共通テスト(理科) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問119 (生物(第3問) 問1)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問119(生物(第3問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

トゲウオ科の魚の種Aには、主として海洋に棲息する集団(以下、海洋型)と、淡水域に隔離されて棲息し、海洋型から遺伝的に分化した集団(以下、淡水型)とが存在する。海洋型は、図1のように(a)腹びれが棘(とげ)状になった腹棘(ふくきょく)と、胴部によろいのような硬い鱗板(りんばん)とを形成するが、淡水型ではどちらも喪失している。

様々な実験の結果、種Aの淡水型での腹棘の喪失は遺伝子Xが原因であると考えられた。遺伝子Xからつくられるタンパク質Xは調節タンパク質である。また、遺伝子Xから転写されたmRNAは、海洋型の個体では頭部と腹部で観察されたのに対し、淡水型の個体では頭部でのみ観察された。

下線部(a)に関連して、魚類の腹びれは、四足(四肢)動物の後肢の相同器官である。次の記述a~dのうち、四足動物の後肢に関する適当な記述はどれか。それを過不足なく含むものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

a  後肢の筋肉は、神経胚の側板に由来する。
b  後肢の筋肉の運動には、アセチルコリンの作用が必要である。
c  腹びれから後肢への進化は、古生代に起こった。
d  霊長類の後肢の拇指(ぼし)(母指)対向性は、類人猿で失われた。
問題文の画像
  • a
  • b
  • c
  • d
  • a、b
  • a、c
  • a、d
  • b、c
  • b、d
  • c、d

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、「発生」「代謝・生理」「進化」の多分野にまたがった内容を問われています。

 

a : 不適当

四足動物の肢の筋肉は中胚葉の体節に由来します。

側板は、肢の骨格や結合組織の形成に関わります。

 

b : 適当

脊椎動物の神経筋接合部において、運動神経から放出される神経伝達物質はアセチルコリンです。

後肢の筋肉にあるアセチルコリン受容体にアセチルコリンが結合することで、イオンチャネルが開き、筋収縮の引き金となる電気信号が伝えられます。

 

c : 適当

魚類のひれから四足動物の肢への進化は、古生代に起こったと考えられています。

 

d : 不適当

霊長類の特徴である「拇指対候性」は、類人猿(チンパンジーなど)では保持されています。

失われたのは、人類であるヒトで、直立二足歩行に適応する過程で後肢の拇指対候性を失いました。

選択肢8. b、c

適当なのはbとcで、正解です。

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02

この問題で押さえておくべきポイントは、中胚葉の分化先の知識と類人猿と人間の違いについての知識です。

a:後肢の筋肉は側板ではなく体節に由来します。側板は骨格に分化します。

b:運動神経の末端から出るのはアセチルコリンなのでこれは正しいです。

c:脊椎動物が陸に上がったのが古生代なので、正しいです。

d:拇指(ぼし)(母指)対向性とは、親指が他の指と向かい合っている事です。これによってものが掴みやすくなりました。類人猿であるゴリラ、チンパンジーは持っています。

選択肢8. b、c

正解です。

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03

a:側板中胚葉は四肢の骨・結合組織を作る層になります。また、四肢の筋肉は体節(ソマイト)から生まれます。そのため、後肢の筋肉は、神経胚の側板に由来せず、誤りです。

b:後肢の筋肉を含む骨格筋は、運動神経の末端から放出されるアセチルコリンによって運動が発生します。そのため、適当です。

c:魚類の腹びれが、四足動物の後肢へと対応する進化は、古生代に起こったと考えられています。そのため、適当です。

d:拇指対向性とは、足の親指(母趾)が、他の指と向かい合うように動かせる性質のことです。霊長類・類人猿の後肢の拇指対向性は、保たれており、ヒトで対向性が失われたと考えられます。そのため、誤りです。

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