共通テスト(理科) 過去問
令和8年度(2026年度)本試験
問27 (化学基礎(第2問) 問2(a))

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問題

共通テスト(理科)試験 令和8年度(2026年度)本試験 問27(化学基礎(第2問) 問2(a)) (訂正依頼・報告はこちら)

農業に不可欠な肥料の中には、鉱物資源などを原料としてつくられているものが多くある(図1)。肥料として利用される物質に関する後の問いに答えよ。

窒素N、リンP、カリウムKの3元素は肥料の三要素とよばれる。これらの元素を含む物質を組み合わせて、肥料の成分調整が行われる。

a  リン酸水素二アンモニウム(NH4)2HPO4(式量132)は、窒素とリンをともに含む肥料の原料である。(NH4)2HPO4は加熱されると、式(1)に示す反応によってアンモニアNH3を放出しながらリン酸二水素アンモニウム(NH4)H2PO4(式量115)に変化する。

(NH4)2HPO4 → (NH4)H2PO4+NH3 ・・・・・(1)

そのため、肥料の加工や乾燥の工程で、肥料に含まれる窒素やリンの含有率が変動することがある。
(NH4)2HPO4と(NH4)H2PO4からなる混合物において、(NH4)H2PO4の質量の割合が増えると、窒素NとリンPのそれぞれの含有率(質量パーセント)はどのように変わるか。最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • Nの含有率:変化なし  Pの含有率:変化なし
  • Nの含有率:変化なし  Pの含有率:増加
  • Nの含有率:変化なし  Pの含有率:減少
  • Nの含有率:増加    Pの含有率:変化なし
  • Nの含有率:増加    Pの含有率:増加
  • Nの含有率:増加    Pの含有率:減少
  • Nの含有率:減少    Pの含有率:変化なし
  • Nの含有率:減少    Pの含有率:増加
  • Nの含有率:減少    Pの含有率:減少

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「Nの含有率:減少、Pの含有率:増加」です。

 

(NH₄)₂HPO₄と(NH₄)H₂PO₄について、それぞれに含まれる窒素NとリンPの質量の割合を比べます。

Nの原子量を14、Pの原子量を31とすると、(NH₄)₂HPO₄にはNが2個、Pが1個含まれるため、

Nの含有率=28/132×100≒21%

Pの含有率=31/132×100≒23%

です。

 

一方、(NH₄)H₂PO₄にはNが1個、Pが1個含まれるため、

Nの含有率=14/115×100≒12%

Pの含有率=31/115×100≒27%

です。

 

したがって、混合物の中で(NH₄)H₂PO₄の割合が増えると、Nの含有率は減少し、Pの含有率は増加します。

まとめ

(NH₄)₂HPO₄が加熱されると、

(NH₄)₂HPO₄ → (NH₄)H₂PO₄+NH₃

の反応が起こります。

 

このときNH₃が外へ出ていくため、もとの物質に比べて窒素Nの割合は小さくなります。

一方、Pは反応前後で1個のままですが、NH₃が抜けて全体の質量が小さくなるため、リンPの質量の割合は大きくなります。

 

実際に含有率を比べても、

(NH₄)₂HPO₄:N約21%、P約23%
(NH₄)H₂PO₄:N約12%、P約27%

となります。

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02

(NH4)2HPO4と(NH4)H2PO4を適当な割合で計算してみると早いです。

①(NH4)2HPO4:(NH4)H2PO4=50g:50gの場合

(NH4)2HPO4:50132=0.378...≒0.38mol

(NH4)H2PO4:50115=0.435...≒0.44mol

Nは(NH4)2HPO4には1分子に2個、(NH4)H2PO4には1分子に1個含まれているので、

2×0.38+0.44=1.2mol

Pは(NH4)2HPO4には1分子に1個、(NH4)H2PO4には1分子に1個含まれているので、

0.38+0.44=0.82mol

 

②(NH4)2HPO4:(NH4)H2PO4=10g:90gの場合

(NH4)2HPO4:10132=0.0758...≒0.076mol

(NH4)H2PO4:90115=0.783...≒0.78mol

同様に、Nは2×0.076+0.78=0.932mol

Pは0.076+0.78=0.856mol

 

今回の場合、(NH4)H2PO4の割合が増えると、

Nは1.2mol→0.932mol(減少)

Pは0.82mol→0.856mol(増加)となります。

 

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