大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問2 (物理基礎(第1問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問2(物理基礎(第1問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

図2のように、質量mのおもりに糸を付けて手でつるした。時刻t=0でおもりは静止していた。おもりが糸から受ける力をFとする。鉛直上向きを正として、Fが図3のように時間変化したとき、おもりはどのような運動をするか。0<t<t1の区間1,t1<t<t2の区間2,t2<tの区間3の各区間において、運動のようすを表した次の文の組合せとして最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。ただし、重力加速度の大きさをgとし、空気抵抗は無視できるものとする。

a  静止している。
b  一定の速さで鉛直方向に上昇している。
c  一定の加速度で速さが増加しながら鉛直方向に上昇している。
d  一定の加速度で速さが減少しながら鉛直方向に上昇している。
問題文の画像
  • 区間1:a  区間2:b  区間3:a
  • 区間1:a  区間2:b  区間3:d
  • 区間1:a  区間2:c  区間3:a
  • 区間1:a  区間2:c  区間3:b
  • 区間1:b  区間2:c  区間3:a
  • 区間1:b  区間2:c  区間3:b
  • 区間1:b  区間2:c  区間3:d

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、物体に力が加わった際の慣性の法則、運動の法則についての理解が問われています。

慣性の法則(ニュートンの第一法則)・・外部から力を受けないか、あるいは外部から受ける力がつりあっている場合には,静止している物体はいつまでも静止を続け、運動している物体は等速直線運動を続ける。

運動の法則(ニュートンの第二法則)・・物体にいくつかの力がはたらくとき、物体にはそれらの合力の向きに加速度aが生じる。その加速度の大きさaは、合力の大きさFに比例し、物体の質量mに反比例する。

a=kF/m (kは比例定数)

 

鉛直上向きを正とします

区間1は、正の向きに糸から受ける力F=mgが加わり、負の向きに重力mgが加わります。よって、おもりが受ける力の合力は0となり慣性の法則によりt=0で静止していたため、静止しています。

区間2は、正の向きに糸から受ける力F(mgより大きい)が加わり、負の向きに重力mgが加わります。よって、おもりが受ける力の合力は,一定の力F-mgが正の向きに加わります。一定の力が加わるとき、運動法則から、加速度も一定であるため、一定の加速度で速さが増加しながら鉛直方向に上昇しています。

 

区間3は、正の向きに糸から受ける力F=mgが加わり、負の向きに重力mgが加わります。よって、おもりが受ける力の合力は0となり、t=t2で物体は運動しているので、慣性の法則により一定の速さで鉛直方向に上昇しています(等速直線運動をしています)。

 

よって、正解となる組み合わせは区間1:a,区間2:c,区間3:bとなります。

 

選択肢4. 区間1:a  区間2:c  区間3:b

この選択肢が正解となります。

まとめ

この問題は、運動の法則についての問題です。おもりが受ける合力に着目して、慣性の法則、運動の法則の定義に基づいて区間ごとに答えを導きましょう。

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02

解答 順に a→c→b (静止→等加速度で上昇→等速で上昇)

 

解説

慣性の法則および運動方程式の理解度を問う問題です。

 

鉛直上向きを正とします。

与えられたグラフより、おもりが受ける力の合力(F-mgで計算できる)は

区間1: 0 区間2: 正の向きで大きさは一定の力 区間3: 0

とわかります。

 

これと運動方程式から、おもりの加速度は、

区間1: 0 区間2: 正の向きで大きさは一定の加速度 区間3: 0

とわかります。

 

したがって速度は、はじめ静止していたことも加味して、

区間1: 静止 区間2: 一定の加速度で上昇 区間3: 等速で上昇

となり、よって答えは 順に a→c→b となります。

選択肢1. 区間1:a  区間2:b  区間3:a

引っかかった人が多そうな誤答選択肢です。(静止→等速で上昇→静止)

この選択肢を選んでしまった人は、

「力が釣り合っている/いない」を「止まる/動く」に対応づけて

考えてしまっており、それは間違いです。

慣性の法則を復習しましょう。

選択肢3. 区間1:a  区間2:c  区間3:a

引っかかった人が多そうな誤答選択肢です。(静止→等加速度で上昇→静止)

この選択肢を選んでしまった人は、

「力が釣り合っていると止まる」という勘違いをしています。

慣性の法則を復習しましょう。

選択肢4. 区間1:a  区間2:c  区間3:b

この選択肢が正解となります。(静止→等加速度で上昇→等速で上昇)

 

イメージが湧きづらい人は、

静止しているカーリングの石を滑らせて手を離すまでの挙動に差し替えて

想像してみると良いでしょう。

まとめ

力は運動の様子を変える原因となる概念です。

慣性の法則より、

「力がゼロ」⇔「加速度がゼロ」⇔「速度が一定(等速直線運動)」

であり、「力ゼロ」と「静止」を頭の中で結びつけてしまわないように注意しましょう。

静止状態の維持はあくまで等速直線運動の一種です。

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