共通テスト(理科) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問106 (化学(第3問) 問2)
問題文
表1のA欄に示す2種類の金属イオンを含む水溶液ア〜ウがある。一方の金属イオンを沈殿として得たい。このとき、B欄の操作では一方の金属イオンのみを沈殿させることができない水溶液はア〜ウのどれか。すべてを正しく選んでいるものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。ただし、金属イオンはそれぞれの硝酸塩を水に溶かしたものとする。
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問題
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共通テスト(理科)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問106(化学(第3問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
表1のA欄に示す2種類の金属イオンを含む水溶液ア〜ウがある。一方の金属イオンを沈殿として得たい。このとき、B欄の操作では一方の金属イオンのみを沈殿させることができない水溶液はア〜ウのどれか。すべてを正しく選んでいるものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。ただし、金属イオンはそれぞれの硝酸塩を水に溶かしたものとする。
- ア
- イ
- ウ
- ア、イ
- ア、ウ
- イ、ウ
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この過去問の解説 (2件)
01
「ウ」のみの選択肢が正答となります。
それぞれの金属イオンと操作を見ていきましょう。
ア:鉛(Ⅱ)イオンPb2+と鉄(Ⅱ)イオンFe2+を含む水溶液に塩酸を加える
希硝酸よりも強い塩酸に対して、鉛(Ⅱ)イオンPb2+と鉄(Ⅱ)イオンFe2+のいずれも反応します。
しかし、Pb2+は塩化鉛(Ⅱ)PbCl2として沈殿する一方で、Fe2+は溶解を続け、塩化鉄(Ⅱ)や塩化鉄(Ⅲ)となり溶け切るため、沈殿しません。
Fe2+は空気中の酸素による酸化や加水分解により、水酸化鉄(Ⅲ)Fe(OH)3となったときに初めて、赤褐色の沈殿を生じます。
よってアでは、Pb2+のみの沈殿を得ることができます。
イ:鉄(Ⅲ)イオンFe3+と亜鉛イオンZn2+を含む水溶液に過剰のアンモニア水を加える。
Fe3+は水酸化鉄(Ⅲ)Fe(OH)3として沈殿します。
Zn2+は、一度水酸化亜鉛Zn(OH)2として沈殿したのち、さらに加えられたアンモニア水に溶解していき、テトラアンミン亜鉛(Ⅱ)イオン[Zn(NH3)4]2+として、溶液になります。
よってイでは、Fe3+のみの沈殿を得ることができます。
ウ:カルシウムイオンCa2+とバリウムイオンBa2+を含む水溶液にアンモニア水を加えて弱塩基性としてから、炭酸アンモニウム水溶液を加える。
最終的に水溶液中には、硝酸イオンNO3-、カルシウムイオンCa2+、バリウムイオンBa2+、アンモニウムイオンNH4+、水酸化物イオンOH-、炭酸イオンCO32-が存在します。
ややこしいので順を追って考えましょう。
Ca2+、Ba2+と反応できるのはNO3-、OH-、CO32-です。
「アンモニア水を加えて弱塩基性とし」た時点で、Ca2+とBa2+はNO3-やOH-と反応しています。
そこへ「炭酸アンモニウム水溶液を加え」て水溶液を酸性にしていっているため、最終的にCa2+とBa2はCO32-と反応します。
すると、以下の反応が起こります。
Ca2++CO32-→CaCO3
Ba2+CO32-→BaCO3
炭酸カルシウムCaCO3、炭酸バリウムBaCO3はいずれも白色の沈殿で、区別はつきません。
よって、一方のみの沈殿を得ることはできません。
したがって、Bの操作のみで一方の金属イオンのみを沈殿させることができない水溶液はウのみとなります。
適当です。
いずれのイオンも沈殿してしまいます。
酸化鉄(Ⅲ)イオンやテトラアンミンイオンは特徴的なイオンのため、反応や沈殿物、溶液の色などを覚えておきましょう。
ウのCa2+やBa2、特にCa2+を含む水溶液を一度弱塩基性にして炭酸イオンを加える操作は、よく二段滴定の問題として二次試験でも出題されます。
共通テストだけの対策とせず、ウの操作以降どんな手順を追って滴定していくのかもぜひ一緒に勉強しておきましょう。
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02
金属イオンの性質に関する問題です。
ア:鉛(Ⅱ)イオンPb2+と鉄(Ⅱ)イオンFe2+を含む水溶液には塩酸を加えると、Pb2+は塩化鉛(Ⅱ)PbCl2として沈殿しますが、Fe2+は沈殿しません。
イ:鉄(Ⅲ)イオンFe3+と亜鉛イオンZn2+を含む水溶液に過剰のアンモニアNH3水を加えると、Fe3+は水酸化鉄(Ⅲ)Fe(OH)3として沈殿しますが、Zn2+はテトラアンミン亜鉛(Ⅱ)イオン[Zn(NH3)4]2+を形成し、沈殿しません。
ウ:カルシウムイオンCa2+とバリウムイオンBa2+を含む水溶液にNH3水を加えて弱塩基性としてから、炭酸アンモニウム(NH4)2CO3水溶液を加えると、Ca2+は炭酸カルシウムCaCO3として沈殿し、Ba2+は炭酸バリウムBaCO3として沈殿します。
以上のことから、一方の金属イオンのみを沈殿させることができない水溶液はウになります。
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