共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問39 (生物基礎(第2問) 問1)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問39(生物基礎(第2問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

ヒトでは、細胞の呼吸に必要な酸素は、赤血球中のヘモグロビン(Hb)に結合して運ばれる。動脈血中の酸素が結合したヘモグロビン(HbO2)の割合(%)は、図1のような光学式血中酸素飽和度計を用いて、指の片側から赤色光と赤外光とを照射したときのそれぞれの透過量をもとに連続的に調べることができる。図2は、HbとHbO2が様々な波長の光を吸収する度合いの違いを示しており、縦軸の値が大きいほどその波長の光を吸収する度合いが高い。a光学式血中酸素飽和度計では、実際の測定値を、あらかじめ様々な濃度で酸素が溶けている血液を使って調べた値と照合することで、動脈血中のHbO2の割合を求めている

下線部aに関連して、図2を参考に、光学式血中酸素飽和度計を用いた測定に関する記述として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 動脈血では、赤色光に比べて赤外光の透過量が多くなる。
  • 組織で酸素が消費された後の血液では、赤色光が透過しやすくなる。
  • 血管内の血流量が変化すると、それに伴い赤色光と赤外光の透過量も変化するため、透過量の時間変化から脈拍の頻度を知ることができる。
  • 赤外光の透過量から、動脈を流れるHbの総量を知ることができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

光学式血中酸素飽和度計(パルスオキシメータ)の仕組みについて、図2を参考に選択肢の内容が正しいか答える問題です。

選択肢1. 動脈血では、赤色光に比べて赤外光の透過量が多くなる。

間違いです。

動脈血には酸素と結合したヘモグロビン(HbO2)が多く含まれます。図2のHbO2のグラフを見ると、赤色光よりも赤外光の吸収度合いが多いことが分かります。「光を吸収する=透過量が減る」ということなので、動脈血では赤外光の透過量が少ない(=鮮やかな赤色)といえます。

選択肢2. 組織で酸素が消費された後の血液では、赤色光が透過しやすくなる。

間違いです。

酸素が消費された血液(静脈血)には酸素と結合していないヘモグロビン(Hb)が多く含まれます。図2のHbのグラフを見ると、赤外光よりも赤色光の吸収度合いが多いことが分かります。よって、酸素が消費された静脈血では赤色光の透過量が少ない(=暗い赤色)といえます。

選択肢3. 血管内の血流量が変化すると、それに伴い赤色光と赤外光の透過量も変化するため、透過量の時間変化から脈拍の頻度を知ることができる。

正しいです。

HbやHbO2は吸収量の違いはありますが、どちらも赤色光や赤外光の光を吸収します。つまり、血液が流れてくると、光の透過量が変化するということです。血流量が多いとよりたくさんの光が吸収されるので、透過量の変化から、血流量の変化=脈拍を知ることができます。

選択肢4. 赤外光の透過量から、動脈を流れるHbの総量を知ることができる。

間違いです。

光学式血中酸素飽和度計では、赤色光と赤外光の吸光度の比率から、HbやHbO2の割合を調べることができます。しかし、Hbの総量は血液の量などの他の要素がかかわっているため、この機器では測定できません

まとめ

血液とヘモグロビンに関する基礎知識があると、解答の助けになります。


動脈血

酸素と結合したヘモグロビン(HbO2)が多く、鮮やかな赤色
静脈血

酸素を手放したヘモグロビン(Hb)が多く、暗い赤色
光学式血中酸素飽和度計(パルスオキシメータ)
指先などの血管から、脈拍や血中酸素飽和度(SpO2)を計測できる機械。赤色光と赤外光の吸光度の比率から、HbO2の割合を算出します。

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02

この問題は、パルスオキシメーター(動脈血酸素飽和度)で血中の酸素濃度の変化を調べています。図2を参考に見ていきましょう。

選択肢1. 動脈血では、赤色光に比べて赤外光の透過量が多くなる。

赤外光はよく吸収し、赤色光の吸収率よりも多いです。

よって、この選択肢は誤りとなります。

選択肢2. 組織で酸素が消費された後の血液では、赤色光が透過しやすくなる。

血液中の酸素が減ると赤色光は吸収されやすくなります。

よって、この選択肢は誤りとなります。

選択肢3. 血管内の血流量が変化すると、それに伴い赤色光と赤外光の透過量も変化するため、透過量の時間変化から脈拍の頻度を知ることができる。

心臓が拍動すると、動脈内の血液量が増減します。

・血液量が多い→光がより吸収される。

・血液量が少ない→光が透過しやすい。

この変化は、赤色光・赤外光のどちらでも起きます。

そのため、透過量の時間変化(波形)=脈拍の周期として、脈拍数が求められます。

よって、この選択肢は正しいと言えます。

選択肢4. 赤外光の透過量から、動脈を流れるHbの総量を知ることができる。

HbO₂とHbでは、赤外光の吸収の程度が異なります。

同じHb量であっても、HbO₂の割合が異なれば赤外光の透過量も変化します。

つまり、赤外光の透過量だけでは、動脈を流れるHbの総量を知ることはできません。よって、この選択肢は誤りとなります。

 

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03

グラフの値を正確に読み取りましょう👍🏻

選択肢1. 動脈血では、赤色光に比べて赤外光の透過量が多くなる。

赤外光を吸収する度合いは、赤色光を吸収する度合いよりも大きいことがわかります。つまり、HbO₂は赤外光をよく吸収するため、赤外光の透過量は少なくなります。

したがって、不正解です。

選択肢2. 組織で酸素が消費された後の血液では、赤色光が透過しやすくなる。

赤色光を吸収する度合いは、赤外光を吸収する度合いよりも大きいことがわかります。つまり、Hbは赤色光をよく吸収するため、赤色光は透過しにくくなります。

したがって、不正解です。

選択肢3. 血管内の血流量が変化すると、それに伴い赤色光と赤外光の透過量も変化するため、透過量の時間変化から脈拍の頻度を知ることができる。

血管内の血流量が変化すると、赤色光と赤外光の透過量も変化します。つまり、透過量の時間変化から脈拍の頻度を知ることができます。

したがって、正解です。

選択肢4. 赤外光の透過量から、動脈を流れるHbの総量を知ることができる。

HbO₂とHbは、赤外光の吸収の強さが異なります。

すなわち、Hbの総量が同じでもHbO₂の割合が違うと、吸収される赤外光の量が変わります。

したがって、不正解です。

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