大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問88 (物理(第4問) 問3)

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問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問88(物理(第4問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

水素原子を、図1のように、静止した正の電気量eを持つ陽子と、そのまわりを負の電気量-eを持つ電子が速さv、軌道半径rで等速円運動するモデルで考える。陽子および電子の大きさは無視できるものとする。陽子の質量をM,電子の質量をm,クーロンの法則の真空中での比例定数をk0,プランク定数をh,万有引力定数をG,真空中の光速をcとし、必要ならば、表1の物理定数を用いよ。

表1 物理定数
万有引力定数 ( G ) [6.7✕10-11N・m2/kg2
プランク定数 ( h ) [6.6✕10-34J・s]
クーロンの法則の真空中での比例定数 ( k0 ) [9.0✕109N・m2/C2
真空中の光速 ( c ) [3.0✕108m/s]
電気素量 ( e ) [1.6✕10-19C]
陽子の質量 ( M ) [1.7✕10-27kg]
電子の質量 ( m ) [9.1✕10-31kg]

次の画像文章中の空欄(  )に入れる式として正しいものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (1件)

01

解答 me4/(n2h2)

 

解説

直前の問題より重力は無視して考えます。

 

この問題は文字が多いですが、

そのうち未知量はv, r, Eの3つです。

よって式が3つ必要になり、それは以下の3式です。

①ボーアの量子条件

mvr = nh/(2π) 変形して v=nh/(2πmr) …①

②電子の運動方程式

m(v2/r)=k0(e2/r2) 変形して mv2=k0(e2/r) …②

③電子のエネルギー

E = (1/2)mv2 - k0(e2/r) …③

 

v, r, EのうちEを求めたいので、vとrを消すことを考えます。

先にvを消し、後でrを消しましょう。

 

(手順1)まず①と②を合わせてvを消します。

この結果は問題文で与えられており、

r = (n2h2)/(4π2k0me2) …④

となります(実際に①を②に代入して確かめてみましょう)。

 

(手順2)次に②と③を合わせてvを消します。

②を③に代入して

E = -(1/2)k0(e2/r) …⑤

 

(手順3)最後に④と⑤を合わせてrを消します。

④より

1/r = (4π2k0me2)/(n2h2)

であるから、

E = -(1/2)k0e2×(4π2k0me2)/(n2h2)

= -2π2k02×{(me4)/(n2h2)}

 

最後にEがnに依存することを明示して(EをEnに書き換えて)

En = -2π2k02×{(me4)/(n2h2)}

となります。

 

よって答えは me4/(n2h2) となります。

選択肢4. 解答選択肢の画像

この選択肢が正解となります。

 

なお、

・エネルギーはその単位からして E=(単位のない定数)×(k0e2/r) の形で書けるはず

・問題文より 1/r =(単位のない定数)×(k0me2)/(n2h2) である

ということから

E=(単位のない定数)×(k02me4)/(n2h2)

と考えると素早く判断できます。

まとめ

水素原子中の電子のエネルギー準位Enを求める問題は、

共通テスト・2次試験ともに頻出です。解き方の流れを覚えておきましょう。

 

エネルギー準位の求め方

未知量はv, r, Eの3つ→式が3つ必要

①ボーアの量子条件 ②電子の運動方程式 ③電子のエネルギー

(手順1)①と②からvを消した式を④とする

(手順2)②と③からvを消した式を⑤とする

(手順3)④と⑤からrを消す

 

なお、出題形式によっては最初に

ドブロイ波長: λ=h/(mv)

定在波の条件: 2πr = nλ

の2式からλを消して①を得る必要があります。

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