共通テスト(理科) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問138 (生物(第4問) 問1)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問138(生物(第4問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

動物の危険回避に関する次の文章Aを読み、後の問いに答えよ。

A  動物は様々な刺激を受容し、(a)反応を示す。陸生の軟体動物であるナメクジは、触角の先端にある嗅上皮(きゅうじょうひ)で匂いを受容する。受容した匂いがナメクジにとって食物の匂いであれば誘引される。一方、(b)ある匂いに対しては触角やからだを縮める行動(以下、忌避行動)を示し、匂い源に接触する前に回避する。

下線部(a)に関連して、脊椎動物の運動神経の反応や、骨格筋の運動に関する記述として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
  • 運動神経のニューロンでは、電位依存性ナトリウムチャネルを通ってナトリウムイオンが細胞外に出ていくことで、活動電位がもとに戻る。
  • 運動神経のニューロンと筋繊維の間のシナプスでは、主にグルタミン酸が神経伝達物質として使われる。
  • 筋肉では、運動神経からの刺激の強さにかかわらず常に同じ強さの収縮が起こる。
  • 筋肉が収縮しても筋原繊維のフィラメントの長さは変わらず、サルコメアの長さも変わらない。
  • 筋肉の収縮時には、ATPがミオシンの頭部によって分解される。

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この過去問の解説 (1件)

01

運動神経内のシナプスでの伝達、筋肉の収縮の仕組みに関する基本的な知識を問う問題です。

選択肢1. 運動神経のニューロンでは、電位依存性ナトリウムチャネルを通ってナトリウムイオンが細胞外に出ていくことで、活動電位がもとに戻る。

不適です。

 

運動神経のニューロンでは、電位依存性ナトリウムチャネルを通ってナトリウムイオンが細胞外に出ていくのではなく、電位依存性カリウムチャネルを通ってカリウムイオンが細胞外に出ていくことで、活動電位がもとに戻ります。

 

神経細胞の細胞膜に存在するイオンポンプによって、カリウムイオンは細胞内へ、ナトリウムイオンは細胞外へ、という能動輸送が行われています。それによって細胞内にはカリウムイオンが、細胞外にはナトリウムイオンが多いという濃度勾配が起こります。

運動神経のニューロンでは、電位依存性ナトリウムチャネルが開くことでナトリウムイオンが細胞内へ流入し、活動電位が発生し、その後、電位依存性カリウムチャネルからカリウムイオンが細胞外へ流出することで膜電位は元に戻ります

選択肢2. 運動神経のニューロンと筋繊維の間のシナプスでは、主にグルタミン酸が神経伝達物質として使われる。

不適です。

 

運動神経のニューロンと筋繊維の間のシナプスでは、主にアセチルコリンが神経伝達物質として使われます。

グルタミン酸は主に脳や脊髄などの中枢神経系で興奮性神経伝達物質として働きます。

選択肢3. 筋肉では、運動神経からの刺激の強さにかかわらず常に同じ強さの収縮が起こる。

不適です。

 

この問題は、「全か無かの法則」と「筋肉全体の収縮」を混同していることがポイントです。

筋繊維1本では全か無かの法則が成り立ちますが、筋肉全体の収縮の強さは活動する筋繊維の数や神経刺激の頻度によって調節することが可能です。

選択肢4. 筋肉が収縮しても筋原繊維のフィラメントの長さは変わらず、サルコメアの長さも変わらない。

不適です。

 

筋原繊維には、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントがあります。

筋収縮の際は、アクチンがミオシンの間に滑り込むことで収縮が起こるため、フィラメントの長さは変化しません。

 

サルコメアとは、筋原線維の収縮の基本単位で、Z線からZ線までの領域を指します。

筋収縮が起こると、アクチンが中央へ滑り込むため、Z線同士が近づき、サルコメアの長さは短くなります。

選択肢5. 筋肉の収縮時には、ATPがミオシンの頭部によって分解される。

正解です。

 

筋肉収縮のエネルギー源はATPです。

ATPがミオシン頭部に結合し、分解されることでエネルギーが放出されます。

この状態でミオシンがアクチンと結合することでアクチンが引っ張られ、筋収縮が起こります。

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