大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問147 (生物(第6問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問147(生物(第6問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

宮沢賢治が「サムサノナツハオロオロアルキ」と詠んだ夏場の低温による凶作では、10℃を上回る温度でも、イネのa種子が形成されにくくなる。その原因は、b低温では成熟した花粉が正常に形成されないことにある。この現象を調べるため、cイネの花のおしべが分化してから花粉が成熟するまでの約20日間の発生の過程を調べたところ、表1の結果が得られた。成熟した花粉が正常に形成されない現象は、d表1の発生段階のどこかが低温において進行しなくなっていることが原因と考えられる。
他方、冬場の低温においては、0℃以下になると細胞内の水が凍結し、生じた氷の結晶により細胞が破壊されることがある。しかし、e徐々に温度が低下した場合には、植物は凍結による細胞の破壊を回避できることがある。

表1
発生段階Ⅰ おしべが分化する
発生段階Ⅱ 葯(やく)の見かけが完成し、葯の中が花粉母細胞で満たされる
発生段階Ⅲ 減数分裂により、花粉母細胞から花粉四分子が形成される
発生段階Ⅳ 花粉四分子がばらばらになる
発生段階Ⅴ 花粉管細胞と雄原細胞が形成される
発生段階Ⅵ 花粉が成熟する

下線部bに関連して、低温が花粉の形成に与える影響を調べるため、花粉の成熟に至る途中の様々な時期のイネを12℃の低温にさらして受精しなかった割合を調べ、発生段階ごとに示したところ、図1の結果が得られた。この結果から考えられる低温の影響の記述として最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。なお、図中のⅠ〜Ⅴは、表1の発生段階である。
問題文の画像
  • 花粉管細胞と雄原細胞の形成は、低温の影響を大きく受ける。
  • 花粉四分子の形成は、他の段階よりも低温の影響を受けやすい。
  • 低温により、おしべが分化しなくなる。
  • 成熟した花粉は、低温にさらされると受精の能力を失う。
  • どの発生段階であっても、低温にさらされることにより受精の効率は10%以上低下する。

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