共通テスト(理科) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問45 (生物基礎(第2問) 問5)
問題文
病原体からからだを守る仕組みとして免疫がある。免疫には、自然免疫と獲得免疫(適応免疫)があり、そこには様々な組織や細胞が関わっている。
しかし、例えばエイズ(後天性免疫不全症候群)では、エイズを引き起こすウイルスの感染によって主に(b)T細胞の一つであるヘルパーT細胞が破壊され、その結果、様々な感染症にかかりやすくなる。一方、免疫の働きを利用して感染症を予防する方法に(c)予防接種がある。
下線部(c)に関連して、次の記述e〜gのうち、ある病原体(以下、病原体A)に対する予防接種に関する記述として適当なものはどれか。それを過不足なく含むものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
e 予防接種による二次応答には、好中球が関与している。
f 予防接種を行うと、体内での病原体Aの増殖を防ぐことができるようになる。
g 予防接種を行うと、予防接種をしていないときに比べて、病原体Aに対する免疫応答がより早く起こるようになる。
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問題
共通テスト(理科)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問45(生物基礎(第2問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
病原体からからだを守る仕組みとして免疫がある。免疫には、自然免疫と獲得免疫(適応免疫)があり、そこには様々な組織や細胞が関わっている。
しかし、例えばエイズ(後天性免疫不全症候群)では、エイズを引き起こすウイルスの感染によって主に(b)T細胞の一つであるヘルパーT細胞が破壊され、その結果、様々な感染症にかかりやすくなる。一方、免疫の働きを利用して感染症を予防する方法に(c)予防接種がある。
下線部(c)に関連して、次の記述e〜gのうち、ある病原体(以下、病原体A)に対する予防接種に関する記述として適当なものはどれか。それを過不足なく含むものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
e 予防接種による二次応答には、好中球が関与している。
f 予防接種を行うと、体内での病原体Aの増殖を防ぐことができるようになる。
g 予防接種を行うと、予防接種をしていないときに比べて、病原体Aに対する免疫応答がより早く起こるようになる。
- e
- f
- g
- e、f
- e、g
- f、g
- e、f、g
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は予防接種=記憶細胞を使って二次応答を起こさせる仕組みを正しく理解しているかを問われている問題です。
e.予防接種による二次応答には、好中球が関与している。
二次応答に関与するのは記憶細胞(記憶T細胞、記憶B細胞)です。
好中球は自然免疫であり記憶細胞に変化することはありません。
f.予防接種を行うと、体内での病原体Aの増殖を防ぐことができるようになる。
予防接種によってあらかじめ病原体Aの情報を覚えさせることによって、本物の病原体Aが出現したときに、記憶B細胞が急速に増殖・分化し、B細胞(形質細胞)が抗体を産生して放出することにより病原体を無力化します。これによって病原体の増殖を抑えることが出来ます。
g.予防接種を行うと、予防接種をしていないときに比べて、病原体Aに対する免疫応答がより早く起こるようになる。
予防接種をしていない時点で病原体Aに感染すると、ヘルパーT細胞が対抗策を考え、キラーT細胞およびB細胞に指令を出すまで1~2週間掛かってしまいます(一次応答)。しかし予防接種によって記憶細胞が作られていると数日という圧倒的なスピードで病原体Aに攻撃をすることが出来ます。
これは誤りです。
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これは正解です。
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02
この問題のポイントは、予防接種が獲得免疫の免疫記憶を利用している点です。
「予防接種による二次応答には、好中球が関与している」
→二次応答は、記憶B細胞と記憶T細胞などの獲得免疫が行います。好中球は自然免疫を担う細胞であり、二次応答の特徴である「免疫記憶」には関与しないので誤りとなります。
「予防接種を行うと、体内での病原体Aの増殖を防ぐことができるようになる」
→予防接種によって抗体や記憶細胞が準備されるため、病原体Aが侵入した際に速やかに排除されます。よって、この選択肢は正しいと言えます。
「予防接種を行うと、予防接種をしていない時に比べて、病原体Aに対する免疫応答がより早く起こるようになる」
→これが予防接種の最大の特徴と言えます。記憶細胞が存在するため、より速く・より強く反応します。よって、この選択肢は正しいと言えます。
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