大学入学共通テスト(理科) 過去問
令和5年度(2023年度)本試験
問156 (生物(第5問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(理科)試験 令和5年度(2023年度)本試験 問156(生物(第5問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読み、後の問いに答えよ。

ショウジョウバエでは、タンパク質XのmRNAは、(a)母性因子の遺伝子(母性効果遺伝子)(以下、母性遺伝子)から転写され、卵の後端の細胞質に蓄えられる。卵が産みだされると、このmRNAからタンパク質Xが翻訳され、発生を開始した卵(以下、胚)の後端から前方の領域にかけて(b)タンパク質Xの濃度勾配が生じ、タンパク質Xの濃度が一定以上になった領域に腹部が形成される。

母性遺伝子の働きを明らかにするため、ショウジョウバエを用いて実験1~3を行った。

実験1  卵形成に先立って、タンパク質Xをつくる母性遺伝子Xの働きを失わせた雌から産みだされた卵を発生させたところ、腹部は形成されず、孵化(ふか)しなかった。

実験2  腹部形成の制御には、母性遺伝子Xとは別の母性遺伝子Yも関わることが分かっている。卵形成に先立って、母性遺伝子Xの働きと母性遺伝子Yの働きをともに失わせた雌から産みだされた卵を発生させたところ、腹部が形成された。

実験3  母性遺伝子Yから転写されるmRNAの分布と、タンパク質Yの分布とを調べた。正常な発生の過程では、タンパク質YのmRNAは、卵の全域に分布するが、タンパク質Yは、腹部が形成される領域に分布しないことが分かった。そこで、この領域でタンパク質Yを強制的に合成させたのち卵を発生させたところ、腹部が形成されなかった。

母性遺伝子Xは、始原生殖細胞が成虫において配偶子に分化する過程にも必要である。始原生殖細胞の分化における母性遺伝子Xの働きについて調べるため、遺伝子Xの働きを失った変異体(以下、変異体)を用いて実験4を行った。実験1~3の結果を踏まえて、実験4の文章中の( ウ )~( カ )に入る語句の組合せとして最も適当なものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

実験4  ( ウ )の雌から産みだされた卵を発生させ、胚の後端に形成された始原生殖細胞を、( エ )の雌から産みだされた卵を発生させた胚の後端に移植したところ、移植した始原生殖細胞は配偶子に分化した。他方、( オ )の雌から産みだされた卵を発生させ、胚の後端に形成された始原生殖細胞を、( カ )の雌から産みだされた卵を発生させた胚の後端に移植したところ、移植した始原生殖細胞は配偶子に分化しなかった。
  • ウ:野生型  エ:野生型  オ:野生型  カ:変異体
  • ウ:野生型  エ:野生型  オ:変異型  カ:野生体
  • ウ:野生型  エ:変異型  オ:変異型  カ:野生体
  • ウ:野生型  エ:変異型  オ:変異型  カ:変異体
  • ウ:変異型  エ:野生型  オ:野生型  カ:野生体
  • ウ:変異型  エ:野生型  オ:野生型  カ:変異体
  • ウ:変異型  エ:野生型  オ:変異型  カ:変異体

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