大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和5年度(2023年度)本試験
問135 (生物(第1問) 問3)

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問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和5年度(2023年度)本試験 問135(生物(第1問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

シアノバクテリアは、光合成に用いる光エネルギーを捕集する色素―タンパク質複合体(以下、集光装置)としてフィコシアノビリン―タンパク質複合体を用いている。この複合体を構成する主なタンパク質は、αサブユニットとβサブユニットとが結合した複合体(以下、α/β複合体)であり、それらの遺伝子は(a)オペロンを形成している。
細菌は、必須元素の硫黄を硫酸イオンとして取り込み、硫黄を含むアミノ酸であるメチオニンやシステインの合成に利用している。ある種のシアノバクテリアは、硫酸イオンを十分取り込める培養条件(以下、硫酸十分条件)から硫酸イオンが欠乏する培養条件(以下、硫酸欠乏条件)に切り替わると、メチオニンやシステインをアミノ酸配列中に必要最小限しか持たないα/β複合体を使うようになる。シアノバクテリアでは集光装置がタンパク質全体のおよそ半分を占めるため、このような応答によって、生育に必要な硫酸イオンの量を大幅に少なくすることができる。
シアノバクテリアの硫酸欠乏条件への適応におけるα/β複合体の発現調節の仕組みを調べるため、実験1を行った。

実験1  硫酸十分条件および硫酸欠乏条件で培養したシアノバクテリアで、α/β複合体のαサブユニットのアミノ酸配列を指定する遺伝子A・C・Eおよびβサブユニットのアミノ酸配列を指定する遺伝子B・D・Fの発現量を調べたところ、図1の結果が得られた。なお、遺伝子Aと遺伝子B、遺伝子Cと遺伝子D、および遺伝子Eと遺伝子Fは、それぞれオペロンを形成している。

図1の遺伝子Eと遺伝子Fの転写には、調節タンパク質Rが関わっていると考えられた。この仮説を証明するための実験として適当でないものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 調節タンパク質Rの機能を失っている変異体で、遺伝子Eと遺伝子Fの発現を調べる。
  • 調節タンパク質Rを過剰に発現している変異体で、遺伝子Eと遺伝子Fの発現を調べる。
  • 調節タンパク質Rが、遺伝子Eと遺伝子Fの転写調節領域に結合するかを調べる。
  • 調節タンパク質Rが、遺伝子Eと遺伝子Fからつくられるタンパク質と結合するかを調べる。
  • 調節タンパク質Rの発現が、硫酸イオン濃度の異なる条件によって変動するかを調べる。

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