃区よりも速く、また大きく増加しています。

このことから、水温が高いほど必ず植物プランクトンの増殖が速くなるとはいえません。

したがって、この記述は誤りです。

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