大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問105 (化学(第3問) 問3(b))

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問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問105(化学(第3問) 問3(b)) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

アンモニアソーダ法は、Na2CO3の代表的な製造法である。その製造過程を図2に示す。この方法には、NaHCO3の熱分解で生じるCO2,およびNH4ClとCa(OH)2の反応で生じるNH3をいずれも回収して、無駄なく再利用するという特徴がある。

アンモニアソーダ法に関する記述として誤りを含むものはどれか。最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • NaHCO3の水への溶解度は、NH4Clより大きい。
  • NaCl飽和水溶液にNH3を吸収させたあとにCO2を通じるのは、CO2を溶かしやすくするためである。
  • 図2のそれぞれの反応は、触媒を必要としない。
  • NaHCO3の熱分解によりNa2CO3が生成する過程では、CO2のほかに水も生成する。

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この過去問の解説 (1件)

01

「炭酸ナトリウム」の製法である「アンモニアソーダ法」についての問題です。
炭酸ナトリウムを工業的に得る(=反応が速い、材料が安価)ために考案された反応です。

選択肢1. NaHCO3の水への溶解度は、NH4Clより大きい。

NaHCO3は潮解性がありませんが、NH4Clは潮解性があります。
NH4Clのほうが水への溶解度が高いです。
よって、誤りを含む文章です。

選択肢2. NaCl飽和水溶液にNH3を吸収させたあとにCO2を通じるのは、CO2を溶かしやすくするためである。

この部分での反応はNaClaqにH2O、NH3、CO2を加えNaHCO3を得るのが目的です。


NaClaqにはNa+、Cl-が含まれます。
NH3、CO2はH2Oに溶かすと下式のように反応し、NH4+、OH-、HCO3-、H+を生じます。 
 H2O+NH3⇔NH4++OH-  …① ※正反応逆反応どちらもおこる平衡反応です
 H2O+CO2HCO3-+H+ …② ※正反応逆反応どちらもおこる平衡反応です

 

Na+HCO3-が反応することで目的のNa2CO3を得ます。

HCO3-がたくさん生成するほうが反応を速く進めることができます。
HCO3-が生成する反応①は平衡反応です。
①の平衡が右側に傾く状況(=CO2が溶けやすい)を作ると、目的の反応は早く進みます。

①の平衡を右側に傾けるには、同時に生成するH+が減っていく必要があります。
H+が消費されるように、CO2を加える前の液が、塩基性であればH+は消費されます。
先にNH3を溶かしておけば、OH-ができ液は塩基性となります。

 

よって、正しい文章です。

 

選択肢3. 図2のそれぞれの反応は、触媒を必要としない。

正しい文章です。
アンモニアソーダ法で起こる反応は、それぞれ反応性が高く触媒は不要です。

 

選択肢4. NaHCO3の熱分解によりNa2CO3が生成する過程では、CO2のほかに水も生成する。

原料がNaHCO3、生成物がNa2CO3となる反応式を書いてみましょう。
2NaHCO3→Na2CO3+H2O+CO2

CO2と水が生じました。
よって、正しい文章です。
 

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