共通テスト(理科) 過去問
令和5年度(2023年度)本試験
問40 (生物基礎(第1問) 問4)
問題文
培養液で満たしたペトリ皿の中で動物細胞を培養し、増殖している細胞の様子を観察したところ、(c)細胞周期の間期の細胞はペトリ皿の底に貼り付いて扁平であったが、分裂期の細胞はペトリ皿の底から球形に盛り上がっていた。(d)培養細胞が細胞周期のどの時期にあるのかは、細胞周期における特定の時期に発現するタンパク質を指標として調べることができる。また、このことは、(e)DNAが複製される仕組みを利用することによっても調べることができる。
下線部(d)に関連して、タンパク質Xは、分裂終了直後に発現を開始し、DNAの複製中に減少していく。他方、タンパク質Yは、DNAの複製が始まると発現を開始し、分裂終了直後に急速に減少する。ペトリ皿の底に貼り付いている扁平な細胞についてタンパク質Xとタンパク質Yの発現を調べたところ、一部の細胞は、タンパク質Xのみを発現し、タンパク質Yを発現していなかった。この細胞における細胞周期の時期として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
共通テスト(理科)試験 令和5年度(2023年度)本試験 問40(生物基礎(第1問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
培養液で満たしたペトリ皿の中で動物細胞を培養し、増殖している細胞の様子を観察したところ、(c)細胞周期の間期の細胞はペトリ皿の底に貼り付いて扁平であったが、分裂期の細胞はペトリ皿の底から球形に盛り上がっていた。(d)培養細胞が細胞周期のどの時期にあるのかは、細胞周期における特定の時期に発現するタンパク質を指標として調べることができる。また、このことは、(e)DNAが複製される仕組みを利用することによっても調べることができる。
下線部(d)に関連して、タンパク質Xは、分裂終了直後に発現を開始し、DNAの複製中に減少していく。他方、タンパク質Yは、DNAの複製が始まると発現を開始し、分裂終了直後に急速に減少する。ペトリ皿の底に貼り付いている扁平な細胞についてタンパク質Xとタンパク質Yの発現を調べたところ、一部の細胞は、タンパク質Xのみを発現し、タンパク質Yを発現していなかった。この細胞における細胞周期の時期として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- G1期
- G2期
- S期
- M期
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この過去問の解説 (2件)
01
まず、それぞれのタンパク質について整理しましょう。
・タンパク質X:分裂終了直後に発現開始し、DNA複製中に減少→M期直後~G1期で高い。
・タンパク質Y:DNA複製開始で発現開始し、分裂終了直後に急減少→S期で高い
次に、観察された細胞は、タンパク質Xのみ発現し、タンパク質Yには発現していません。
タンパク質Yが発現していないということは、DNA複製(S期)が始まっていないことを意味します。つまり、S期ではないことを意味します。
また、ペトリ皿には扁平な細胞がありました。M期のような球形の状態ではなく、間期の形態であると考えられます。そのため、M期ではないと考えられます。
タンパク質Xが出ているので、分裂終了直後以降~DNA複製開始前となります。
よって、この条件を満たすのは、「G1期」となります。
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02
タンパク質Xは、分裂終了直後(G1期)に発現を開始し、DNA複製中(S期)に減少します。
タンパク質Yは、DNAの複製が始まる(S期)と発現を開始し、分裂終了直後(G1期)に急速に減少します。
細胞周期は、G1期→ S期→G2期→M期の順に進みます。
G1期: DNAを複製する準備🧬
S期: DNAを複製する
G2期: 細胞分裂の準備
M期: 細胞分裂
観察された細胞はペトリ皿の底に貼りついていた扁平な細胞であり、分裂期(球状に盛り上がっている細胞)ではないことがわかります。また、タンパク質YはS期以降に発現するため、タンパク質Xのみを発現している細胞はS期以前、すなわちG1期だと考えられます。
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