共通テスト(理科) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問43 (生物基礎(第1問) 問6)
問題文
(d)ヒトと大腸菌との間には、重さにして1016倍以上の違いがあるが、ゲノムの実体がDNAであることは共通している。また、(e)遺伝子が転写と翻訳とにより発現することも互いに共通しているが、(f)ゲノムの大きさや遺伝子の数は、ヒトと大腸菌に限らず、生物種によって大きく異なっている。
下線部(f)について、表1は、様々な生物のゲノムの特徴をまとめたものである。表1の数値に関する記述として最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。なお、ゲノム、遺伝子の領域、および遺伝子のそれぞれの大きさは、塩基対を単位として表す。
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問題
共通テスト(理科)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問43(生物基礎(第1問) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
(d)ヒトと大腸菌との間には、重さにして1016倍以上の違いがあるが、ゲノムの実体がDNAであることは共通している。また、(e)遺伝子が転写と翻訳とにより発現することも互いに共通しているが、(f)ゲノムの大きさや遺伝子の数は、ヒトと大腸菌に限らず、生物種によって大きく異なっている。
下線部(f)について、表1は、様々な生物のゲノムの特徴をまとめたものである。表1の数値に関する記述として最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。なお、ゲノム、遺伝子の領域、および遺伝子のそれぞれの大きさは、塩基対を単位として表す。
- ヒトと大腸菌とでは、ゲノムの大きさは約600倍違うが、遺伝子の平均的な大きさは、ほぼ同じである。
- ヒトのゲノムの大きさはイネのそれの7倍以上であるが、ヒトのゲノム中の遺伝子の領域の大きさの総計はイネのそれよりも小さい。
- 表中の原核生物のゲノムの大きさは、表中のいずれの真核生物と比べても、10分の1以下である。
- ゲノム中の遺伝子の領域の割合が高い生物では、遺伝子の平均的な大きさは大きい傾向がある。
- ゲノムの大きさが小さい生物では、ゲノム中の遺伝子の領域の割合が低い傾向がある。
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この過去問の解説 (2件)
01
遺伝子の平均的な大きさは、「(ゲノムサイズ×遺伝子領域の割合)÷遺伝子数」で求められます。
ヒトのゲノムの大きさは、3,000,000,000。大腸菌のゲノムの大きさは、5,000,000とヒトのゲノムは大腸菌の約600倍の大きさとなっており、選択肢の文章は正しいと言えます。
次に、遺伝子の平均的な大きさを見ていきましょう。
ヒトが2%、大腸菌が90%を占めています。
<ヒト>
3.0×109×0.02=6.0×107
6.0×107÷20000=3000bp
<大腸菌>
5.0×106×0.9=4.5×106
4.5×106÷4500=1000bp
このことから、ヒトの方が約3倍大きいことが分かります。
よって、「遺伝子の平均的な大きさは、ほぼ同じ」ではありません。
この選択肢は誤りとなります。
<ゲノムのサイズ>
・ヒト:30億
・イネ:4億
→7.5倍
<遺伝子領域の総量>
・ヒト:2%→6000万
・イネ:20%→8000万
→ヒトの方が少ない
ヒトはゲノムが大きくても、遺伝子の総量が少ないことが分かります。
よって、この選択肢は正しいと言えます。
まず、表の中で原核生物は大腸菌のみです。真核生物は、ヒト、イネ、酵母(酵母菌)となります。
大腸菌のゲノム:500万塩基対
酵母(酵母菌):1200万塩基対
→約2分の1の差となり、10分の1以下ではありません。
ヒトのゲノム:30億塩基対
イネのゲノム:4億塩基対
と比べると、大腸菌は非常に小さいですが、酵母(酵母菌)のように比較的小さな真核生物も存在します。
よって、原核生物のゲノムの大きさは、全部の真核生物より圧倒的に小さいわけではないので、誤りとなります。
まず、それぞれの生物の「遺伝子の平均的な大きさ」を計算します。
ヒト:3000塩基対
イネ:2500塩基対
酵母:1400塩基対
大腸菌:1000塩基対
次に「遺伝子領域の割合」と見ましょう。
ヒト:2%(最も低い)
イネ:20%
酵母:70%
大腸菌:90%(最も高い)
これを見ると、
・割合が最も高い大腸菌→遺伝子は最も小さい
・割合が最も低いヒト→遺伝子は最も大きい
ことが分かります。
つまり、「割合が高いほど遺伝子が大きい」のではなく、「割合が低いほど遺伝子が大きい」事がわかります。
よって、この選択肢は誤りとなります。
・大腸菌:小さい+90%
・ヒト:大きい+2%
→ゲノムが小さいほど、遺伝子領域の割合が高くなっています。
よって、この選択肢は誤りとなります。
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02
表1を正確に読み取りましょう👍🏻
ゲノムの大きさは約600倍です。
しかし、ゲノム中の遺伝子の領域の割合はヒトが2%、大腸菌が90%です。つまり、ゲノム中に遺伝子が占める割合が異なるため、遺伝子の平均的な大きさも異なります。
したがって、不正解です。
遺伝子の領域の大きさの総計を計算します。
【ヒトの遺伝子領域👶】
3,000,000,000 × 0.02 = 60,000,000
【イネの遺伝子領域🌾】
400,000,000 × 0.20 = 80,000,000
したがって、ヒトのゲノムはイネのゲノムより7倍以上大きいが、遺伝子領域の総量はイネよりも小さいことがわかります。
したがって、正解です。
原核生物と真核生物のゲノムの大きさを比較します。
原核生物である大腸菌 → 5,000,000
真核生物である酵母 → 12,000,000
大腸菌は酵母の10分の1以下ではありません。したがって、不正解です。
ゲノム中の遺伝子の領域の割合が高い生物は、遺伝子の平均的な大きさが小さい傾向があります。
したがって、不正解です。
ゲノムの大きさが小さい生物では、ゲノム中の遺伝子の領域の割合が高い傾向があります。
したがって、不正解です。
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