大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問120 (生物(第3問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問120(生物(第3問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

トゲウオ科の魚の種Aには、主として海洋に棲息する集団(以下、海洋型)と、淡水域に隔離されて棲息し、海洋型から遺伝的に分化した集団(以下、淡水型)とが存在する。海洋型は、図1のように(a)腹びれが棘(とげ)状になった腹棘(ふくきょく)と、胴部によろいのような硬い鱗板(りんばん)とを形成するが、淡水型ではどちらも喪失している。

様々な実験の結果、種Aの淡水型での腹棘の喪失は遺伝子Xが原因であると考えられた。遺伝子Xからつくられるタンパク質Xは調節タンパク質である。また、遺伝子Xから転写されたmRNAは、海洋型の個体では頭部と腹部で観察されたのに対し、淡水型の個体では頭部でのみ観察された。

種Aの海洋型と淡水型とを交配して得られた個体は、全て腹棘を形成した。種Aとは別の種Bにも、種Aと同様に腹棘を形成する海洋型と、それを喪失した淡水型とがある。種Bでも、海洋型と淡水型とを交配して得られた個体は、全て腹棘を形成した。種Bの淡水型における腹棘の喪失は、遺伝子Xとは別の遺伝子の働きを失ったことが原因であると考え、種Aの淡水型と種Bの淡水型との交配を行った。この考えが正しいとすると、種Aの淡水型と種Bの淡水型との交配により得られた雑種のうち、腹棘を形成する個体と腹棘を形成しない個体との比はどのようになると推定されるか。推定される比として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。

腹棘を形成する個体:腹棘を形成しない個体=(   )
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この過去問の解説 (2件)

01

海水型と淡水型を交配させると全て腹棘が生じるので淡水型の遺伝子x(働きを失った遺伝子X)は劣勢であるということが分かります。正常な遺伝子YをY、遺伝子Yの働きを失った遺伝子をyと表記します。種Aの淡水型の遺伝子はxxYY、種Bの淡水型の遺伝子はXXyyと表記されます。したがって、交配後生まれてくる子供はXxYyとなり、全ての個体が腹棘を形成します。

選択肢1. 1:0

正解です。

まとめ

遺伝子型で整理して考えてみると次世代の形質が分かります。

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02

種Aの淡水型において、腹棘の喪失は遺伝子Xの機能喪失が原因と考えられています。一方、種Bの淡水型においては、腹棘の喪失は遺伝子Xとは別の遺伝子の機能喪失が原因であると考えられています。

腹棘を形成する海洋型と、腹棘を喪失した淡水型を同種内で交配すると、どちらの種でもすべて腹棘を形成する個体が生じることから、腹棘の喪失は劣性形質であり、海洋型は正常遺伝子を持つヘテロ接合体であると推定されます。

種Aの淡水型は遺伝子Xがホモ接合で機能喪失(xx)していて、種Bの淡水型は別の遺伝子Yがホモ接合で機能喪失(yy)しています。両者を交配すると、雑種はすべてXxYyとなり、XもYも少なくとも1つは正常ということが分かります。

したがって、雑種はすべて、優性形質である腹棘を形成し、「腹棘を形成する個体:腹棘を形成しない個体=1:0」となります。

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