共通テスト(理科) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問49 (生物基礎(第3問) 問3)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

共通テスト(理科)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問49(生物基礎(第3問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

生物の多様性と生態系に関する次の文章Aを読み、後の問いに答えよ。

A  人間の活動によって、本来の遷移の進行に伴って成立する植生とは異なる植生が見られる地域がある。その一つがコナラなどの夏緑樹が優占している日本の里山の雑木林である。近年、(a)放棄された雑木林にササの一種(以下、ササ)が繁茂し、雑木林の(b)林床の環境が変化している。

下線部(b)に関連して、林床の環境とその植生に関する記述として適当でないものを、次のうちから一つ選べ。
  • 森林内の光の強さは、林冠と林床とで異なる。
  • 極相林を構成する陰樹の幼木は、陽生植物の性質をもつ。
  • 遷移が進行すると、林床は暗くなる。
  • ギャップが生じると、その場所の林床は明るくなる。
  • 遷移の進行に伴って、林床に生育する植物種が変わる。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

この問題は遷移の進行による「光環境の変化(林床の明るさ)」と陽生植物と陰生植物(陰樹)の性質を正しく理解しているかを問われています。適当でないものを選ぶ問題なので、その点にも注意して選択肢をみていきましょう。

選択肢1. 森林内の光の強さは、林冠と林床とで異なる。

これは正しい記述です。

森林の上部(林冠)は直接日光を受けることが出来ますが、下部(林床)は高木の葉っぱに遮られてしまい暗くなってしまいます。

選択肢2. 極相林を構成する陰樹の幼木は、陽生植物の性質をもつ。

これは適当な記述ではありません。

陰樹の幼木は暗い場所でも生育できるよう陰生植物の性質を持っています。

 

陰生植物の性質

・消費するエネルギーが少ない

・少ない光でも光合成を行える

 

 

選択肢3. 遷移が進行すると、林床は暗くなる。

これは正しい記述です。

遷移が進むにつれて、草本から低木、陽樹や陰樹の高木へと植生が成長していくため、空を覆う葉っぱが増えて林床に届く光は少なくなります。

選択肢4. ギャップが生じると、その場所の林床は明るくなる。

これは正しい記述です。

このギャップにより直射日光が入り込み、林床が一時的に明るくなります。

 

※ギャップとは・・・

台風などの天災、木の寿命により高木が倒れて、森林の天井部に空いた穴(隙間)のことです。

 

 

選択肢5. 遷移の進行に伴って、林床に生育する植物種が変わる。

これは正しい記述です。

遷移の進行によって林床の光環境・土壌環境は変わるため、そこで生育できる植物も陽生植物(強い光を好む種)から陰生植物(弱い光でも耐えられる種)へと入れ替わっていきます。

まとめ

《補足事項》

 

陰生植物の性質

 

・消費するエネルギーが少ない(呼吸量が少ない)

・少ない光でも光合成を行える

 

→これらをまとめて補償点が低いと言い換えることができます。

 

補償点(光補償点)とは・・・

「作るエネルギー」「消費するエネルギー」がプラスマイナスゼロになる光の強さのことです。

参考になった数0