大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問58 (地学基礎(第1問) 問3)

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問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問58(地学基礎(第1問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

化石や地層に関する次の問いに答えよ。

Sさんが所属する高校の地学クラブでは、学校付近の地質調査を行っている。この地域では砂岩層と石灰岩層を観察することができる。ある日Sさんは、リプルマーク(漣痕(れんこん))を示す砂岩層からトリゴニアの化石を、石灰岩層から造礁(ぞうしょう)(性)サンゴおよび三葉虫(さんようちゅう)の化石を発見した。この発見に基づき、地学クラブの仲間とこの地域の大地の歴史について議論した。調査結果に基づいた推論に誤りがあるものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • 造礁(性)サンゴの化石が出てきたので、石灰岩層は温暖な浅い海にたまってできた地層です。
  • 発見された化石から考えると、砂岩層のほうが石灰岩層よりも古い地層です。
  • トリゴニアが生きていた時代を考えると、同じ砂岩層からイノセラムスの化石も出てくる可能性があります。
  • 砂岩層にリプルマークが見られるので、砂がたまったときの水流の向きがわかります。

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この過去問の解説 (1件)

01

まず、砂岩層や石灰岩について考えましょう。

「砂岩層」とは、砂粒が堆積してできた地層のことです。砂岩層は、川や海岸など陸に近い水辺付近にできます。

「石灰岩層」とは、生物の殻や骨格といった炭酸カルシウムが積もってできたものです。主に、温暖で綺麗な海にできます。また、生物の殻や骨格が主原料であるため、化石が多く発見されます。化石が発見されるということは、生物が住みやすい環境であることを意味します。

選択肢1. 造礁(性)サンゴの化石が出てきたので、石灰岩層は温暖な浅い海にたまってできた地層です。

造礁(性)サンゴとは、石灰質の骨格を作り、それが積み重なってサンゴ礁を形成するサンゴのことです。造礁(性)サンゴは、光合成をする共生藻のため、太陽の光が届く浅い海に生息しています。

光合成をするため、海が濁っていたり、深い海に生息すると、太陽の光が届かず、生息できません。そのため、造礁(性)サンゴはきれいで浅い海に生息しています。

さらに、水温が低いと光合成がうまく出来ず、共生している褐虫藻が死んでしまいます。そのため、造礁(性)サンゴは温かい海に生息しています。

よって、造礁(性)サンゴは、共生藻の光合成のために、太陽光が届く温暖で浅い海にのにみ生息しています。また、海が濁っていると太陽光が届かないので、きれいな海にのみ生息しています。

そのため、この推論は正しいと言えます。

選択肢2. 発見された化石から考えると、砂岩層のほうが石灰岩層よりも古い地層です。

まずは、砂岩層と石灰岩層から発見された化石を整理しましょう。

砂岩層からは、トリゴニア。中生代の示準化石です。

石灰岩層からは、古生代の示準化石三葉虫と、示相化石の造礁(性)サンゴです。

中生代と古生代では、古生代の方が古いです。

そのため、三葉虫が発見された古生代の石灰岩層の方が古いです。

よって、この推論は正しくないと言えます。

選択肢3. トリゴニアが生きていた時代を考えると、同じ砂岩層からイノセラムスの化石も出てくる可能性があります。

トリゴニアとは、中生代(ジュラ紀~白亜紀)に海に生息していた二枚貝のことです。

そして、イノセラムスは、白亜紀に海に生息していた二枚貝のことです。

トリゴニアもイノセラムスも、どちらも中生代に海に生息していた示準化石です。

そのため、トリゴニアが発見された砂岩層から、同じ時代同じ環境で生息していたイノセラムスの化石が出てくる可能性はあります。

なので、この推論は正しいと言えます。

選択肢4. 砂岩層にリプルマークが見られるので、砂がたまったときの水流の向きがわかります。

リプルマーク(漣痕)とは、水や波で砂が動いてできた波状の模様のことです。「リプルマーク(漣痕)がある=水の流れがある場所で堆積した」ということになります。

つまり、「砂岩層にリプルマーク(漣痕)が見られるので、水流の向きが分かる」というのは、正しい推論となります。

まとめ

石灰岩層から古生代の示準化石・三葉虫が、砂岩層からは中生代の示準化石トリゴニアが発見されているため、石灰岩層の方が砂岩層よりも古い地層と言えます。

よって、この推論が誤りとなります。


 

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