大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問86 (物理(第4問) 問1)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問86(物理(第4問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

水素原子を、図1のように、静止した正の電気量eを持つ陽子と、そのまわりを負の電気量-eを持つ電子が速さv、軌道半径rで等速円運動するモデルで考える。陽子および電子の大きさは無視できるものとする。陽子の質量をM,電子の質量をm,クーロンの法則の真空中での比例定数をk0,プランク定数をh,万有引力定数をG,真空中の光速をcとし、必要ならば、表1の物理定数を用いよ。

表1 物理定数
万有引力定数 ( G ) [6.7✕10-11N・m2/kg2
プランク定数 ( h ) [6.6✕10-34J・s]
クーロンの法則の真空中での比例定数 ( k0 ) [9.0✕109N・m2/C2
真空中の光速 ( c ) [3.0✕108m/s]
電気素量 ( e ) [1.6✕10-19C]
陽子の質量 ( M ) [1.7✕10-27kg]
電子の質量 ( m ) [9.1✕10-31kg]

次の画像文章中の空欄ア・イに入れる式の組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • ア:rv  イ:0
  • ア:rv  イ:rv2Δt
  • ア:rv  イ:(v2/r)Δt
  • ア:v/r  イ:0
  • ア:v/r  イ:rv2Δt
  • ア:v/r  イ:(v2/r)Δt

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

解答 ア:v/r  イ:(v2/r)Δt

 

解説

速さv、半径rの等速円運動の角速度ωを求めます。

例えば、

(1周の角度2πを角速度ωで回る所要時間)

=(1周の長さ2πrを速さvで回る所要時間)

と考えて、

2π/ω = 2πr/v

両辺を2πで割って逆数を考えると

ω = v/r …①  ←アの答え

となります。この①については公式として覚えておくべきです。

 

いま等速円運動を考えているので、

与えられた図中のv1,v2の大きさについて

v=|v1→|=|v2→|  (表記注: 「→」はベクトルの意味)

です。

 

2つのベクトル(v2→)と(v1→)の差の大きさを

問題文に従って近似して計算します。

|(v2→)-(v1→)|

≒|(半径vで中心角ωΔtの扇形の孤の長さ)|

=vωΔt

=(v2/r)Δt (①を代入)

 

 

よって答えは ア:v/r  イ:(v2/r)Δt となります。

なお、イの答えをΔtで割ると加速度の大きさ a=v2/r を得ます。

選択肢4. ア:v/r  イ:0

誤答選択肢です。

単位に着目することでこの選択肢と正解の選択肢の2択に

絞ることができ、図よりイの答えが0ではないことがすぐわかるため、

全く計算せずに正解の選択肢を選ぶことができます。

選択肢6. ア:v/r  イ:(v2/r)Δt

この選択肢が正解となります。

まとめ

【円運動について】

円運動(等速に限らない)について、

半径:r (一定)、 速さ: v(一定でなくてよい) とすると、

角速度: ω=v/r (v=rω)

加速度の向心成分の大きさ: a= v2/r = rω2

であり、

加速度の接線成分については

・等速円運動ではゼロ

・等速でない円運動ではゼロでない(数式は共通テスト範囲外)

とまとめられる。特に、

等速円運動の加速度の向き及び力の向きは常に中心方向である

ということは重要。

(加速度と力の向きが一致することは運動方程式からわかる)

 

【扇形について】

扇形の中心角の大きさが単位をラジアンとしてわかっているとき、

弧の長さ=半径×中心角

参考になった数0