共通テスト(理科) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問22 (化学基礎(第1問) 問7)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

共通テスト(理科)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問22(化学基礎(第1問) 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

必要があれば、原子量は次の値を使うこと。
H 1.0  C 12  O 16
Cl 35.5  K 39  Ca 40  Mn 55

次の問いに答えよ。

適切な温度で硫酸酸性のシュウ酸(COOH)2水溶液に過マンガン酸カリウムKMnO4水溶液を加えると、酸化還元反応が起こる。このとき、過マンガン酸イオンMnO4と(COOH)2は、次の式(1)と(2)に従って変化する。

MnO4+8H+5e → Mn2++4H2O  (1)
(COOH)2 → 2CO2+2H+2e  (2)

この反応に関する記述として誤りを含むものはどれか。最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • KMnO4は(COOH)2に対して酸化剤としてはたらく。
  • KMnO4を(COOH)2に対して過剰に加えると、水溶液全体が着色してその色が消えなくなる。
  • 同じ物質量のKMnO4と(COOH)2を反応させると、KMnO4がすべて反応して、(COOH)2が残る。
  • 十分な量の(COOH)2を含む水溶液に0.001molのKMnO4を加えて完全に反応させると、0.005molの二酸化炭素CO2が生成する。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

この問題では、半反応式から電子の授受を読み取り、物質量の比を求めることがポイントです。

まず、2つの半反応式を見てみましょう。

式(1)では、MnO45個の電子を受け取っています。

一方、式(2)では、(COOH)22個の電子を放出しています。

よって、

・MnO4:電子を受け取る→還元される

・(COOH)2:電子を放出する→酸化される

という関係になります。

つまり、KMnO4は酸化剤として働いていることがわかります。

選択肢1. KMnO4は(COOH)2に対して酸化剤としてはたらく。

MnO4は、電子を受け取って還元されています。

電子を受け取る物質は、相手の物質から電子を奪って相手を酸化させるので、酸化剤としてはたらいていると言えます。

よって、この選択肢は適当です。

選択肢2. KMnO4を(COOH)2に対して過剰に加えると、水溶液全体が着色してその色が消えなくなる。

KMnO4は、紫色の水溶液です。

今回、KMnO4は反応すると、「MnO4→Mn2+」と変化します。

Mn2はほぼ無色なので、KMnO4がすべて反応している間は、消えた紫色が消えていきます。

しかし、KMnO4を過剰に加えると。やがて(COOH)がなくなり、それ以上MnO4が反応できなくなります。

すると未反応のMnO4が水溶液中に残るため、紫色が消えずに残ります。

よって、この選択肢は適当です。

選択肢3. 同じ物質量のKMnO4と(COOH)2を反応させると、KMnO4がすべて反応して、(COOH)2が残る。

反応する物質量の比は、

KMnO4(COOH)2=2:5

でした。

1molのKMnO4をすべて反応させるには、

1×5÷2=2.5mol の(COOH)2が必要です。

しかし、実際には(COOH)2は1molしかありません。

そのため、(COOH)2が先に無くなり、KMnO4が残ります。

よって、この選択肢は不適当と言えます。

選択肢4. 十分な量の(COOH)2を含む水溶液に0.001molのKMnO4を加えて完全に反応させると、0.005molの二酸化炭素CO2が生成する。

反応式から、

KMnO4:CO2=10CO2

という物質量の関係があります。

したがって、KMnO4:CO2=2:10=1:5となります。

よって、0.001mol×5=0.005molのCO2が生成します。

よって、この選択肢は適当と言えます。

参考になった数0

02

半反応式より、電子数を読み取ることがPOINTです

 

MnO₄-は 5e- 受け取り、シュウ酸(COOH)₂ は 2e- 放出します。すなわち、KMnO₄ :(COOH)₂=2 : 5となります。

選択肢1. KMnO4は(COOH)2に対して酸化剤としてはたらく。

MnO₄-は還元されています。

したがって、正解です。

選択肢2. KMnO4を(COOH)2に対して過剰に加えると、水溶液全体が着色してその色が消えなくなる。

KMnO₄を(COOH)2に対して過剰に加えると、反応しきれないKMnO₄が残ります。KMnO₄は、固体では黒紫色、水溶液では赤紫色を呈します。

したがって、正解です。

選択肢3. 同じ物質量のKMnO4と(COOH)2を反応させると、KMnO4がすべて反応して、(COOH)2が残る。

KMnO₄ 1 molに対して(COOH)₂ は2.5 mol必要です。同じ物質量では、(COOH)₂が足りません。

したがって、不正解です。

選択肢4. 十分な量の(COOH)2を含む水溶液に0.001molのKMnO4を加えて完全に反応させると、0.005molの二酸化炭素CO2が生成する。

MnO₄- 1 molに対してCO₂は5 mol発生します。すなわち、0.001 mol × 5 = 0.005 molとなります。

したがって、正解です。

参考になった数0

03

酸化還元反応についての問題です。
酸化・還元の見分け方、半反応式の扱いを理解しておく必要があります。

選択肢1. KMnO4は(COOH)2に対して酸化剤としてはたらく。

・酸化剤は電子e-を受け取ります
・還元剤は電子e-を放出します

 

提示されているMnO4-の半反応式を見ると左辺で電子e-を受け取っているので
KMnO4は(COOH)2に対して酸化剤として働きます。
正しい文章です。

選択肢2. KMnO4を(COOH)2に対して過剰に加えると、水溶液全体が着色してその色が消えなくなる。

過マンガン酸カリウム水溶液は赤色の液体です。
シュウ酸と反応すると無色になりますが、過剰量添加すると
過マンガン酸カリウムが残るため、水溶液は赤色になります。
正しい文章です。
 

選択肢3. 同じ物質量のKMnO4と(COOH)2を反応させると、KMnO4がすべて反応して、(COOH)2が残る。

半反応式を合わせて酸化還元反応式を作ります。


・まず電子e-の数をそろえ、2つの式を足し、電子e-を打ち消します。
  (1)×2+(2)×5
  2MnO4-+16H++10e-+5(COOH)2→2Mn2++8H2O+10CO2+10H++10e-
  2MnO4-+6H++5(COOH)2→2Mn2++8H2O+10CO2

 

・次に左辺のイオンの対になるイオンを加えて、イオンを消します。

  右辺にも同じものを足します。

  ※MnO4-の対イオンはK+、H+の対イオンはSO42-
  2MnO4-+2K++6H++3SO42-+5(COOH)2→2Mn2++8H2O+10CO2+2K++3SO42-
  2KMnO4+3H2SO4+5(COOH)2→2MnSO4+8H2O+10CO2+K2SO4★

 

これで、左辺が過マンガン酸カリウム、硫酸、シュウ酸という
問題文通りの酸化還元反応式★になりました。


★の式の係数よりKMnO4:(COOH)2=2mol:5molで反応することが分かります。
同じ物質量で反応させるとKMnO4が残ります。
誤った文章です。
 

選択肢4. 十分な量の(COOH)2を含む水溶液に0.001molのKMnO4を加えて完全に反応させると、0.005molの二酸化炭素CO2が生成する。

★の式の係数より2molのKMnO4が反応すると10molのCO2が発生します。
0.001molのKMnO4を反応させると

10mol/2mol×0.001mol=0.005molのCO2が発生します。
正しい文章です。

参考になった数0