共通テスト(理科) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問134 (生物(第2問) 問4)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問134(生物(第2問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

アミノ酸の役割と代謝に関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。

(a)タンパク質は、鎖状に結合した多数のアミノ酸により構成され、細胞の生命活動において中心的な役割を果たす。タンパク質を構成するアミノ酸はどれも生物に不可欠である。これらのアミノ酸を全て合成できる生物もいるが、(b)外部からのアミノ酸の摂取を必要とする生物もいる。

同じく下線部(b)に関連して、あるガの幼虫Sは、植物Aの葉を食べ、そこから体内に吸収したアミノ酸を利用して成長する(図2)。幼虫Sからの食害を感知した植物Aは、直ちに多量のトレオニン脱アミノ酵素(以下、TD酵素)を合成し、それが幼虫Sの消化管に取り込まれる(図3)。TD酵素は、トレオニンを有機酸Bに分解する酵素であり、植物AのTD酵素は、幼虫Sの消化管内でもその触媒作用を発揮できる(図4)。

これらの事実から、「植物AのTD酵素は、幼虫Sの消化管内でトレオニンを分解することで、吸収可能なトレオニンの量を減らし、幼虫Sの成長を抑制する」という仮説を立てた。この仮説を検証するために、TD酵素を合成できない植物Aの変異体(以下、変異体M)を用いた実験を計画し、その結果を予想した。仮説が正しかった場合の結果を予想した次の文章中のウ〜オに入る語句の組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

変異体Mの葉を食べさせた幼虫Sは、植物Aの野生株の葉を食べさせた幼虫Sよりも、体重の増加が( ウ )と予想される。また、変異体Mの葉と共に多量のTD酵素を与えて幼虫Sを育てると、変異体Mの葉のみを与えた場合と比べて、幼虫Sの体重の増加が( エ )と予想される。他方、野生株の葉と共に多量の( オ )を与えて幼虫Sを育てると、野生株の葉のみを与えた場合と比べて、体重の増加が速くなると予想される。
問題文の画像
  • ウ:速くなる  エ:さらに速くなる  オ:TD酵素
  • ウ:速くなる  エ:さらに速くなる  オ:トレオニン
  • ウ:速くなる  エ:遅くなる  オ:TD酵素
  • ウ:速くなる  エ:遅くなる  オ:トレオニン
  • ウ:遅くなる  エ:速くなる  オ:TD酵素
  • ウ:遅くなる  エ:速くなる  オ:トレオニン
  • ウ:遅くなる  エ:さらに遅くなる  オ:TD酵素
  • ウ:遅くなる  エ:さらに遅くなる  オ:トレオニン

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この過去問の解説 (1件)

01

植物AのTD酵素は、幼虫Sの消化管内でトレオニンを分解し、吸収可能なトレオニン量を減らすことで、幼虫Sの成長を抑制すると考えられます。

トレオニンは、アミノ酸の一種で、幼虫の成長に必要となります。

 

(ウ)

変異体NはTD酵素を作れません。したがって、幼虫の消化管内でトレオニンが分解されにくくなり、より多くのトレオニンを吸収できます。

よって、体重の増加が速くなると予測されます。

 

(エ)

変異体Mの葉+多量のTD酵素を与える。変異体Mだけなら、TD酵素がないため、成長が速くなるが、外からTD酵素を与えると消化管内でトレオニンが分解されます。吸収できるトレオニンが減るので、変異体Mのみの場合より体重の増加が遅くなると予測されます。

 

(カ)

野生株の葉には、TD酵素が含まれているため、トレオニンが分解されて成長が抑えられています。もし、野生株の葉と一緒にトレオニンを大量に与えれば、分解されてもなお十分な量が残り、成長が促進されます。一方、TD酵素をさらに与えると、トレオニンの分解が増えて成長は速くなりません。

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