共通テスト(理科) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問107 (化学(第3問) 問3)
問題文
必要があれば、原子量は次の値を使うこと。
H 1.0 C 12 N 14 O 16
Na 23 Al 27 S 32 Cl 35.5
Co 59 Cu 64 Ba 137
気体は、実在気体とことわりがない限り、理想気体として扱うものとする。
コバルト(Ⅲ)イオンCo3+は配位数6の錯イオンをつくり、塩化物イオンCl-、アンモニアNH3,水H2Oはいずれも配位子としてCo3+に配位結合することができる。ある錯塩Aは、Co3+にこれらの配位子が配位結合した錯イオンの塩(えん)であるが、何がいくつ配位しているのかは不明である。そこで、A中の一つのCo3+に対していくつのNH3が配位しているのかを調べるために、次の実験Ⅰ・Ⅱを行った。
実験Ⅰ
Aを3.01gはかり取り、過剰量のシュウ酸に加え、110℃で加熱して融解させた後、大気中、650℃で十分に加熱した。
結果Ⅰ
0.964gの四酸化三コバルトCo3O4(式量241)が得られた。
実験Ⅱ
結果Ⅰに基づき、Co3+を0.0100mol含むAをはかり取り、丸底フラスコに入れ、図1に示すように、A中からNH3を完全に発生させるために十分な体積の6mol/L水酸化カリウムKOH水溶液を加えて煮沸した。このとき、発生した水蒸気とともにNH3を1.00mol/Lの希硫酸35.0mLにすべて吸収させた。NH3を吸収した希硫酸に適切な指示薬Bを加え、1.00mol/Lの水酸化ナトリウムNaOH水溶液を使って滴定した。
結果Ⅱ
指示薬Bの変色には20.00mLのNaOH水溶液が必要であった。
結果Ⅰより求められる、A中のコバルトCoの含有率(質量パーセント)は何%か。最も適当な数値を、次の選択肢のうちから一つ選べ。ただし、3.01gのA中のCoはすべてCo3O4に変化したものとする。
H 1.0 C 12 N 14 O 16
Na 23 Al 27 S 32 Cl 35.5
Co 59 Cu 64 Ba 137
気体は、実在気体とことわりがない限り、理想気体として扱うものとする。
コバルト(Ⅲ)イオンCo3+は配位数6の錯イオンをつくり、塩化物イオンCl-、アンモニアNH3,水H2Oはいずれも配位子としてCo3+に配位結合することができる。ある錯塩Aは、Co3+にこれらの配位子が配位結合した錯イオンの塩(えん)であるが、何がいくつ配位しているのかは不明である。そこで、A中の一つのCo3+に対していくつのNH3が配位しているのかを調べるために、次の実験Ⅰ・Ⅱを行った。
実験Ⅰ
Aを3.01gはかり取り、過剰量のシュウ酸に加え、110℃で加熱して融解させた後、大気中、650℃で十分に加熱した。
結果Ⅰ
0.964gの四酸化三コバルトCo3O4(式量241)が得られた。
実験Ⅱ
結果Ⅰに基づき、Co3+を0.0100mol含むAをはかり取り、丸底フラスコに入れ、図1に示すように、A中からNH3を完全に発生させるために十分な体積の6mol/L水酸化カリウムKOH水溶液を加えて煮沸した。このとき、発生した水蒸気とともにNH3を1.00mol/Lの希硫酸35.0mLにすべて吸収させた。NH3を吸収した希硫酸に適切な指示薬Bを加え、1.00mol/Lの水酸化ナトリウムNaOH水溶液を使って滴定した。
結果Ⅱ
指示薬Bの変色には20.00mLのNaOH水溶液が必要であった。
結果Ⅰより求められる、A中のコバルトCoの含有率(質量パーセント)は何%か。最も適当な数値を、次の選択肢のうちから一つ選べ。ただし、3.01gのA中のCoはすべてCo3O4に変化したものとする。
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問題
共通テスト(理科)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問107(化学(第3問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
必要があれば、原子量は次の値を使うこと。
H 1.0 C 12 N 14 O 16
Na 23 Al 27 S 32 Cl 35.5
Co 59 Cu 64 Ba 137
気体は、実在気体とことわりがない限り、理想気体として扱うものとする。
コバルト(Ⅲ)イオンCo3+は配位数6の錯イオンをつくり、塩化物イオンCl-、アンモニアNH3,水H2Oはいずれも配位子としてCo3+に配位結合することができる。ある錯塩Aは、Co3+にこれらの配位子が配位結合した錯イオンの塩(えん)であるが、何がいくつ配位しているのかは不明である。そこで、A中の一つのCo3+に対していくつのNH3が配位しているのかを調べるために、次の実験Ⅰ・Ⅱを行った。
実験Ⅰ
Aを3.01gはかり取り、過剰量のシュウ酸に加え、110℃で加熱して融解させた後、大気中、650℃で十分に加熱した。
結果Ⅰ
0.964gの四酸化三コバルトCo3O4(式量241)が得られた。
実験Ⅱ
結果Ⅰに基づき、Co3+を0.0100mol含むAをはかり取り、丸底フラスコに入れ、図1に示すように、A中からNH3を完全に発生させるために十分な体積の6mol/L水酸化カリウムKOH水溶液を加えて煮沸した。このとき、発生した水蒸気とともにNH3を1.00mol/Lの希硫酸35.0mLにすべて吸収させた。NH3を吸収した希硫酸に適切な指示薬Bを加え、1.00mol/Lの水酸化ナトリウムNaOH水溶液を使って滴定した。
結果Ⅱ
指示薬Bの変色には20.00mLのNaOH水溶液が必要であった。
結果Ⅰより求められる、A中のコバルトCoの含有率(質量パーセント)は何%か。最も適当な数値を、次の選択肢のうちから一つ選べ。ただし、3.01gのA中のCoはすべてCo3O4に変化したものとする。
H 1.0 C 12 N 14 O 16
Na 23 Al 27 S 32 Cl 35.5
Co 59 Cu 64 Ba 137
気体は、実在気体とことわりがない限り、理想気体として扱うものとする。
コバルト(Ⅲ)イオンCo3+は配位数6の錯イオンをつくり、塩化物イオンCl-、アンモニアNH3,水H2Oはいずれも配位子としてCo3+に配位結合することができる。ある錯塩Aは、Co3+にこれらの配位子が配位結合した錯イオンの塩(えん)であるが、何がいくつ配位しているのかは不明である。そこで、A中の一つのCo3+に対していくつのNH3が配位しているのかを調べるために、次の実験Ⅰ・Ⅱを行った。
実験Ⅰ
Aを3.01gはかり取り、過剰量のシュウ酸に加え、110℃で加熱して融解させた後、大気中、650℃で十分に加熱した。
結果Ⅰ
0.964gの四酸化三コバルトCo3O4(式量241)が得られた。
実験Ⅱ
結果Ⅰに基づき、Co3+を0.0100mol含むAをはかり取り、丸底フラスコに入れ、図1に示すように、A中からNH3を完全に発生させるために十分な体積の6mol/L水酸化カリウムKOH水溶液を加えて煮沸した。このとき、発生した水蒸気とともにNH3を1.00mol/Lの希硫酸35.0mLにすべて吸収させた。NH3を吸収した希硫酸に適切な指示薬Bを加え、1.00mol/Lの水酸化ナトリウムNaOH水溶液を使って滴定した。
結果Ⅱ
指示薬Bの変色には20.00mLのNaOH水溶液が必要であった。
結果Ⅰより求められる、A中のコバルトCoの含有率(質量パーセント)は何%か。最も適当な数値を、次の選択肢のうちから一つ選べ。ただし、3.01gのA中のCoはすべてCo3O4に変化したものとする。
- 7.84
- 15.7
- 23.5
- 31.4
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この過去問の解説 (2件)
01
正答は「23.5」となります。
計算に移る前に、まずは実験Ⅰで行っている内容を整理しましょう。
実験Ⅰでは、まずコバルト(Ⅲ)イオンCo3+を含むAの溶液に過剰量のシュウ酸を加えて、シュウ酸コバルト(II)二水和物(CoC2O4⋅ 2H2O)の沈殿を作っています。
シュウ酸コバルト(II)二水和物(CoC2O4⋅ 2H2O)は難溶性のため、溶液からコバルトを取り出すために、まずはコバルト(Ⅲ)イオンCo3+からシュウ酸コバルト(II)二水和物(CoC2O4⋅ 2H2O)にする必要があるのです。
それからシュウ酸コバルト(II)二水和物(CoC2O4⋅ 2H2O)を高温で熱することで、シュウ酸コバルト(II)二水和物を酸化コバルト(コバルト酸化物)にしています。
その結果、コバルト(Ⅲ)イオンCo3+はすべて四酸化三コバルトCo3O4(式量241)が0.964g得られた、とあります。
つまり実験Ⅰでは、コバルトイオンを溶液Aからすべて取り出し、四酸化三コバルトCo3O4にするまでの過程を描いていることになります。
問題の注意書きの「A中のコバルト(Ⅲ)イオンCo3+がすべて四酸化三コバルトCo3O4として出てきた」との記述にも留意して、結果Ⅰも含めると、実験Ⅰと結果Ⅰで言いたいことは、
「Aに含まれているコバルトCoは式量241の四酸化三コバルトCo3O4が0.964gだけのモル数です」
となります。
あとは含有率の計算です。
四酸化三コバルトCo3O4は、
0.964/241(mol)
です。
また、四酸化三コバルトCo3O4中にコバルトは3つあることから、コバルトの物質量は下記となります。
0.964/241×3(mol)
コバルトCoの原子量は59のため、0.964/241×3mol分の重さは下記となります。
59×0.964/241×3(g)
溶液Aは最初3.01gのため、A中のコバルトの含有率は以下のようになります。
59×0.964/241×3÷3.01×100≒23.5(%)
この選択肢が適当となります。
ややこしい操作で驚きますが、実験Ⅰ自体は、コバルト単体を精製するときの基本操作です。
操作の手順の多さに惑わされずにいれば、中身は小学生で習う溶液の濃度計算などと大差ありません。
手順で惑わされないためにも、
・初期状態→シュウ酸コバルト→…→最終状態と、逐一図を描く
・金属の精製方法を知っておく
などが対策として挙げられます。
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02
結果Ⅰより、錯塩A中のコバルトCo3.01gすべてが四酸化三コバルトCo3O4(式量241)0.964gに変化したことが分かるので、3.01gのAに含まれるCo(原子量59)の物質量は
0.964g/241g/mol✕3=0.012mol
よって、その質量は
59g/mol✕0.012mol=0.708g
したがって求める含有率は
0.708g/3.01g✕100≒23.5(%)
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