共通テスト(理科) 過去問
令和7年度(2025年度)本試験
問138 (生物(第3問) 問3)
問題文
森林内では、林冠から林床まで様々な高さに樹木種や草本種が葉を広げて、多様な植物が(a)共存している。図1は、北半球のある夏緑樹林の林床における光の強さの季節変化と、2種の草本種(種A・種B)が緑葉をつけている期間を示している。光環境の季節変化が、2種の林床草本種の葉の代謝に及ぼす影響を調べるため、呼吸速度と、十分強い光の下での光合成速度(以下、最大光合成速度)とを一定の温度で測定し、表1にまとめた。
光合成速度を測定したとき、葉の面積当たりのクロロフィルの量とルビスコの量を調べ、表2にまとめた。図1,表1および表2から考えられる後の文章中のア〜ウに入る語句の組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
種Aの葉では、種Bの葉に比べてルビスコの量が多く、クロロフィルの量は少ない。
図1も参照すると、種Bの葉では、林床が( ア )季節にクロロフィルの量が多いが、ルビスコの量は少ない。一方、林床が( イ )季節にはクロロフィルの量が少なく、ルビスコの量が多い。表1の値も併せて考えると、種Bの葉では、クロロフィルやルビスコの量が季節変化することが、光吸収量や( ウ )の変化に影響し、夏緑樹林の林床における光環境の変化に適した物質生産をしているといえる。
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問題
共通テスト(理科)試験 令和7年度(2025年度)本試験 問138(生物(第3問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
森林内では、林冠から林床まで様々な高さに樹木種や草本種が葉を広げて、多様な植物が(a)共存している。図1は、北半球のある夏緑樹林の林床における光の強さの季節変化と、2種の草本種(種A・種B)が緑葉をつけている期間を示している。光環境の季節変化が、2種の林床草本種の葉の代謝に及ぼす影響を調べるため、呼吸速度と、十分強い光の下での光合成速度(以下、最大光合成速度)とを一定の温度で測定し、表1にまとめた。
光合成速度を測定したとき、葉の面積当たりのクロロフィルの量とルビスコの量を調べ、表2にまとめた。図1,表1および表2から考えられる後の文章中のア〜ウに入る語句の組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
種Aの葉では、種Bの葉に比べてルビスコの量が多く、クロロフィルの量は少ない。
図1も参照すると、種Bの葉では、林床が( ア )季節にクロロフィルの量が多いが、ルビスコの量は少ない。一方、林床が( イ )季節にはクロロフィルの量が少なく、ルビスコの量が多い。表1の値も併せて考えると、種Bの葉では、クロロフィルやルビスコの量が季節変化することが、光吸収量や( ウ )の変化に影響し、夏緑樹林の林床における光環境の変化に適した物質生産をしているといえる。
- ア:薄暗い イ:明るい ウ:最大光合成速度
- ア:薄暗い イ:明るい ウ:呼吸速度
- ア:明るい イ:薄暗い ウ:最大光合成速度
- ア:明るい イ:薄暗い ウ:呼吸速度
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題のポイントは、種Bの葉に含まれるクロロフィルとルビスコの量が、季節ごとの光環境の変化に合わせてどのように変化するのか読み解くことです。
また、それが光合成能力にどう影響しているかを考察します。
ア:表2を見ると、種Bの葉において、クロロフィルの量が最も多く(0.44)、ルビスコの量が最も少なく(0.50)なるのは「夏」です。
図1を見ると、夏の時期は樹木が葉を広げるため、林床に届く光の強さは0.2より小さくなっています。
したがって、アには「薄暗い」が入ります。
イ:表2を見ると、種Bの葉において、クロロフィルの量が最も少なく(0.28)、ルビスコの量が最も多く(1.5)なるのは「春」です。
図1を見ると春の時期は林冠がまだ閉じていないため、林床には最大で1.0と非常に強い光が差し込んでいます。
したがって、イには「明るい」が入ります。
ウ:表2を見ると、種Bの最大光合成速度は、ルビスコが多い春に高く(0.30)、ルビスコが減少する夏に低くなっています(0.17)。
ルビスコは光合成の反応回路であるカルビン・ベンソン回路でCO2を固定する中心的な酵素であり、その量は「十分な光がある時の最大反応速度」に直結します。
したがって、クロロフィルやルビスコの量の変化は、光吸収量や最大光合成速度の変化に影響しているといえます。
ウには「最大光合成速度」が入ります。
ア:薄暗い イ:明るい ウ:最大光合成速度
正解です。
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02
図1より、
・春(4~5月頃)は、林冠の葉が展開前で林床は明るい
・夏(6~9月頃)は、林冠が閉じていて林床は薄暗い
ことが分かります。
(ア)
種Bで、クロロフィル量が最も多いのは夏(0.44)。
夏は林床が薄暗いので、(ア)=薄暗いとなります。
(イ)
ルビスコ量が最も多いのは、春(1.5)。
春は林床が明るいので、(イ)=明るいとなります。
(ウ)
クロロフィルは光を吸収する色素、ルビスコは二酸化炭素固定反応を担う酵素です。
ルビスコ量が多いほど、一般に光合成能力(最大光合成速度)が高くなります。
表1を見ると、
・春:最大光合成速度0.30
・夏:最大光合成速度0.17
・秋:最大光合成速度0.24
と、ルビスコ量の変化と対応しています。
よって、(ウ)=最大光合成速度となります。
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