共通テスト(理科) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問49 (生物基礎(第3問) 問3)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問49(生物基礎(第3問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

生態系とバイオームに関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。

アサさんとヨウさんは、展示施設でクジラの標本を観察しながら話をした。

アサ:これは、近くの海岸に座礁して、死んでしまった(a)マッコウクジラの骨格なんだよ。
ヨウ:座礁した14頭のうち、1頭は生きたまま海へかえすことができたけど、残りは死んで、そのうち12頭の死体は海底に沈められたんだって。(b)深海の底では完全に分解されるまでに10年以上かかるって聞いたよ。
アサ:1頭の(c)死体は砂浜に埋められて、その後、この骨格標本として保存されたんだね。
ヨウ:(d)死体を処分場で燃やすことも考えられるけど、そうしたらどうなっていただろう。

下線部(c)・(d)に関連して、死体にこのような処理が行われた際に起こる現象の記述として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • 埋められた死体の化学エネルギーは、ほかの生物に取り込まれ、その生物の生命活動に利用される。
  • 死体の化学エネルギーは、燃やされる過程で熱エネルギーとなり、その熱エネルギーは、ほかの生物の同化によって化学エネルギーに変換される。
  • 埋められた死体の有機物は、ほかの生物によって無機物に変換され、その無機物は、大気中へは放出されない。
  • 燃やされた死体は、無機物となって大気中に放出され、その無機物は、ほかの生物に利用されない。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題で大切なポイントは①物質は循環するが②エネルギーは一方通行

この2点を理解できているかが解答へのカギとなります。

 

①物質(炭素など)・・・植物→動物→分解者→大気→再び植物→…と循環をしています。

 

②エネルギー・・・太陽光→化学エネルギー→熱エネルギーと姿を変えますが、一度熱エネルギーとなって大気に放出されたら元に戻ることがありません

選択肢1. 埋められた死体の化学エネルギーは、ほかの生物に取り込まれ、その生物の生命活動に利用される。

この記述は合っています。

 

クジラの死体(有機物)には、生きている間に蓄積された化学エネルギーが残っています。

 

砂浜に埋められると土の中にいる細菌や菌類(分解者)、小さな虫などが死体を食べます。このとき死体に残された化学エネルギーがほかの生物の中に取り込まれて、その生命活動に利用されるのです。

選択肢2. 死体の化学エネルギーは、燃やされる過程で熱エネルギーとなり、その熱エネルギーは、ほかの生物の同化によって化学エネルギーに変換される。

この記述は誤りです。

 

死体を燃やすと化学エネルギーが熱エネルギーや光エネルギーに変化します。

しかし生物は熱エネルギーを吸収して同化することができません。

 

同化とは・・・光合成などにより化学エネルギーを変換すること

 

生態系において熱エネルギーは大気、宇宙空間へと放出されたらそれで終わりです。

また光エネルギーを同化することができるのは植物などの生産者です。

 

 

 

選択肢3. 埋められた死体の有機物は、ほかの生物によって無機物に変換され、その無機物は、大気中へは放出されない。

この記述は誤りです。

 

埋められた死体は他の生物(分解者)によって分解されると、有機物から無機物(二酸化炭素や水など)に変換されます。

このうち二酸化炭素は分解者の呼吸によって大気に放出されるので、「放出されない」の記述は誤りです。

選択肢4. 燃やされた死体は、無機物となって大気中に放出され、その無機物は、ほかの生物に利用されない。

この記述は誤りです。

 

死体を処分場で燃やすと有機物は二酸化炭素や水などの無機物になり、大気中に放出されます。

放出された二酸化炭素は、植物などの生産者が光合成の材料として再び利用されます。したがって「利用されない」という記述は誤りです。

 

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02

この問題のポイントは、「有機物が分解・処理された時にエネルギーと物質がどうなるのか」です。

選択肢1. 埋められた死体の化学エネルギーは、ほかの生物に取り込まれ、その生物の生命活動に利用される。

埋められた死体は分解者によって利用されることはあります。死体は分解者や腐肉食動物などに利用されます。その結果、有機物の化学エネルギーは分解者の呼吸・活動に使われます。

よって、この選択肢は正しいと言えます。

 

選択肢2. 死体の化学エネルギーは、燃やされる過程で熱エネルギーとなり、その熱エネルギーは、ほかの生物の同化によって化学エネルギーに変換される。

燃焼では化学エネルギーが熱として放出されますが、その熱が生物によって化学エネルギー(有機物)に変換されることはありません。同化は光合成などによるものであり、燃焼の熱は利用できません。

よって、この選択肢は誤りとなります。

選択肢3. 埋められた死体の有機物は、ほかの生物によって無機物に変換され、その無機物は、大気中へは放出されない。

分解によってできた無機物は、大気中または水中に放出されます。文中の「大気中へは放出されない」という点が誤りとなります。

選択肢4. 燃やされた死体は、無機物となって大気中に放出され、その無機物は、ほかの生物に利用されない。

燃焼で、有機物は二酸化炭素や水といった無機物に変換され、エネルギーは熱として放出されます。生成した二酸化炭素は光合成で利用され、水は生物が利用します。そのため、「無機物は、他の生物に利用されない」という点が誤りとなります。

 

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