大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問101 (化学(第2問) 問3)
問題文
次の問いに答えよ。
ある温度のAgCl飽和水溶液において、Ag+およびCl-のモル濃度は、[Ag+]=1.4✕10-5mol/L,[Cl-]=1.4✕10-5mol/Lであった。この温度において、1.0✕10-5mol/LのAgNO3水溶液25mLに、ある濃度のNaCl水溶液を加えていくと、10mLを超えた時点でAgClの白色沈殿が生じ始めた。
NaCl水溶液のモル濃度は何mol/Lか。最も適当な数値を、次の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問101(化学(第2問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
次の問いに答えよ。
ある温度のAgCl飽和水溶液において、Ag+およびCl-のモル濃度は、[Ag+]=1.4✕10-5mol/L,[Cl-]=1.4✕10-5mol/Lであった。この温度において、1.0✕10-5mol/LのAgNO3水溶液25mLに、ある濃度のNaCl水溶液を加えていくと、10mLを超えた時点でAgClの白色沈殿が生じ始めた。
NaCl水溶液のモル濃度は何mol/Lか。最も適当な数値を、次の選択肢のうちから一つ選べ。
- 8.1✕10-5
- 9.6✕10-5
- 2.0✕10-4
- 5.1✕10-4
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この過去問の解説 (3件)
01
ある温度のAgCl飽和水溶液において、Ag+およびCl-のモル濃度は、
[Ag+]=1.4✕10-5mol/L,[Cl-]=1.4✕10-5mol/Lであったことから、
AgClの溶解度積は
[Ag+][Cl–]=1.4✕10-5mol/L×1.4✕10-5mol/L=1.96✕10-10(mol/L)2
となります。
AgClの白色沈殿が生じ始めたことから、
このときの[Ag+]'と[Cl–]'の積がAgClの溶解度積[Ag+][Cl–]と等しくなります。
1.0✕10-5mol/LのAgNO3水溶液25mLに、
ある濃度(Xmol/Lとする)のNaCl水溶液が10mL加えられたので、
全体の体積は35mLになります。
そのため、Ag+およびCl-のモル濃度は
[Ag⁺]'=1.0×10ー5mol/L✕(0.025L/0.035L)=(25/35×10ー5)mol/L
[Cl⁻]'=Xmol/L✕(0.010L/0.035L)=(X✕10/35)mol/L
となります。
これらの積ががAgClの溶解度積[Ag+][Cl–]と等しくなるため、
[Ag⁺]'[Cl⁻]'=[Ag+][Cl–]
(25/35×10ー5)mol/L✕(X✕10/35)mol/L=1.96✕10-10(mol/L)2
となり、
X=9.6×10ー5mol/L
となります。
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02
沈殿が生じ始めたとき、[Ag⁺][Cl⁻]=溶解度積(一定)となるから
[Ag⁺][Cl⁻]=1.4×10ー5mol/L✕1.4×10ー5mol/L=1.96×10⁻10(mol/L)²
加えたNaCl水溶液のモル濃度をXmol/Lとすると
[Ag⁺]=1.0×10ー5mol/L✕0.025L/0.035L=1.0×10ー5✕25/35mol/L
[Cl⁻]=Xmol/L✕0.010L/0.035L=X✕10/35mol/L
となりますので、AgClの溶解度積から
1.0×10ー5✕25/35mol/L✕X✕10/35mol/L=1.96×10⁻10(mol/L)²
これをXについて解くと、X=9.6×10ー5mol/Lとなります。
以上のことから最も適当な数値は9.6×10ー5ということが分かります。
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03
飽和水溶液=沈澱ができ始めるとき、
[Ag+][Cl–]の溶解度積が一定になります。
つまり今回の問題では
[Ag+][Cl–]=1.4✕10-5mol/L×1.4✕10-5mol/L=1.96✕10-10(mol/L)2で沈澱が生じます。
今10mLを加えたとき
[Ag+]=(1.0✕10-5×0.025)/0.035=7.14✕10-6 mol/L
なので
[Na+]=1.96✕10-10/7.14✕10-6 =2.75✕10-5mol/L
となります。
よってNaCl水溶液の濃度をc mol/Lとすると
c×0.010/0.035=2.75✕10-5
c = 9.6✕10-5 mol/L
が正答となります。
溶解度積から濃度を求める問題です。
2つの溶液を混ぜているせいで、濃度の計算が煩雑ですが根気強く行いましょう。
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