共通テスト(理科) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問59 (地学基礎(第3問) 問3)

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問題

共通テスト(理科)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問59(地学基礎(第3問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

宇宙の進化と歴史に関する次の文章を読み、後の問いに答えよ。

ビッグバンで宇宙が誕生してから約3分後には、陽子と( イ )が結合し、( ウ )が形成された。さらに、(a)約38万年後には水素原子が形成された。

文章中の下線部(a)の現象と、地球大気において空気塊が上昇して雲が形成される現象には共通点がある。その説明として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
  • どちらの現象も、膨張に伴う温度の上昇によって引き起こされる。
  • どちらの現象も、膨張に伴う温度の低下によって引き起こされる。
  • どちらの現象においても、形成の結果、光の進路が妨げられ、遠くまで見通せなくなる。
  • どちらの現象においても、形成の結果、光の進路を妨げるものがなくなり、遠くまで見通せるようになる。

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この過去問の解説 (3件)

01

宇宙の誕生から約38万年後、宇宙が冷えて水素原子が形成された現象(宇宙の晴れ上がり)と、地球大気で空気塊が上昇して雲が形成される現象には共通点があります。
どちらの現象も、「膨張に伴う温度の低下」が起因しています。
では、問題を見てみましょう。
 

選択肢1. どちらの現象も、膨張に伴う温度の上昇によって引き起こされる。

膨張によって温度が上昇するのではなく、低下します。
気体(空気や宇宙空間)が膨張すると体積あたりのエネルギー密度が下がり、温度が低下します。
そのため、この選択肢は誤りです。
 

選択肢2. どちらの現象も、膨張に伴う温度の低下によって引き起こされる。

宇宙の晴れ上がりは、宇宙の膨張で温度が約3000Kまで低下し、陽子が電子を捉えて水素原子を形成したことで起きました。
地球大気では、空気塊が上昇すると周囲の気圧が低くなり、空気塊が断熱膨張して温度が低下します。
温度が露点以下になると水蒸気が凝結し、雲が形成されます。
そのため、この選択肢は正しいです。
 

選択肢3. どちらの現象においても、形成の結果、光の進路が妨げられ、遠くまで見通せなくなる。

宇宙の晴れ上がりは、光が自由に進めるようになった(宇宙が透明になった)現象です。
雲の形成は光を遮りますが、宇宙の晴れ上がりとは逆の効果です。
そのため、この選択肢は誤りです。
 

選択肢4. どちらの現象においても、形成の結果、光の進路を妨げるものがなくなり、遠くまで見通せるようになる。

雲が形成されると光は遮られ、見通せなくなります。
両方の現象で「遠くまで見通せる」とはなりません。
そのため、この選択肢は誤りです。
 

まとめ

・宇宙の晴れ上がりは、宇宙膨張による温度低下で水素原子が形成された現象です。
・地球大気での雲形成は、空気塊の断熱膨張による温度低下で水蒸気が凝結した現象です。
・どちらも「膨張→温度低下→物質の変化」という共通のメカニズムをもちます。
 

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02

宇宙の初期に起きた現象(再結合)と、大気中で雲ができる現象の共通する物理的過程(温度変化)を理解しているかを問う問題です。

選択肢2. どちらの現象も、膨張に伴う温度の低下によって引き起こされる。

宇宙誕生から約38万年後、宇宙は膨張により温度が低下し、電子と陽子が結合して水素原子が形成されました(再結合)。

 

同様に、大気中でも空気塊が上昇すると膨張し、温度が低下して水蒸気が凝結し、雲ができます。

まとめ

以上より、正しい選択肢は、

どちらの現象も、膨張に伴う温度の低下によって引き起こされる。

です。

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03

まず、ビッグバンについてまとめましょう。

ビッグバン後(約38万年後)は、宇宙が膨張を続け、温度が低下しました。宇宙の温度が下がるとそれまでバラバラだった、陽子と電子が結合して、水素原子が誕生しました。

この出来事を「再結合」と呼びます。これにより、光がまっすぐ進めるようになりました。

 

空気塊が上昇すると、周囲の気圧が下がり、気圧が下がると空気は膨張します。

つまり、「空気が膨張すると、温度が下がる(断熱冷却)」ということです。

 

よって、約38万年後には水素原子が形成された現象と地球大気において空気塊が上昇して雲が形成される現象の共通点は、「膨張に伴う温度の低下によって引き起こされる」ということになります。

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