共通テスト(理科) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問116 (生物(第1問) 問1)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問116(生物(第1問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

糖代謝に関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。

納豆は大豆を原料として、稲わらに付着している納豆菌の働きを利用して作ることができる。自然界では、(a)納豆菌は稲わら中に含まれる糖を分解することでエネルギーを得ていると考えられる。稲わら中には、糖の成分として炭素を6個含むグルコースだけでなく、炭素を5個含むキシロースなども含まれている。
納豆菌に近縁の細菌Nは、グルコースだけでなくキシロースもエネルギー源として利用することができる。細菌Nのキシロースの代謝には、キシロースオペロンを構成する遺伝子からつくられる酵素が必要である。

下線部(a)に関連して、エネルギー代謝に関する記述として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • 解糖系には、ATPを利用する反応があり、解糖系全体の反応において、ATPが合成される量よりも消費される量のほうが多い。
  • アルコール発酵においては、解糖系で生じたNADHの酸化に伴いATPが合成される。
  • クエン酸回路では、NADHが生成されるだけでなく、ATPも合成される。
  • 呼吸の過程では、酸素を必要とする電子伝達系において、ATPの合成に伴い二酸化炭素が生成される。

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この過去問の解説 (3件)

01

エネルギー代謝における化学反応の概要をまとめておきましょう。


【解糖系】

グルコース+2ATP+2NAD+→2ピルビン酸+4ATP+2(NADH+H+


【クエン酸回路】

2ピルビン酸+6H2O+8NAD++2FAD→6CO2+2ATP+8(NADH+H+)+2FADH2


【電子伝達系】

10(NADH+H+)+2FADH2+6O2→12H2O+34ATP
     

以上を参考に、各選択肢を見ていきましょう。

選択肢1. 解糖系には、ATPを利用する反応があり、解糖系全体の反応において、ATPが合成される量よりも消費される量のほうが多い。

不適です。
解糖系では2ATPを使って4ATPが合成され、全体として2ATPが合成されます。

選択肢2. アルコール発酵においては、解糖系で生じたNADHの酸化に伴いATPが合成される。

不適です。
NADHは電子伝達系でH+勾配をつくるプロトンポンプを動かします。ATPはADPのリン酸化によって合成されます。

選択肢3. クエン酸回路では、NADHが生成されるだけでなく、ATPも合成される。

正解です。
クエン酸回路では、8つのNADHの他に2つのATPも合成されます。
 

選択肢4. 呼吸の過程では、酸素を必要とする電子伝達系において、ATPの合成に伴い二酸化炭素が生成される。

不適です。
電子伝達系では水が合成されます。なお、ATPはHの濃度勾配を利用したATP合成酵素によってつくられています。

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02

解糖系は最終的に消費:2ATP, 生成:4ATPとなります。

アルコール発酵に関しては、NADHは再酸化され、この過程でATPは作られません。

クエン酸回路ではNADH生成、FADH2生成、ATPの1分子生成が行われます。

電子伝達系では、酸素が還元されて水が生成されます。

従って「クエン酸回路では、NADHが生成されるだけでなく、ATPも合成される。」が適切な選択肢となります。

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03

「クエン酸回路では、NADHが生成されるだけでなく、ATPも合成される。」が正しいです。

 

「解糖系には、ATPを利用する反応があり、解糖系全体の反応において、ATPが合成される量よりも消費される量のほうが多い。」については、ATPは消費よりも合成される量の方が多いため、誤りです。

「アルコール発酵においては、解糖系で生じたNADHの酸化に伴いATPが合成される。」は、ATPは合成されず、合成は解糖系でのみおこなわれるため誤りです。

「呼吸の過程では、酸素を必要とする電子伝達系において、ATPの合成に伴い二酸化炭素が生成される。」は、呼吸の過程では、二酸化炭素の生成はおこなわれず、実際にはクエン酸経路で出るため誤りです。

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