共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問35 (生物基礎(第1問) 問3)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問35(生物基礎(第1問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

ホタルの腹部にある発光器には、a酵素の一つであるルシフェラーゼと、その基質(酵素が作用する物質)となるルシフェリンが多量に存在する。ルシフェリンは、ルシフェラーゼの作用でbATPと反応して光を発する。この発光量を測定することで細胞内のATP量を測定できるキットが作られている。現在はこの方法をさらに応用し、c測定されたATP量から、牛乳などの食品内に存在している、あるいは食器に付着している細菌数を推定するキットも開発されている。

下線部cについて、次の記述d〜gのうち、ATP量から細菌数を推定するために、前提となる条件はどれか。その組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

d  個々の細菌の細胞に含まれるATP量は、ほぼ等しい。
e  細菌以外に由来するATP量は、無視できる。
f  細菌は、エネルギー源としてATPを消費している。
g  ATP量の測定は、細菌が増殖しやすい温度で行う。
  • d,e
  • d,f
  • d,g
  • e,f
  • e,g
  • f,g

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この過去問の解説 (3件)

01

下線部cのキットは、ATPの量に比例して発光が強くなる仕組みを使っています。この仕組みを使って、ATPの量から細菌数を予測するには、次の2つの条件が必要と考えられます。

 

①ATPの量が細菌の数と比例関係にある。
 ATPの量と細菌の数に関係性があるとすれば、ATPの量から細菌の数を逆算することができます。

 

②細菌が含まれている物質(牛乳など)にはATPがない(または無視できるぐらい少量)。
 この測定法では、細菌由来のみのATP量を計測する必要があります。

 

以上の条件を念頭に、選択肢をみていきましょう。

 

【d】前提条件である。
1つ1つの細菌に含まれるATP量が等しいとすると、ATP量と細菌数が比例の関係をもつことになります。上記の①の条件にあたります。


【e】前提条件である
細菌以外に由来するATPが無視できるなら、細菌のみのATP量を量ることができます。上記の②の条件にあたります。


【f】前提条件ではない
細菌はエネルギー源としてATPを使っているのは事実です。しかし、今回の測定では細菌が体内に持っているATP量が焦点になっているため、選択肢の事項は無関係といえます。


【g】前提条件ではない
測定中に細菌が増えてしまうと、もともと含まれていた細菌数が正確に測定できなくなってしまうため不適です。また、この選択肢は、前提条件ではなく測定条件についての記述といえます。

 

したがって、正解はdとeです。

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02

「個々の細菌の細胞に含まれるATP量は、ほぼ等しい」

→1個あたりのATP量がバラバラだと、総ATP量から細胞数を特定できなくなります。

 個々の細菌の細胞に含まれるATP量は一定であることが前提となります。

 よって、この前提条件は必要となります。


「細菌以外に由来するATP量は、無視できる」

→食品中には、他の生物や残留物もあります。それらのATPが多いと、細菌数を正しく反映しません。よって、この前提条件は必要となります。


「細菌は、エネルギー源としてATPを消費している」

→これは一般的な性質の説明文です。「ATP量→細菌数」の換算には関係しないので、誤りとなります。


「ATP量の測定は、細菌が増殖しやすい温度で行う」

→測定時に増殖する必要はありません、むしろ測定時に増えると、結果が変わってしまうので誤りとなります。

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03

【d】

個々の細菌の細胞に含まれるATP量をほぼ同じにすることで、細菌数を比較する必要があります。

したがって、正解です。

 

【e】

細菌以外に由来するATP量を考慮すると、測定されたATPが細菌由来のものではなくなってしまいます。

したがって、正解です。

 

【f】

細菌はエネルギー源としてATPを消費していますが、ATP量から細菌数を推定するための前提条件ではありません。

したがって、不正解です。
 

【g】

ATP量を測ることで、食品内に存在している細菌数を調べます。すなわち、細菌が増殖すると正確な細菌数が分からなくなります。

したがって、不正解です。

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