大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問28 (化学基礎(第1問) 問8)

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問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問28(化学基礎(第1問) 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

銅と亜鉛の性質に関する記述として正しいものはどれか。最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • 銅は希塩酸には溶けないが、希硝酸や希硫酸には溶ける。
  • 亜鉛を希塩酸に溶かすと、塩素が発生する。
  • 硫酸亜鉛水溶液に銅板を浸すと、表面に亜鉛が析出する。
  • 熱した銅線を気体の塩素にさらすと、塩化銅(Ⅱ)が生じる。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題のポイントはイオン化傾向を正しく理解できているかどうかにあります。

イオン化傾向とは金属が主に水溶液中で陽イオンになろうとする性質で、それが大きいものを左から順に並べたもの(イオン化列)を覚えておく必要があります。

 

 Li K Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Pb (H₂) Cu Hg Ag Pt Au

 ←大                            イオン化傾向                             小→

 

選択肢1. 銅は希塩酸には溶けないが、希硝酸や希硫酸には溶ける。

 

銅Cuはイオン化傾向が比較的小さいので、希塩酸や希硫酸には溶けません。

しかし酸化力の強い希硝酸には溶けます。

選択肢2. 亜鉛を希塩酸に溶かすと、塩素が発生する。

 

亜鉛Znを希塩酸に溶かすと次のような反応を起こし、水素が発生します。

 

Zn+2HCl→ZnCl₂+H₂↑

選択肢3. 硫酸亜鉛水溶液に銅板を浸すと、表面に亜鉛が析出する。

 

イオン化傾向はZn>Cuなので、硫酸亜鉛水溶液に銅板を浸しても表面に亜鉛は析出しません。

選択肢4. 熱した銅線を気体の塩素にさらすと、塩化銅(Ⅱ)が生じる。

 

熱した銅線を気体の塩素にさらすと、塩化銅(Ⅱ)CuCl₂が生じます。

この時、塩素の酸化力が強いため、次のような反応が起こります。

 

Cu+Cl₂→CuCl₂

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02

銅と亜鉛の性質について確認しましょう。

選択肢1. 銅は希塩酸には溶けないが、希硝酸や希硫酸には溶ける。

銅はイオン化傾向が小さいです。そのため、酸化作用のない希塩酸や希硫酸には溶けません。

したがって、不正解です。

選択肢2. 亜鉛を希塩酸に溶かすと、塩素が発生する。

亜鉛を希塩酸に溶かすと、以下のような反応が起こります。

Zn+2HCl→ZnCl2​+H2

つまり、水素が発生します。

したがって、不正解です。

選択肢3. 硫酸亜鉛水溶液に銅板を浸すと、表面に亜鉛が析出する。

銅と亜鉛のイオン化傾向を比較すると、亜鉛の方がイオン化傾向が大きいです。そのため、亜鉛は銅よりもイオンになりやすいです。

つまり、Znは電子を放出してZn²⁺になり、Cu²⁺は電子を受け取ってCuになります。

したがって、不正解です。

選択肢4. 熱した銅線を気体の塩素にさらすと、塩化銅(Ⅱ)が生じる。

熱した銅線を気体の塩素にさらすと、以下のようになります。

Cu+Cl2​→CuCl2

したがって、正解です。

まとめ

イオン化傾向の順番を正確に覚えましょう!

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03

溶ける、析出するといった問題ではイオン化傾向が判断材料になることが多いです。

 

イオン化傾向

Li>K>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Fe>Ni>Sn>Pb>H>Cu>Hg>Ag>Pt>Au 

選択肢1. 銅は希塩酸には溶けないが、希硝酸や希硫酸には溶ける。

銅はイオン化傾向が水素より小さいため、塩酸や希硫酸には溶けません。
酸化力の大きい希硝酸、熱濃硫酸には溶けます。
よって間違った文章です。

選択肢2. 亜鉛を希塩酸に溶かすと、塩素が発生する。

亜鉛はイオン化傾向が水素より小さいため、希塩酸に溶けます。
溶ける際は次の式の反応が起こります。 Zn+2H+→Zn2++H2
発生するのは塩素ではなく水素です。
よって間違った文章です。

選択肢3. 硫酸亜鉛水溶液に銅板を浸すと、表面に亜鉛が析出する。

亜鉛と銅では、亜鉛のほうがイオン化傾向が大きいです。
そのため硫酸亜鉛はそのままで、亜鉛は析出しません。
よって、間違った文章です。

選択肢4. 熱した銅線を気体の塩素にさらすと、塩化銅(Ⅱ)が生じる。

熱した銅と塩素は反応して塩化銅(Ⅱ)が生じます。
この反応では青緑色の炎色反応が見られます。
よって、正しい文章です。

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