共通テスト(理科) 過去問
令和6年度(2024年度)追・再試験
問135 (生物(第4問) 問3)
問題文
動物の行動に関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。
ミツバチの(a)ワーカー(働きバチ)は、餌場から巣に戻ると、仲間のワーカーに餌場の位置を伝えるダンスを行う。これは、(b)生得的行動の一つである。ワーカーは、(c)巣から餌場までの距離がおよそ100m以内の場合には円形ダンスを、それよりも遠い場合には8の字ダンス(尻振りダンス)を行う(図1)。仲間のワーカーは、これらのダンスから(d)餌場の位置の情報(巣からの距離や方向)を受け取る。このような行動によってミツバチの集団(以下、コロニー)は、効率よく食物を集めている。
下線部(c)に関連して、ミツバチのワーカーがどのようにして自分が飛行した距離を知覚しているのかを調べるため、実験1を行った。実験1について考察した後の文章中のア〜ウに入る語句の組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
実験1
ワーカーのダンスが観察できる巣箱でミツバチのコロニーを飼育し、上面と奥を透明なカバーで覆ったトンネルを図2のように置いた。トンネル内部の側面と底面には、白黒の縞模様(しまもよう)(垂直縞(すいちょくじま)または水平縞(すいへいじま))を端から端まで描いた。人工の餌場をトンネル内の奥または入り口付近に設置し、奥の餌場へはワーカーがトンネル内を飛行して通えるようにした。それぞれの餌場に通ったワーカーが巣で行ったダンスを観察したところ、図3の結果が得られた。なお実験は、晴れた日中に、人工の餌場以外に食物はない条件で行った。通常、巣の出入り口から距離10mの餌場まで飛行したワーカーは円形ダンスを行う。
垂直縞のトンネル内を飛行するとき、ワーカーが知覚する飛行距離は、実際にワーカーが飛行する距離( ア )と考えられる。また、水平縞のトンネル内を飛行するとき、ワーカーが知覚する飛行距離は、垂直縞のトンネル内を飛行するとき( イ )と考えられる。このことから、ワーカーは飛行中の( ウ )を手掛かりに、自身の飛行距離を知覚していると考えられる。
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問題
共通テスト(理科)試験 令和6年度(2024年度)追・再試験 問135(生物(第4問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
動物の行動に関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。
ミツバチの(a)ワーカー(働きバチ)は、餌場から巣に戻ると、仲間のワーカーに餌場の位置を伝えるダンスを行う。これは、(b)生得的行動の一つである。ワーカーは、(c)巣から餌場までの距離がおよそ100m以内の場合には円形ダンスを、それよりも遠い場合には8の字ダンス(尻振りダンス)を行う(図1)。仲間のワーカーは、これらのダンスから(d)餌場の位置の情報(巣からの距離や方向)を受け取る。このような行動によってミツバチの集団(以下、コロニー)は、効率よく食物を集めている。
下線部(c)に関連して、ミツバチのワーカーがどのようにして自分が飛行した距離を知覚しているのかを調べるため、実験1を行った。実験1について考察した後の文章中のア〜ウに入る語句の組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
実験1
ワーカーのダンスが観察できる巣箱でミツバチのコロニーを飼育し、上面と奥を透明なカバーで覆ったトンネルを図2のように置いた。トンネル内部の側面と底面には、白黒の縞模様(しまもよう)(垂直縞(すいちょくじま)または水平縞(すいへいじま))を端から端まで描いた。人工の餌場をトンネル内の奥または入り口付近に設置し、奥の餌場へはワーカーがトンネル内を飛行して通えるようにした。それぞれの餌場に通ったワーカーが巣で行ったダンスを観察したところ、図3の結果が得られた。なお実験は、晴れた日中に、人工の餌場以外に食物はない条件で行った。通常、巣の出入り口から距離10mの餌場まで飛行したワーカーは円形ダンスを行う。
垂直縞のトンネル内を飛行するとき、ワーカーが知覚する飛行距離は、実際にワーカーが飛行する距離( ア )と考えられる。また、水平縞のトンネル内を飛行するとき、ワーカーが知覚する飛行距離は、垂直縞のトンネル内を飛行するとき( イ )と考えられる。このことから、ワーカーは飛行中の( ウ )を手掛かりに、自身の飛行距離を知覚していると考えられる。
- ア:より長い イ:と変わらない ウ:視覚情報
- ア:より長い イ:と変わらない ウ:エネルギー消費
- ア:より長い イ:より短い ウ:視覚情報
- ア:より長い イ:より短い ウ:エネルギー消費
- ア:と変わらない イ:と変わらない ウ:視覚情報
- ア:と変わらない イ:と変わらない ウ:エネルギー消費
- ア:と変わらない イ:より短い ウ:視覚情報
- ア:と変わらない イ:より短い ウ:エネルギー消費
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題では、「ミツバチが飛んだ距離を何を手がかりに判断しているか」を実験結果から考える問題です。
垂直縞のトンネルでは、ミツバチが前に進むと、
白→黒→白→黒
と、縞模様が次々と視界を通過します。
つまり、実際に10mしか飛んでいなくても、視覚的にはたくさんの模様が動いて見えることになります。
そのため、ミツバチは実際の距離より長く飛んだと知覚すると考えられます。
したがって、(ア)=より長いとなります。
水平縞では、ミツバチが前に飛んでも、縞模様が進行方向に着き次と変化して見えるわけではありません。
そのため、垂直縞の場合と比べて、視覚的な変化が少なくなります。
するとミツバチは、吸い著効縞の場合より短い距離を飛んだと知覚すると考えられます。
したがって、(イ)=より短いとなります。
今回の実験では、トンネルの縞模様だけを変えて、ミツバチが飛ぶ距離そのものは同じにしています。
それなのにダンスの種類が変化するなら、
「ミツバチは実際に飛んだ距離そのものではなく、飛行中に得られる何らかの情報を利用している」と考えられます。
縞模様を変えることで、結果が変わったので、その情報は視覚情報だと考えられます。
一方、「エネルギー消費」なら、同じ距離を飛んでいる以上、大きく変化するとは考えにくいです。
したがって、(ウ)=視覚情報となります。
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02
実験1のポイントは以下の3つです。
・移動時、垂直縞(縦縞)は景色の変化が多いが、水平縞(横縞)は変化が少ない。
・垂直縞では餌が10m先(円形ダンスの距離)でも、10mより遠い(8の字ダンスの距離)として知覚している。
・水平縞では餌が10m先(円形ダンスの距離)のときは、10m以内として知覚している。
以上を参考に穴埋めをすると次のようになります。
※問題文の一部を省略しています。
垂直縞を飛行するとき、ワーカーが知覚する飛行距離は、実際に飛行する距離( ア:より長い )と考えられる。また、水平縞を飛行するとき、ワーカーが知覚する飛行距離は、垂直縞を飛行するとき( イ:より短い )と考えられる。ワーカーは飛行中の※( ウ:視覚情報 )を手掛かりに、飛行距離を知覚していると考えられる。
※選択肢にある「エネルギー消費」が距離感の手掛かりならば、景色に関わらず結果は同じになるはずです。
よって正解は、ア:より長い イ:より短い ウ:視覚情報 です。
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03
この問題は、ミツバチが飛行距離をどのような情報を利用して知覚しているかを、実験結果から考察できるかを問う問題です。
【アの解説】より長い
垂直縞のトンネルでは、実際の餌場までの距離は約10 mであるにもかかわらず、奥の餌場へ行ったワーカーは遠距離用の8の字ダンスを行いました。
これは、ワーカーが実際よりも長い距離を飛んだと知覚したことを示しています。
したがって、(ア)には「より長い」が入ります。
【イの解説】より短い
水平縞のトンネルでは、奥の餌場へ行ったワーカーも近距離用の円形ダンスを行いました。
これは、水平縞では垂直縞の場合ほど長い距離を飛んだとは知覚しなかったことを示しています。
したがって、(イ)には「より短い」が入ります。
【ウの解説】視覚情報
垂直縞では飛行方向に対して縞模様が次々と視野を横切るため、視野の変化が大きくなります。
一方、水平縞では飛行方向に対する視野の変化は小さくなります。
実際の飛行距離は同じでも、視野の変化が大きい垂直縞では長く飛んだと知覚し、視野の変化が小さい水平縞では短く飛んだと知覚しました。
このことから、ワーカーは飛行中に視野を流れる模様の動きを手掛かりに、自身の飛行距離を知覚していると考えられます。
したがって、(ウ)には「視覚情報」が入ります。
不適です。
不適です。
正解です。
不適です。
不適です。
不適です。
不適です。
不適です。
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