共通テスト(理科) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問143 (生物(第6問) 問3)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問143(生物(第6問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

地球大気の変化と光合成を行う生物の進化に関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。

図1は、地球大気中のCO2濃度とO2濃度の変化を示したものである。約35億年前に緑色硫黄細菌などの光合成細菌が出現し、その後、約27億年前に出現したシアノバクテリアがO2を発生する光合成を行った。約20億年前になると真核生物が現れ、約15億年前には真核生物の一部で、(a)光合成を行う原核生物の細胞内共生が起こり藻類に進化したと推定されている。約5億年前には陸上に植物が出現した。陸上は、光は豊富であるが、(b)植物にとっては、乾燥にさらされる厳しい環境であった。このころにはO2濃度はすでに高く、対照的に(c)CO2濃度は0.3%以下となっていた。その後、CO2濃度は0.03%まで低下していき(現在は0.04%に上昇)、そのなかで一部の植物は種子植物へと進化していった。

下線部(a)に関連して、藻類に関する記述として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 藻類の葉緑体は、緑色硫黄細菌が細胞内に共生した結果生じたと推定される細胞小器官であり、硫黄を生成する光合成を行う。
  • 藻類の葉緑体は、好気性細菌が細胞内に共生した結果生じたと推定される細胞小器官であり、O2を発生する光合成を行う。
  • 藻類の葉緑体は、シアノバクテリアが細胞内に共生した結果生じたと推定される細胞小器官であり、O2を発生する光合成を行う。
  • 藻類の繁栄に伴い大気中のO2濃度が上昇することによって、葉緑体はDNAを失った。
  • O2を発生する藻類が出現したのは、約10億年前と推定されている。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、藻類の葉緑体の起源と、光合成の進化について理解しているかを問う問題です。

選択肢1. 藻類の葉緑体は、緑色硫黄細菌が細胞内に共生した結果生じたと推定される細胞小器官であり、硫黄を生成する光合成を行う。

不適です。

 

葉緑体は、シアノバクテリアが真核細胞内に共生した結果生じたと考えられています(一次共生説)。

緑色硫黄細菌は硫化水素を利用する光合成を行いますが、葉緑体の起源ではありません。

また、藻類の葉緑体は水を利用して酸素を発生する光合成を行います。

したがって、この記述は誤りです。

選択肢2. 藻類の葉緑体は、好気性細菌が細胞内に共生した結果生じたと推定される細胞小器官であり、O2を発生する光合成を行う。

不適です。

 

好気性細菌が真核細胞内に共生して生じたと考えられている細胞小器官はミトコンドリアです。

葉緑体はシアノバクテリアを起源とする細胞小器官であり、好気性細菌を起源とするものではありません。

したがって、この記述は誤りです。

選択肢3. 藻類の葉緑体は、シアノバクテリアが細胞内に共生した結果生じたと推定される細胞小器官であり、O2を発生する光合成を行う。

正解です。

 

葉緑体は、酸素発生型光合成を行うシアノバクテリアが真核細胞内に共生した結果生じたと考えられています。

葉緑体では、水を分解して電子を取り出し、その過程で酸素(O₂)を放出する光合成が行われます。

したがって、この記述は正しいです。

選択肢4. 藻類の繁栄に伴い大気中のO2濃度が上昇することによって、葉緑体はDNAを失った。

不適です。

 

葉緑体は現在でも独自のDNAをもっています。

進化の過程で葉緑体の遺伝子の一部は核へ移行しましたが、葉緑体のDNAが完全に失われたわけではありません。

また、この遺伝子の移行は大気中の酸素濃度の上昇が直接の原因ではありません。

したがって、この記述は誤りです。

選択肢5. O2を発生する藻類が出現したのは、約10億年前と推定されている。

不適です。

 

酸素を発生する光合成は、シアノバクテリアによって約27~30億年前にはすでに行われていたと考えられています。その後、シアノバクテリアが真核細胞内に共生して葉緑体となり、酸素を発生する藻類が出現しました。

藻類の出現時期は約10億年前よりも古く、約15~20億年前と考えられています。

したがって、この記述は誤りです。

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