共通テスト(理科) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問51 (生物基礎(第3問) 問5)
問題文
陸上には、(e)赤道域から北極または南極にかけて、気候条件の違いにより様々なバイオームが存在する。(f)日本列島のバイオームの植生は、基本的には森林である。
下線部(f)について、日本列島は南北に長いため年平均気温の幅が大きく、また標高差も著しい。このことを踏まえ、日本の自然植生(人間の手が加えられていない植生)についての記述として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
共通テスト(理科)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問51(生物基礎(第3問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
陸上には、(e)赤道域から北極または南極にかけて、気候条件の違いにより様々なバイオームが存在する。(f)日本列島のバイオームの植生は、基本的には森林である。
下線部(f)について、日本列島は南北に長いため年平均気温の幅が大きく、また標高差も著しい。このことを踏まえ、日本の自然植生(人間の手が加えられていない植生)についての記述として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- 針葉樹林は、中部地方から東北地方の亜高山帯に分布するほか、北海道地方では、標高によらず優占する。
- 夏緑樹林は、九州地方や四国地方では山地帯に、東北地方では山地帯のほか丘陵帯(低地帯)にも、それぞれ分布する。
- 照葉樹林は、九州地方から関西地方にかけて丘陵帯(低地帯)で優占するが、関東地方には分布しない。
- 亜熱帯多雨林は、沖縄のほか、九州地方のほとんどの丘陵帯(低地帯)にも広く分布する。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題のポイントは・・・
「北に行く(水平)」のと「山に登る(垂直)」のは、どちらも『寒くなる』という意味で同じ現象が起きるということを理解しているかがポイントとなります。
この記述は誤りです。
北海道地方の針葉樹林は主に東部や北部(寒冷な地域)の平地に分布しますが、比較的温暖な南西部(函館など)の平地には夏緑樹林(ミズナラやブナなど)が分布しています。したがって「標高によらず優占する」という記述は誤りになります。
この記述は正しいです。
夏緑樹林(ブナなど)は、日本では「冷温帯」という気候に成立します。
暖かい九州や四国では平地は暖かいので照葉樹林になりますが、標高の高い山の上まで登ると涼しくなるため、夏緑樹林が見られます。
一方、寒い東北地方では、山の上だけでなく平地もすでに十分に涼しいため、平地から山の上にかけて広く夏緑樹林が分布します。
この記述は日本のバイオームの規則性に完全に一致している適切な記述です。
この記述は誤りです。
照葉樹林(タブノキ、カシ、シイ、など)は、関東地方の平地にも分布しています。
例えば、東京の明治神宮の森などは人工的に作られたものですが、本来の関東の気候に合わせた照葉樹林です。そのため、「関東には分布しない」は誤った記述です。
この記述は誤りです。
日本で亜熱帯多雨林(ヘゴやガジュマルなど)が見られるのは、一部の南の島々(沖縄や小笠原諸島など)だけです。
九州地方のほとんどの平地は「暖温帯」に属するため、広く分布しているのは亜熱帯多雨林ではなく照葉樹林です。
用語解説
・丘陵帯・・・平地
・山地帯・・・山の中腹
解説の補足
・垂直分布・・・暖かい九州や四国では、平地は暖かいので照葉樹林になりますが、標高の高い山の上まで登ると涼しくなるため、夏緑樹林が見られます。
・水平分布・・・寒い東北地方では、山の上だけでなく平地もすでに十分に涼しいため、平地から山の上にかけて広く夏緑樹林が分布します。
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02
この問題のポイントは、「日本の植生の垂直分布・水平分布」です。
日本の代表的な自然植生を整理しましょう。
温かい地域(照葉樹林):シイ・カシ・タブノキ→九州・四国・本州南部の低地
やや冷涼(夏緑樹林):ブナ・ミズナラ・カエデ→東方地方の低地~山地
寒冷(針葉樹林):トドマツ・エゾマツ・シラビソ→北海道や本州中部の高山
北海道でも低地には診療樹林だけでなく、夏緑樹林も分布します。そのため、「標高によらず優占」という点が誤りとなります。
九州や四国の温かい地域には夏緑樹林、東北地方などの冷涼な地域の低地にも夏緑樹林は分布しています。
よって、この選択肢は正しいと言えます。
関東南部にも照葉樹林は分布しているので、誤りとなります。
亜熱帯多雨林は主に、沖縄・奄美などの亜熱帯地域です。九州の大部分は照葉樹林帯なので、誤りとなります。
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