共通テスト(理科) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問45 (生物基礎(第3問) 問3)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

共通テスト(理科)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問45(生物基礎(第3問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

森林内の光環境は、森林の階層によって、また、季節によって大きく変動する。(a)森林内には、各階層や季節の光環境に適応した植物種が生育している。図1は、日本のある極相林の林床とその近隣の裸地における、光の量の季節変化を示したものである。この森林の林床には、春植物と呼ばれる多年生草本が生育する。(b)春植物は、3月から4月にかけて新しい葉を広げ、地上部は夏前に枯れる。春植物は、図1中の*の期間の豊富な光を利用して光合成を行い、有機物を地下部に蓄えて翌年の成長や繁殖に利用している。

下線部(b)に関連して、図1と同じバイオームの極相林において、林冠を構成する高木Xと春植物Yが春に新しい葉を広げ始めた日(以下、展葉開始日)を調べたところ、この調査地の春の気温および展葉開始日は、年によって変動していた。図3は、調査を行ったそれぞれの年における3月~4月の平均気温と展葉開始日との関係を示したものである。仮に地球の温暖化に伴って春の平均気温が10℃まで上昇したとする。そのときにも図3に示した気温と展葉開始日の関係が成り立つとすると、予測される春植物Yに関する記述として最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 春植物Yの展葉開始日は高木Xほど気温の影響を受けないため、春植物Yの年間の有機物の合成量は変わらない。
  • 春植物Yの展葉開始日は高木Xよりもさらに遅くなり、春植物Yの年間の有機物の合成量は増加する。
  • 春植物Yと高木Xはともに展葉開始日が早くなり光合成可能期間が延びるため、春植物Yの年間の有機物の合成量は増加する。
  • 春植物Yと高木Xの展葉開始日の差が小さくなるため、春植物Yの年間の有機物の合成量は減少する。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

春植物は、落葉広葉樹が展葉する前の短期間に林床へ届く強い光を利用して光合成を行う植物です。

そのため、春植物の展葉時期と高木の展葉時期の差が重要となります。

 

図3では、春の平均気温が高い年ほど、高木X・春植物Yともに展葉開始が早まることが示されています。

ここで重要なのは、その早まり方となります。

高木Xのほうが、気温上昇による展葉時期の変化が大きいため、春植物Yと高木Xの展葉開始日の差は小さくなります。

 

つまり、高木が葉と広げる時期が春植物に近づくということになります。

 

選択肢1. 春植物Yの展葉開始日は高木Xほど気温の影響を受けないため、春植物Yの年間の有機物の合成量は変わらない。

高木との展葉時期の差が縮まるため、光合成期間は短くなるので誤りとなります。

選択肢2. 春植物Yの展葉開始日は高木Xよりもさらに遅くなり、春植物Yの年間の有機物の合成量は増加する。

図3からは、両方とも展葉時期が早まっています。

そのため、「春植物Yの展葉開始日は高木Xよりもさらに遅くなり」という点が誤りとなります。

選択肢3. 春植物Yと高木Xはともに展葉開始日が早くなり光合成可能期間が延びるため、春植物Yの年間の有機物の合成量は増加する。

春の平均気温が上昇すると、春植物Y・高木Xの展葉開始日は早まります。しかし、高木Xの展葉も早まるため、林床が暗くなる時期も早まります。

その結果、春植物Yが林床で十分な光を利用して、光合成できる期間は短縮されます。

よって、春植物Yの光合成量は減少し、年間の有機物の合成量も減少すると考えられます。

よって、この選択肢は誤りとなります。

選択肢4. 春植物Yと高木Xの展葉開始日の差が小さくなるため、春植物Yの年間の有機物の合成量は減少する。

図3では、春の平均気温が高くなると、春植物Y・高木Xのいずれも展葉開始日が早まることが読み取れます。

高木Xの方が気温上昇に対する展葉開始日の変化が大きいため、両者の展葉開始日の差は小さくなります。

その結果、春植物Yの光合成量は減少し、年間の有機物の合成量は減少します。

よって、この選択肢は正しいと言えます。

参考になった数0

02

春植物Yは、高木Xよりも早く展葉しています。

 

地球の温暖化に伴って春の平均気温が10℃まで上昇すると、春植物Y、高木Xともに展葉時期が早まります。

 

図3より、平均気温が高まると、春植物Yと高木Xの展葉開始時期の差が小さくなることがわかります。したがって、春植物Yに届く光量が少なくなり、年間の有機物の合成量も減少します。

参考になった数0