大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問10 (物理基礎(第3問) 問1)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問10(物理基礎(第3問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、演劇部の公演の一場面を記述したものである。王女の発言は科学的に正しいが、細工師の発言は正しいとは限らないとして、後の問いに答えよ。

王女役と細工師役が、図1のスプーンAとスプーンBについての言い争いを演じている。

王女:ここに純金製のスプーン(スプーンA)と、あなたが作ったスプーン(スプーンB)があります。どちらも質量は100.0gですが、色が少し異なっているように見え、スプーンBは純金に銀が混ぜられているという噂があります。
細工師:いえいえ、スプーンBは純金製です。純金製ではないという証拠を見せてください。

王女は、スプーンBが純金製か、銀が混ぜられたものかを判別するために、スプーンAとBの物理的な性質を実験で調べることにした。

次の文章中の空欄( ア )に入れる語句として最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

王女はスプーンAとスプーンBの比熱(比熱容量)を比較するために次の実験を行った。スプーンAとスプーンBを温度60.0℃にして、それぞれを温度20.0℃の水200.0gに入れたところ、以下の温度で熱平衡になった。ただし、熱のやりとりはスプーンと水の間だけで行われるとする。

・スプーンAを水に入れた場合:20.6℃
・スプーンBを水に入れた場合:20.7℃

王女:この結果からスプーンAとスプーンBの比熱は異なっており、スプーンBの方が比熱が( ア )ことがわかります。ですから、スプーンBは純金製ではありません!
細工師:いえいえ、この実験で温度の違いが0.1℃というのは、同じ温度のようなものです。どちらも純金製ですよ。

細工師の主張に対して、もしこの実験における水の量を( イ )にしていれば、あるいは、水に入れる前のスプーンと水の温度差を( ウ )していれば、実験結果の温度の違いをより大きくできたであろう。しかし、王女はそこまでは気が付かなかった。
問題文の画像
  • 大きい
  • 小さい

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

解答 ア: 大きい

 

解説

「スプーンBの方が比熱が( ア )」の穴埋め問題です。

 

スプーンの質量(A,B共通): ms 水の質量: mw

スプーンの比熱: csA, csB 水の比熱: cw

スプーンを入れる前の水の温度: Tw

水に入れる前のスプーンの温度: Ts

熱平衡後のスプーン及び水の温度: TA,TB

とします。

 

Aについて、公式「Q=mcΔT」と熱量の保存より、

(スプーンAが失った熱量)=(水が得た熱量)

mscsA(Ts-TA)=mwcw(TA-Tw)

csA= mwcw(TA-Tw)/ms(Ts-TA)

同様にBについても

csB= mwcw(TB-Tw)/ms(Ts-TB)

となります。

 

csBがcsAの何倍であるか計算してみましょう。

csB/csA

={mwcw(TB-Tw)/ms(Ts-TB)}÷{mwcw(TA-Tw)/ms(Ts-TA)}

={(TB-Tw)/(Ts-TB)}÷{(TA-Tw)/(Ts-TA)}

={(TB-Tw)/(Ts-TB)}×{(Ts-TA)/(TA-Tw)}

={(TB-Tw)/(TA-Tw)}×{(Ts-TA)/(Ts-TB)}

となります。

 

ここで、TA = 20.6℃ TB = 20.7℃ より TB>TA に注意して、

csB/csA

={(TB-Tw)/(TA-Tw)}×{(Ts-TA)/(Ts-TB)}

=(1より大きい値)×(1より大きい値)

>1

となるので、 csB>csA が成り立ちます。

以上より、「 TB>TA ならば csB>csA が示されました。

 

よって答えは ア: 大きい となります。

選択肢1. 大きい

この選択肢が正解となります。

参考になった数0