大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問37 (生物基礎(第1問) 問5)
問題文
細胞はDNAを複製して分裂することで増殖する。紫外線が細胞周期に与える影響を、動物の体細胞由来の培養細胞を用いて調べた。この培養細胞のDNA量を継続的に測定したところ、細胞1個当たりのDNA量は、図1のように、周期的に変化していた。この培養細胞に紫外線を短時間照射したところ、図2のように、DNA量の変化が一時的にみられなくなったが、その後、もとの周期的な変化が再開した。これは、(e)細胞周期が一時停止して、その間に、紫外線によって損傷を受けたDNAが修復されたことを示している。
次に、紫外線の代わりに、化合物Zが細胞周期に与える影響を調べた。DNA量の測定開始16時間後から、化合物Zを培地に加えて培養を続けたところ、図3の結果が得られた。また、測定開始から15時間後、26時間後、および40時間後の各時点において、細胞を顕微鏡で観察した。図4は、その結果を模式図として示したものである。これらの結果から、化合物Zは、細胞周期のどの過程を阻害したと考えられるか。最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(理科)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問37(生物基礎(第1問) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
細胞はDNAを複製して分裂することで増殖する。紫外線が細胞周期に与える影響を、動物の体細胞由来の培養細胞を用いて調べた。この培養細胞のDNA量を継続的に測定したところ、細胞1個当たりのDNA量は、図1のように、周期的に変化していた。この培養細胞に紫外線を短時間照射したところ、図2のように、DNA量の変化が一時的にみられなくなったが、その後、もとの周期的な変化が再開した。これは、(e)細胞周期が一時停止して、その間に、紫外線によって損傷を受けたDNAが修復されたことを示している。
次に、紫外線の代わりに、化合物Zが細胞周期に与える影響を調べた。DNA量の測定開始16時間後から、化合物Zを培地に加えて培養を続けたところ、図3の結果が得られた。また、測定開始から15時間後、26時間後、および40時間後の各時点において、細胞を顕微鏡で観察した。図4は、その結果を模式図として示したものである。これらの結果から、化合物Zは、細胞周期のどの過程を阻害したと考えられるか。最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。
- G1期の進行
- G2期の進行
- DNAの複製
- 染色体の分配
- 染色体の凝縮
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この過去問の解説 (2件)
01
まず、問題文を整理しましょう。
1,紫外線のときとの違い
・紫外線は一時的にDNA複製を止めた。
・その後、元に戻った(複製後、S期が再開)
2,化合物Zの場合
・16時間後から加えた。
・その後DNA量の変化(図3)と細胞観察(図4)により、何が止まったかを推測する。
G1期は、DNA量が増えない時期です。しかし、DNA量の変化が止まるわけではありません。
よって、この選択肢は誤りとなります。
G2期は、DNA量が2倍で一定となるが、DNA複製には直接関係しないので、誤りとなります。
この時期は、DNA量が増えなくなるので、誤りとなります。
染色体の分配は、M期から始まります。
M期では、DNA量は増えないが、複製されたDNAが2つの娘細胞に正しく分配されます。図3と図4から、化合物Zを加えた細胞はM期に進んでも分裂が止まり、染色体が正しく分配されないことが分かります。
つまり、化合物ZはM期の染色体の分配を阻害していると考えられます。
よって、この選択肢は正しいと言えます。
M期の初期で起こり、DNA量には大きな影響はないので、誤りとなります。
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02
細胞周期は、G1期→ S期→G2期→M期の順に進みます🧬
・G1期: DNAを複製する準備
・S期: DNAを複製する
・G2期: 細胞分裂の準備
・M期: 細胞分裂
図3より、化合物Zを培地に加えると、DNA量は一定になることがわかります。すなわち、M期に進めず、G2期で停止していると考えられます。
図4より、染色体は凝縮していることがわかります。しかし、娘細胞に分かれていないため、染色体は分配していないと考えられます。
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