共通テスト(理科) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問114 (化学(第4問) 問7)
問題文
天然の有機化合物にも顔料や染料として用いられているものがある。藍(あい)は、「青は藍より出(いで)て藍より青し」と『荀子(じゅんし)』にあるように、古来より使用されてきた染料である。日本では、タデ科植物のアイ(藍)などから得られるインジゴが藍染めに利用されてきた。インジゴの構造式を図1に示す。
インジゴは水に不溶であり、このままでは染色に用いることができないが、塩基性の条件で適切な還元剤を使用すると、(a)還元されて水に溶けるようになる。この水溶液に繊維を浸けてから、空気にさらすと(b)酸化されて、水に不溶なインジゴに戻るため、繊維を水洗いしても色落ちしない。
現在ではインジゴを含め、さまざまな染料が人工合成されるようになっており、その代表的なものとしてアゾ化合物がある。アゾ化合物は繊維等を染める目的以外にも利用され、例えば化学分野では、(c)メチルオレンジが中和滴定の指示薬として用いられている。
b インジゴの染色では下線部(a)、(b)のように、酸化還元反応を利用している。次の記述において下線部の有機化合物が酸化も還元もされないものはどれか。最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
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問題
共通テスト(理科)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問114(化学(第4問) 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
天然の有機化合物にも顔料や染料として用いられているものがある。藍(あい)は、「青は藍より出(いで)て藍より青し」と『荀子(じゅんし)』にあるように、古来より使用されてきた染料である。日本では、タデ科植物のアイ(藍)などから得られるインジゴが藍染めに利用されてきた。インジゴの構造式を図1に示す。
インジゴは水に不溶であり、このままでは染色に用いることができないが、塩基性の条件で適切な還元剤を使用すると、(a)還元されて水に溶けるようになる。この水溶液に繊維を浸けてから、空気にさらすと(b)酸化されて、水に不溶なインジゴに戻るため、繊維を水洗いしても色落ちしない。
現在ではインジゴを含め、さまざまな染料が人工合成されるようになっており、その代表的なものとしてアゾ化合物がある。アゾ化合物は繊維等を染める目的以外にも利用され、例えば化学分野では、(c)メチルオレンジが中和滴定の指示薬として用いられている。
b インジゴの染色では下線部(a)、(b)のように、酸化還元反応を利用している。次の記述において下線部の有機化合物が酸化も還元もされないものはどれか。最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
- 2―プロパノール(CH3)2CHOHに硫酸酸性の二クロム酸カリウム水溶液を加えて反応させる。
- マルトース(麦芽糖)C12H22O11の水溶液にフェーリング液を加えて加熱しながら反応させる。
- ニトロベンゼンC6H5NO2をニッケルの触媒を用いて高温で水素と反応させる。
- 安息香酸C6H5COOHのメタノール溶液に触媒として少量の濃硫酸を加えて加熱しながら反応させる。
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この過去問の解説 (1件)
01
酸化還元反応に関する、やや難易度の高い問題です。
酸化還元反応である
2-プロパノール(CH3)2CHOHに硫酸酸性の二クロム酸カリウム水溶液を加えて反応させると、酸化されてアセトン(CH3)2-C=Oとなります。
酸化還元反応である
マルトース(麦芽糖)C12H22O11の水溶液にフェーリング液を加えて加熱しながら反応させると、C12H22O11は分子内にアルデヒド基(-CHO)を持つので、フェーリング液中のCu2+が還元されて、酸化銅(Ⅰ)CuOの赤色沈殿を生じます。
これをフェーリング反応といいます。
酸化還元反応である
ニトロベンゼンC6H5NO2をニッケルNiの触媒を用いて高温で水素と反応させると、C6H5NO2のニトロ基(-NO2)が還元反応を起こし、アミノ基(-NH2)へ変化します。
酸化還元反応ではない
安息香酸C6H5COOHのメタノールCH3OH溶液に触媒として少量の濃硫酸H2SO4を加えて加熱しながら反応させると、安息香酸メチルC6H5COOCH3と水H2Oが生成します。
この反応をエステル化といい、この時、どの原子にも酸化数の変化は見られません。
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