共通テスト(理科) 過去問
令和8年度(2026年度)本試験
問33 (生物基礎(第1問) 問2(2))

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問題

共通テスト(理科)試験 令和8年度(2026年度)本試験 問33(生物基礎(第1問) 問2(2)) (訂正依頼・報告はこちら)

生物の特徴と遺伝情報に関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。

A  (a)植物の細胞は、他の生物の細胞と共通した特徴を多く持つ一方、細菌や動物ではみられない葉緑体をはじめとする細胞小器官を持つ。多くの植物は、葉緑体で光合成を行うことにより、成長や繁殖に必要な有機物を自身で合成するが、(b)体外から取り込んだ有機物を利用する植物も存在する。

下線部(b)に関連して、ラン科の植物Aは、緑色の葉をつけ光合成を行うが、根を介して菌類からも有機物を得ている。また、植物Aには、光合成に必要な緑色の色素を持たない白い個体(以下、白色個体)がまれに見つかる。白色個体は、菌類から得られる有機物に依存して生育するが、緑色の葉をつけた個体(以下、緑色個体)よりも小さく、生産される種子の数も少ない。

(2)緑色個体と白色個体のそれぞれの葉に含まれる炭素のうち、菌類から得た炭素の割合を四つの生育段階において調べたところ、図2の結果が得られた。この結果から考えられることとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 緑色個体は、芽生えの時期に有機物を菌類に与えている。
  • 緑色個体は、果実が成熟する時期には、主に自身の光合成によりつくられた有機物を代謝に用いる。
  • 白色個体には、菌類から得た有機物が生育に必要のない時期がある。
  • 白色個体では、菌類から得た有機物はほぼ全て呼吸に使われるため、生体内には残らない。

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この過去問の解説 (2件)

01

図2では、緑色個体と白色個体が菌類から得ている炭素の割合が示されています。
図2のポイントは以下の通りです。

 

【図2のポイント】
・白色個体
光合成ができないため、生育段階を通じて菌類からの炭素(栄養)に依存している。

 

・緑色個体
芽生えの時期は菌類からの炭素(栄養)に依存する割合が大きい。
しかし、その後は光合成で栄養を得られるため徐々に依存度合いが下がっていく。

 

以上を参考に各選択肢を見ていきましょう。

選択肢1. 緑色個体は、芽生えの時期に有機物を菌類に与えている。

不適です。
図2からは有機物を菌類に与えているかどうかは分かりません。

選択肢2. 緑色個体は、果実が成熟する時期には、主に自身の光合成によりつくられた有機物を代謝に用いる。

適切です。
緑色個体は、果実が成熟する時期には菌類への依存が20%ほどに低下しています。この時期には、自身の光合成で多くの栄養を賄っていると考えられます。

選択肢3. 白色個体には、菌類から得た有機物が生育に必要のない時期がある。

不適です。
白色個体は生育段階を通じて栄養源を菌類に依存しています。

選択肢4. 白色個体では、菌類から得た有機物はほぼ全て呼吸に使われるため、生体内には残らない。

不適です。
白色個体は生きていく上での栄養源をすべて菌類に依存しています。呼吸だけでなく体の組織などにも菌類からの栄養が使われるため、生体内に菌類からの栄養が残っているといえます。

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02

生物において、図が出てきたらほとんどの確率でその図を用いて問題を解きます。

ですので、図を理解しなければ問題は解けないと言っても過言ではありませんので、まずは図の理解から始めていきます。

 

「緑色個体と白色個体のそれぞれの葉に含まれる炭素のうち、菌類から得た炭素の割合を四つの生育段階において調べたところ、図2の結果が得られた。」、問題文中にはこのように書かれています。

 

このとき着目したいのは、「菌類から得た炭素の割合」「四つの生育段階」です。植物は光合成によって自分で有機物(炭素C)を作ることができるので、菌類から得た炭素の割合が低ければ自分で作った炭素の割合が大きいということになります。

また、生育段階をわざわざ四つに分けているということは、育成段階によって菌類から受け取っている炭素の力が異なる可能性が高いので、育成段階にも注目しながら問題を解いていきます。

選択肢1. 緑色個体は、芽生えの時期に有機物を菌類に与えている。

不適です。最初に解説したように、このグラフは植物が菌類からどのくらいの割合で炭素を受け取っているかを示したものなので、菌類に与えているかどうかはわかりません。

選択肢2. 緑色個体は、果実が成熟する時期には、主に自身の光合成によりつくられた有機物を代謝に用いる。

適切です。グラフを見ると、緑色個体は果実が成熟する時期において葉のうち20%しか菌類から受け取った炭素が存在しません。

つまり残り80%は光合成によって植物が生み出した炭素を用いていることがわかります。これは選択肢の文章と一致します。

選択肢3. 白色個体には、菌類から得た有機物が生育に必要のない時期がある。

不適です。菌類から得た有機物が生育に必要のない時期があるどころか、どの時期でもすべて菌類由来の炭素が存在しています。

選択肢4. 白色個体では、菌類から得た有機物はほぼ全て呼吸に使われるため、生体内には残らない。

不適です。このグラフが示すものは、葉に含まれる炭素の割合ですので、使われている分はあるかもしれませんが、生体内に存在しています。

まとめ

今回の問題はほとんど知識を必要とする問題ではありませんでした。

どうしても思い出せない一問を無理に追うよりも、このような問題を一問でも多く正解した方が良いときもありますので、わかりそうになくても問題文をよく読む習慣をつけておきましょう。

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