共通テスト(理科) 過去問
令和7年度(2025年度)追・再試験
問128 (生物(第2問) 問1)
問題文
植物は土壌中の無機窒素化合物(硝酸イオンとアンモニウムイオン)を根で吸収し、タンパク質、核酸などの有機窒素化合物に変換する(以下、窒素同化)。植物の成長量(生産量)は、基本的に(a)光合成量と呼吸量によって決まる。(b)生産量は無機窒素化合物の量に依存して増大する。自然の生態系では土壌中の無機窒素化合物は必ずしも多くなく、植物の成長の制限要因となっている。一方で、現代の農業では、化学合成した無機窒素化合物を窒素肥料として大量に使用している。その結果、農作物の生産量は増え、世界の食糧状況は大きく改善したが、(c)大量の窒素肥料の使用が生態系に影響を及ぼしている。
下線部(a)に関連して、次の文章中の( ア )〜( ウ )に入る語句の組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
光合成と呼吸の電子伝達系には類似点と相違点がある。ともに、電子伝達系の働きで膜をはさんで水素イオン(H+)の濃度勾配が形成される。水素イオン(H+)の濃度は、葉緑体では( ア )で、ミトコンドリアでは( イ )で高くなる。一方、最初に電子伝達系に電子を渡す化合物は異なり、光合成では( ウ )、呼吸ではNADHとFADH2である。
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問題
共通テスト(理科)試験 令和7年度(2025年度)追・再試験 問128(生物(第2問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
植物は土壌中の無機窒素化合物(硝酸イオンとアンモニウムイオン)を根で吸収し、タンパク質、核酸などの有機窒素化合物に変換する(以下、窒素同化)。植物の成長量(生産量)は、基本的に(a)光合成量と呼吸量によって決まる。(b)生産量は無機窒素化合物の量に依存して増大する。自然の生態系では土壌中の無機窒素化合物は必ずしも多くなく、植物の成長の制限要因となっている。一方で、現代の農業では、化学合成した無機窒素化合物を窒素肥料として大量に使用している。その結果、農作物の生産量は増え、世界の食糧状況は大きく改善したが、(c)大量の窒素肥料の使用が生態系に影響を及ぼしている。
下線部(a)に関連して、次の文章中の( ア )〜( ウ )に入る語句の組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
光合成と呼吸の電子伝達系には類似点と相違点がある。ともに、電子伝達系の働きで膜をはさんで水素イオン(H+)の濃度勾配が形成される。水素イオン(H+)の濃度は、葉緑体では( ア )で、ミトコンドリアでは( イ )で高くなる。一方、最初に電子伝達系に電子を渡す化合物は異なり、光合成では( ウ )、呼吸ではNADHとFADH2である。
- ア:ストロマ イ:内膜と外膜の間 ウ:O2
- ア:ストロマ イ:内膜と外膜の間 ウ:H2O
- ア:ストロマ イ:マトリックス ウ:O2
- ア:ストロマ イ:マトリックス ウ:H2O
- ア:チラコイドの内側 イ:内膜と外膜の間 ウ:O2
- ア:チラコイドの内側 イ:内膜と外膜の間 ウ:H2O
- ア:チラコイドの内側 イ:マトリックス ウ:O2
- ア:チラコイドの内側 イ:マトリックス ウ:H2O
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、光合成と呼吸における電子伝達系の共通点・相違点について問われています。
ポイントは、
①光合成の電子伝達系はチラコイド膜で行われている。
②呼吸の電子伝達系はミトコンドリア内膜で行われている。
③電子伝達系では、水素イオンを一方の側にためて濃度勾配を作る。
という3点です。
(ア)
光合成では、葉緑体のチラコイド膜上に電子伝達系があります。電子伝達系が働くと、
・ストロマ側からH+を取り込み、
・チラコイドの内側(チラコイド内腔)へH+を送り込む
ことで、チラコイド内側のH+濃度が高くなります。
よって、(ア)=チラコイドの内側となります。
(イ)
呼吸では、電子伝達系はミトコンドリア内膜に存在します。電子伝達系によって、
・マトリックス側からH+が運び出され、
・内膜と外膜の間(膜間腔)にH+が蓄積する
ため、H+濃度は内膜と外膜の間で高くなります。
よって、(イ)=内膜と外膜の間となります。
(ウ)
光合成では、光エネルギーによって、水が電子を出し、酸素が発生します。この時に生じた電子が電子伝達系へ渡されます。
よって、(ウ)=H2O(水)となります。
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02
光合成と呼吸の電子伝達系にでの仕組みについて、類似点と相違点をまとめる問題です。
【ア】【イ】の解説
光合成と呼吸の電子伝達系では、どちらも電子の流れによって膜をはさんでH+の濃度勾配が形成され、ATP合成に利用されますが、H+が高くなる場所は異なります。
光合成では、電子伝達系がチラコイド膜に存在し、光エネルギーによってH+がチラコイド内腔に汲み上げられるため、H+濃度はチラコイド内側で高くなります(ア)。
一方、呼吸では電子伝達系がミトコンドリア内膜に存在し、H⁺が膜の外側(膜間腔)へ汲み出されるため、結果としてH⁺濃度はミトコンドリアの内膜と外膜の間で高くなります(イ)。
【ウ】の解説
電子伝達系は「電子を次々に受け渡しながらエネルギーを取り出す仕組み」です。
このとき最初に電子を供給する物質が異なります。
光合成の場合、最初の電子供給源は水(H2O)です。光化学系Ⅱで水が分解されることで電子・H+・酸素が生じ、その電子が電子伝達系に流れ込みます。
一方、呼吸の場合は、すでに栄養分(グルコースなど)を分解する過程でできたNADHやFADH2が電子を持っており、それを電子伝達系に渡します。
以上を踏まえて、適切な選択肢を選ぶようにしましょう。
不適です。
不適です。
不適です。
不適です。
不適です。
正解です。
不適です。
不適です。
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